あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

百レボと愉快な仲間たち 4

2015-08-13 | 
祭りの翌日は米原まで小正の車で送ってもらった。
この日は大阪へ行くので米原は遠回りになってしまうがJRパスで鉄道乗り放題だ。
新幹線に乗れば大阪へ行くのも早いし、それにせっかく出会った彼らともう少し一緒にいたいとという思いがあった。
小雨の降る中、近くの神社にお参りをして日野を発った。
祭りのメインの日が晴れで良かった。
あれが雨だったらまた違うものになっていただろう。
車は田園地帯を走る。
高い建物がないので遠くまで見渡せる。
何気なく景色を眺めていると、田んぼの中にこんもりとした茂みが見えた。
近づくと赤い鳥居が見えその奥に社が見えた。
そうか、これが鎮守の森だ。
そういう視点で見ると到る所に杜がある。
田んぼの中にポツリとある鎮守の森はどれも小さいながらも存在感がある。
あの一つ一つの中に規模は違えど昨日僕が感じたような神様がいるのだろう。
日本は神の国だと言ってこきおろされた総理大臣がいたが、それは言う人の人間性の問題であり日本は神の国であることに間違いない。
神という物をどのようにとらえるかで物事の見方は変わる。
神とは自分の中にあり、自分達もそれの一部であるというのがマオリにもアイヌにも神道にもその他の宗教にも通ずるところではないだろうか。
ドライブは続き、彦根城を遠くに見て市街地に入り米原に着いた。
星子家族とも仲良くなり、このまま一緒に旅を続けて行ったら楽しいだろうなと思うのだが、僕には僕の行く道がある。
その日は大阪に行くことになっており、そこでは僕を待ってくれている人がいる。
小正そして星子家族と別れ、僕は再び旅に出た。



本州、そして北海道を廻り、ニュージーランドに帰る予定を立てた時、もう一度西やんに会いたいと思い連絡をした。
「前回はあわただしかったがもうちょっとゆっくり話したいね、できれば一杯やりながら」などと言っていたら、星子のはからいで西荻窪にある星子が勤める治し家という針灸院で宴ということになり、僕もその晩は治療院に泊めてもらう流れとなった。
相変わらず行き当たりばったりの旅である。
前の晩は巣鴨に泊まり、その日の朝にお婆ちゃんの原宿を見物してから西荻窪へ向かった。
今まで中央線沿線というのは縁がなかっただが、今回はご縁があったのだろう。
西荻窪の駅で降り、歩いてすぐの所に鍼灸院がある。
そこの院長の角谷さんと話をしているうちに、仕事を終えたみんながやってきた。
西やん、ごっちゃん、角谷さん、星子家族、星子の友達のエリちゃんと乾杯を交わす。
合言葉は百姓万歳だ。
宴が盛り上がってきたところで小正も遅れて登場。
集まるべき顔ぶれが揃った。
心の深い所で繋がる人達とは、話が早くそして深い。
一対一で各個に会って話をするのもいいが、波長の合う人達との集まりはそれとは違うものがある。
場は盛り上がり僕は院長のギターを借りてマオリの唄を何曲か歌い、最後はマオリの賛美歌、神に捧げる歌で締めた。
今回のジャパンツアーではあちこちでこの歌を歌ったが、これが日本で歌い収めだな。
東京でライブをするかと漠然と思ったが、これが東京ライブだったのか。
マオリの歌は父の神に捧げる歌で、僕はこの歌を歌う時、いつも何か大いなる存在を感じる。
それは自分の後ろ、やや上の方向で、何か漠然と大きなものという感じか。
それは日野祭りで感じた感覚と似ていて、後ろから背中を押してくれるような感覚。
目に見えない進むべき道へ、導いてくれるような気持ち。
それが後ろから来るのを感じる。
同時に示唆されるのは引っ張ってもらってそこに行くのではなく、自分の足で一歩ずつ踏み出す事。
これは行動を意味しているのではないかと思うのだ。
自分の行動の現れが目の前の仲間であり、その仲間と共に新しい世界を作っていく。
そしてクライマックスは星子が提案する地球人70億人による地球祭り。
スケールがでっかいね。
そのでっかい話に対して世の常識のあるオトナはこう言う。
「そんなことできるわけない」
「理想論だ。現実を見ろ」
「簡単じゃないぞ」
あーあー分かった分かったよ。
あんたたちのその言葉はクソ食らえだよ!く・そ・く・ら・え。
いいかげんに目を覚ませ!
できないと思った時点でできなくなる。
その時点で僕が見る未来とその人が見る未来は違うものになっている。
どうぞ、あなた達はあなた達の見る未来に行ってください。
それはどんな世界ですか?
簡単じゃないと言う人も同じこと。
自分は分かっているんだというスタンスで、結局はブレーキをかけていることに気がついていない。
簡単じゃないと思えば難しくもなるし、簡単だと思えばこれほどシンプルで簡単なことはない。
あとは各自それぞれの心次第、気持ちの持ちようということだ。





刻一刻と世界情勢は変化している。
地球もまた然り。
まだまだこれからも動き続けるだろう。
今回出会った仲間達も前に向かって進んでいる。
行動力のある星子は伯宮さんと連絡を取り合い、再び日野を訪れ東京でのトークショーを企画した。
西やんの人脈で百レボはこれからもどんどん広まるであろう。
ふと思ったのだが百レボの映画化なんて面白そうじゃないか?
近い将来、日本のあちこちで百姓ビレッジが出来て、その流れは世界に飛び火していく。
いやすでにその兆候は世界中で現れ始めている。
中央銀行を追い出した国、地域通貨を考え始めた地域、フリーエネルギーの発明。
それらが全て混ざりながら目指す所は地球祭り。
地球祭りで美味しい酒を仲間と一緒に飲みたいじゃないか。
そこに向かって自分の足で歩いて行こう。
光はそこにあり。

百姓万歳。

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