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物語。39

2016-12-24 13:15:05 | 日記
母の発狂している声で目が覚めた。
「レオが死んだ」
私はベッドの中で何騒いでいるのか理解できなかった。
直ぐに母は眠っているレオを抱いて
私の部屋に入ってきた。

レオはまだ温かった。
大粒の涙がこぼれ出てきた。

しかし私の中では妙な程冷静だった。
ネットで葬儀屋を検索していた。
その後Aちゃんにも連絡した。
Aちゃんの時にはどこにお願いした?

色々検討した結果Aちゃんとは違う葬儀屋に決めた。
そして葬儀は今夜。
心は決まった。

別に明日でも構わない。
Aちゃんの葬儀屋さんから言われた
「人間と同じように、お通夜、お葬式をしてもいいんじゃないかと」
しかし私はこのままレオを手元に置いておくと
一生離さないかもしれないそう思った。

時間がない。
ネットで再び検索した。
お葬式までにしなくてはいけない事
余りも冷静だった。
あれ程愛していたレオがもう息をしていない。
しかしまだ温かった。
それが逆に私に冷静さを与えていたのかもしれない。

とにかくレオらしいお葬式にしようと考えた。
母は慌ててろうそく燈そうと、お線香あげなきゃと言ったが
お葬式イコールろうそく、お線香は嫌だった。
お花でいっぱいにしよう!

レオ少しの間待っていて。
レオにそう言葉をかけて
私は家の近くのお花屋さんに行った。
しかし田舎にある小さなお花屋さん。
大したものはなかった。
私は電車に乗り花屋に行った

この時髪もセットしていなければ
顔も洗っていない状態。
つまりスッピンだ。
もう形振り構ってはいられなかった。

お花屋さんに到着後
お花をショーケースの前で選んでいた。
店員さんに声をかけられた。
どんなお花お探しですか?

声にならない声を出した。
ワンコが天国に行ったので…
店員さんは言った
辛いですよね。私も経験あります。
私は涙を流しながら花を選んでいた。
とにかく可愛い花。

店員さんは「バラはどう?」と勧めてきた。
私は「あの子にトゲはいりません」そう答えた。
店員さんも「そうですね」私に話しを合わせた。

偶然にもここで母と合流した。
そこに父から電話があった。
ふたり会えた?じゃゆっくりご飯でも食べておいで
この人の無神経さに頭に血が上った。

レオの傍に今すぐ戻りたい。
それが本心だ。しかし近くにいい花を置いている店がなかった為
わざわざ電車に乗ってまでお花を買いに来たのだ。

母は菊の花がいいと言ったが
陰気臭い花は嫌だった。
色とりどりの花に囲まれて送り出したいと思っていた。
その後帰った時には既に死後硬直が始まっていた。
冷たく、身体は固かった。
ママは「お色のお勉強した事あるのよでも下手ね」
レオに語りながら色とりどりのお花を飾っていた。
レオの写真をいっぱい飾った。
レオはとにかく写真が嫌いだった。
意外に思ったのが最後にレオの写真を撮ったのは
1年以上も前の事だった。
それを悔やんだ。

秋風が吹いていた。
とても気持ちいい日曜日のお昼過ぎ。
いつもは近所はうるさかった。
小さな子供がいる。
しかし異様なまでもこの日は静かだった。

ねぇ曲何かかけようか?
NEWSのライフを選曲した。
しかし余りにも現実すぎて重かった。
曲を変えた。
チャンカパーナにした。
この曲は恋愛の歌でもあるが、
チャンカパーナとはファンなら誰でも知っているが
「愛しい人」という意味だ。
私はチャンカパーナをエンドレスでかけた。
楽しい曲だ。コンサートでもいつも盛り上がる曲
レオらしい…それだけを考えていた。

しかしまた現実が待っていた。
お葬式するにはお金がいる。
葬儀屋に電話をかけた。
しかし無情にも手元にあるカードは使えなかった。

父の所に行った。
私は他にもカードを持っていた。
しかし父から取り上げられていたのだ。
父から返されたカードは…有効期限がとうに過ぎたカード。
私は父に言った。新しいのを出して!
父は言った。お前が手続きしてないから届いていないだけだ。

まぁこの時の詳しい話しはあとにしよう。
仕方がないので父からカードを借りた。
また切なくなった。
息子の葬式代も出せないママ。
私はママとして何も出来なかった。
レオに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

以前AちゃんからAちゃんが飼っていたワンコの
最期の写真を見せられた事があった
その時私は泣くから見たくない
Aちゃんの手をはねのけた。

しかしそれを思い出した
最後の写真を撮ろう。
レオの写真を撮った。

レオにごめんねと言って2か所からレオの毛髪を切った。
思い出だ。

日が暮れてきた。
もうこの頃になると日が暮れるのも早い。
お葬式の時間は約8時頃。

私はレオの身体を触るのが恐かった。
死後硬直という現実を見るのが恐かった。
しかしレオに触れ、大好きだったレオの匂いをかいだ。

レオ臭いよ。笑いながらいつもそう言っていた。
その臭い匂いの事をレオ臭と言っていた。
しかしもうレオの匂いはしなかった。
泣きすぎて鼻水が止まらず鼻が詰まっていた。

時間がこく一刻と迫ってきた。
葬儀屋から連絡があった
今時間が押しているので少し遅れます。
少しうれしかった。
少しでもレオの傍にいられる。

レオを入れた箱を抱きかかえながら
家中を歩いた。
覚えていてね。
レオはここにいた。その事は一生忘れない。
そんな気持ちを込めて

もうすぐ葬儀屋がくるだろう?
そんな時間曲を変えた。
これはふたりで聴こうと、
イヤフォンを付けて聴いた。
さくらガールだ。

ピーンポーン、チャイムが鳴った。
その時が来た。
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