表紙画像はSACLAですよね・・・・・???
日本と言う国は古代から貿易で得た物作りこそ最高の財だと知り
教わり、学び、開発を国が中心で行ってきました。
表に名前も何も出ない。しかし技術を必要とする世界の企業が話し合いに来る。
個人的に考えれば気が遠くなる考えですけど~
最終的には材料が一番大きく化けるのは基礎研究で得た活かし方なんですね・・・
SACLA(理化学研究所)
(公式ホームページ)http://xfel.riken.jp/
マツダ、車体軽量化の材料開発加速 燃費向上や排出ガス削減を目指す
2016.6.27 06:51
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160627/bsa1606270500001-n1.htm
マツダが自動車の車体軽量化による燃費向上に向け、材料開発に力を入れる。
6月7日には、世界最大級の大型放射光施設「スプリング8」(兵庫県佐用町)を活用して、
兵庫県立大と自動車部品に使う素材を開発するため共同研究を始めることを決めた。
燃費を良くすれば走行時に排出される二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)、
粒子状物質(PM)などの排出ガスの削減にもつながるとみて開発を加速させる考えだ。
極小単位で解析
スプリング8では、放射光から取り出した特殊なエックス線を用いて、
素材を分子レベルの極小な単位で解析できる。
車体向けの新素材を開発する際に、繊維と樹脂の結合状態などを調べ、必要なデータを取得する。
排ガス中の不純物を取り除き浄化効率を向上させる物質や、光の反射を制御する塗料の開発などにも役立てる。
自動車触媒においての貴金属材料の使用量低減や新規高分子材料の開発などの成果も期待できるという。
兵庫県立大がスプリング8内に持つ施設に、国内に数台しかないとされる最新の計測機器を置いて、
マツダとの研究に特化した区画を設ける。稼働は11月ごろを予定する。研究期間は、今年度からの10年間という。
マツダはすでに、自動車の材料開発において実績を残している。
その一つの例が、ガソリンエンジンの排出ガスを浄化するために使われる「触媒」の新技術だ。
自動車用の触媒は、構成する材料の貴金属の表面で有害な排ガス成分を
無害なガスに変える仕組みを採用している。
表面に使う貴金属の面積が大きいほど、性能が高まる仕組みだ。
従来の技術では、触媒材料表面に貴金属を付着させる構造を採用していたが、
この仕組みだとあらかじめ多くの貴金属を使用する必要があった。
この課題に対しマツダは、微細な材料を制御する独自技術により、
触媒材料に貴金属を埋め込む新たな触媒構造「貴金属シングルナノ触媒技術」を実現した。
この新触媒には、熱による劣化が抑えられる利点があり、
マツダによれば、新触媒の採用によって使用する貴金属量を従来比7~9割減らしても性能は変わらず、
過酷な使用条件でも浄化性能がほとんど劣化しないようになったという。
20年に半減目標
触媒に使われる白金、パラジウム、ロジウムなどの高価な貴金属の使用量も大幅に削減することが可能になった。
開発当初はガソリンエンジン用の床下触媒に使われてきたが、
2011年からは耐熱性や低温時の排出ガス浄化性能をさらに高めることで、
より使用条件の厳しい直結触媒への適用も可能にした。
改良型は、貴金属を触媒材料に埋め込むだけでなく、
材料自体も耐熱性に優れた酸化物系セラミックを使い劣化を抑えた。
このマツダ独自の技術は、主力の小型車「デミオ」をはじめ、
同社独自のスカイアクティブエンジン搭載車に順次採用されており、
環境性能の向上へ大幅に寄与しているという。
マツダは現在進める20年度までの環境計画「グリーンプラン2020」で、
20年に世界販売される自動車の平均燃費を08年比半減することを目標に掲げている。
工場でのCO2排出量は20年度に90年度比28%以上減らし、物流でも半減させることを目指している。
マツダは、自動車の材料など自動車製造における部材をはじめ、
工場や物流などできめ細かく環境対応を図ることで、
さらなる省資源化や地球環境保護への貢献を目指すとしている。
(今井裕治)