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「人間兵器 デッドフォックス」 レビュー (ファミコン)

2012-11-29 18:31:26 | ファミコンレビュー
サイドビューアクションゲーム
ハードボイルドガンアクション
カプコンから発売
1990年2月23日発売
「ゲームセンターCX ~有野の挑戦~」プレイソフト#232


あらすじとしては
199X年、特殊部隊第98部隊。別名『デッドフォックス』部隊
あらゆる困難、不可能をも実行してしまう男たちがいた。
彼らは自らを戦闘マシーンとして人間兵器に鍛え上げた。
『特殊任務官』という名称であるがその部隊の名から取り
『デッドフォックス』と呼ばれる。

その所属の
「ケニー・スミス」が司令官である「ジョーンズ」に南米にある巨大麻薬密売組織を壊滅と人質の救出
を任され、その場に駆けつける。というお話

wikiで「ハードボイルド」を調べると
本来は「堅ゆで卵」だそうだ。
文芸用語としては、反道徳的・暴力的な内容を、批判を加えず、客観的で簡潔な描写
イメージとしてはトレンチコート(コートの中はスーツ)に身を包みソフト帽を被ったタフガイ。

タフガイぐらいしか一致せんな…
俺の「ハードボイルド」のイメージがおかしかっただけなのかもしれん…



特徴
ステージを進んでいくと複数のドアがある。
ドア内には人質やアイテムがありそこに入ると取得出来たり、敵をやり過ごす事も出来る。
ドア内にある爆弾を取り、ステージ最奥部に行く事で爆弾を使いステージクリアとなる。

十字ボタン:移動
上ボタン:ドア内に入る(押し続ける事でドア内待機)
Aボタン:ジャンプ
Bボタン:銃での攻撃(マシンガンを持つとマシンガン優先)

上+Aボタン:ハイジャンプ
下+Aボタン:下の段に降りる




点数は30点

良い点
・動きが速い

悪い点
・非情なほどに『ハードボイルド』仕様
・「ローリングサンダー」パクリ

良い点の解説
・動きが速い
歩行スピードがかなり速くストレスを感じさせないのがいいね。
ただ、ジャンプも速くなるため、5面の穴地帯は落ちやすくなるけども・・・


悪い点の解説
・非情なほどに『ハードボイルド』仕様
「難しい」ってしたかったのだが、そもそもの難しさの理由が「仕様」だからな。
ま、ただ単に「ハードボイルド」って言いたかっただけだったりする。

①初期ライフは「2」。
 だが、銃弾ダメージは「2」であるので飛び道具に当たると即死。
 (体当たりのダメージは「1」)

②1回死ぬと持っていた武器は初期(ハンドガン50発のみ)になる。
 残しておいてくれたっていいじゃん。

③体力回復アイテムは敵を倒しても出ない。
 まぁ、初期状態だと銃弾1発で即死だからあまり意味がないかもしれないが。

④パスワードは3面と6面クリア後のみ
 この仕様にした奴は相当、意地が悪い(理由は⑥)

⑤コンテニュークレジット制(3回)
 無限にしてくれよ。一応、パスワードで復活するとクレジットは復活。

⑥ライフ増加アイテムは3面と6面
 クリア後にパスワードが表示される面にライフ増加アイテムを置くってどういうこと?
 パスワードで再開するのは当然クリア後の4面か7面

⑦ライフ増加はコンテニュー時消滅
 コンテニューするとライフ「2」に戻されてしまう。
 1機やられたときの再開では流石に無くならないのでゲーム進行で楽をしたいのなら
 コンテニューするよりも1面から始める方がいいのかもしれない。
 ライフ増加アイテムを取ってから1度死んでそのアイテムのある場所に行ってみるなんて
 セコイ事をしてみたけど
 当然「ない」

・「ローリングサンダー」パクリ
1989年3月17日に発売された「ローリングサンダー」(アーケード版は1986年12月)と
同じ点や似た点は非常に多い。

両者が異なる点

左がデッドフォックス、右がローリングサンダー
ジャンプ中の操作…出来る:出来ない(ハイジャンプ中はどちらも不可)
ジャンプ中の攻撃…出来る:出来ない(ハイジャンプ中はどちらも不可)
最大ライフ増加アイテム…ある:ない
ステージ中の人質…いる:いない
 (人質からステージクリアの為に必要な爆弾をもらう必要がある)
難易度の選択…出来る:出来ない
パスワード…数字7桁:数字6桁


以上である。
では、まるっきり同じ点を述べていこう。

・初期ライフは2
・「↑+Aボタン」でハイジャンプし上段に上がることが出来る。
・「↓+Aボタン」で段から降りることが出来る。
・攻撃には弾数がある。
・初期状態はハンドガンの弾数は50発
・攻撃アイテムはマシンガン
・マシンガンを取ると優先的にマシンガンを使い、使い切るとハンドガンに切り替える。
 (選択は不可)
・1度死ぬとマシンガンを失い、初期状態となる(ハンドガンの弾数は50発)
・ハンドガンも使い切ると弾速が遅く、画面上に1発しか撃てない弾しか出せなくなる。
・ステージ上にはドアがあってそこに入ることで弾の補充やタイム増加が出来る。
・コンテニューは3回まで。
・コンテニューした時、死んだ所がステージ途中ならステージ最初からではなく途中から始まる。
・ラスト以外にボスはいない。

ここまで来ると意図的にパクッたとしか思えんのだがなぁ~。
僅差とか誤差とかいうレベルである。
別作品というよりはバージョンアップ版というのが適切な表現なんじゃないだろうか?

何故ここまで似せる必要があるのか?
開発が一緒だったのか?
そういえば、開発が一緒(『ナウプロダクション』)だったとはいえ「ワギャンランド」に酷似した「仮面の忍者 花丸」も『ナムコ』と『カプコン』の関係だったな…
何か色々と事情を感じさせるものがあるな…
wiki見ても分からんから俺としてはこれ以上調べようもない。
真相は闇の中って所なのかねぇ…

まぁ、1つ言えるのは開発が一緒だろうと
何か面白要素を足して作品の似た匂いを消す努力はすべきだったはずだがな。
例えばスライディングが出来るとかマシンガン以外に武装を持てる事で
新感覚をプレイヤー味わわせるようにすればパクリとは言われなかったんじゃなかろうか?


カプコンのゲームで例えるなら
「基本、オワタ式ロックマン」
「基本、オワタ式魔界村」

弾にあたるとダメージ「2」で初期状態なら即死だからね。
体当たりならダメージ「1」だけど回復もほぼ出来んし。

そうそう。このゲームには弾数制限がある。
初期装備のハンドガンでさえ「50」発。
弾が画面外に消えると1発補充される仕様だから連射は出来ないという状態に陥る。
進めていくと特定の扉の中にはマシンガンとハンドガンの弾があるからすぐ補充できる。
乱射していると硬直を取られて死ぬので弾は適材適所に発砲するようなプレイに自然となる。
そのようにプレイしていると弾切れになることはまずない。


一応、このゲームは
「EASY」「NORMAL」「DIFFICULT」の3種が選択できるが
上記の仕様は変わらないので「EASY」ですらツライ。
自分は軽い気持ちで「EASY」をプレイ。

「サクッとクリアしてレビューだぜ!」

と、思ったがあまりにもハードボイルドすぎる難易度に真剣にプレイしてやっとクリア。
「NORMAL」以上はプレイする気にはなれなかった…
難易度を上昇させると敵の弾速が上昇するもんな。(ただでさえ弾がツライのにバカか?)
ゲームセンターCXでは有野課長は最初「NORMAL」でプレイしていて
停滞していたのを見たADに「EASY」でのプレイを提案されて

「ださくない?」

と、言っていたな。
ハイ!髭人はダサイです!ダサダサです!

その後、有野課長は「NORMAL」を続けたか「EASY」でプレイしたかは番組を見てねん。


にしたってそれだけの難易度であれば個人的に言えば

EASYなら初期ライフ「4」
NORMALなら初期ライフ「3」
DIFFICULTなら初期ライフ「2」

ぐらいでちょうどいいはずなのにな。

エンディングが難易度によって変わるのかちょっと気になって調べてみたら
いくつかクリア動画はあったけど、まず少ないし、
タイトルに「DIFFICULT」表記がないので分からんし、一々確認する気もおきねぇ。
そんなゲームだわ…


結論として上記2作品。
「デッドフォックス」か「ローリングサンダー

どちらが優れているかと言ったら髭人は「ローリングサンダー」と答える。

だって、あっちには「レイラ」という女性が出てでかい1枚絵が出るもん。
しかもエロイ!!
無論、裸って訳ではなく着衣しているものの表現や表情が非常にエロイ!
脳内であれこれ想像した人もいるのではなかろうか?

「デッドフォックス」だと捕虜とか人質だったからという理由上仕方ないとはいえ…
小汚いオッサンだもんな…
そりゃ美女には勝てんわ(笑)
ステージ中の人質で女性が出て来るけどその人が出てくればなぁ…残念
我ながら女ネタばっかやな(苦笑)


ここからがネタバレ



















ラスボスはスミスに指示した「ジョーンズ」である。
面クリアごとに虫食い状態の手紙が出てそれをまとめていくと
黒幕が「ジョーンズ」であると発覚するのだ。

「我々の目的は 麻薬で 世界を征服する事にある。
 特殊工作部隊のジョーンズ司令官に麻薬を流せ。
 後は全て彼の方で上手くやってくれるはずだ。
 ジョーンズはビバリーヒルズにある自宅にいるはずだ。
 だがそこには直接連絡するな。
 言っておくが我々の行動は全て極秘のうちに進められていることを忘れるな。
 このことはくれぐれも気を付けろ。
 
ブレッド」



まぁ、発覚する前に黒幕の正体が出てきそうな段階で

「あ、黒幕、『ジョーンズ』っぽいな。
 『主人公』と『ジョーンズ』しかキャラ出てねぇから今更、新キャラ出されてもな」

案の定という感じである(苦笑)
髭人はラスボス戦時にマシンガンで連射して当てていたら
「ジョーンズ」が放ったハンドガンに当たり相打ちという形でエンディングを迎えた(笑)。
それでも、相打ちエンディングというわけでもなく通常エンディングだったけど、何か釈然としないなぁ~。
ま、やり直す気もさらさらないが。

ちなみに「ブレッド」って手紙の主は出てこない。

しかし、そう考えるとゲーム冒頭
「スミス」と「ジョーンズ」の会話があるけど…どういう事なん?
2人の会話を漢字変換するとこうなるが…

ジョーンズ「南米で7か所の巨大麻薬組織のアジトが見つかった
 君の任務は、そのアジトを壊滅する事だ。
 アジトには人質になっている爆弾部隊はいるはずだ
 彼らを救出し、爆弾を手に入れろ!!
 後は、君に任せる」

スミス「了解!!ミスター ジョーンズ」

ジョーンズ「……気を付けな
 ミスター スミス」


麻薬の密輸を行っていたはずなのに組織壊滅を依頼するって事になるぜ。アホなのか?

そしてラスボス戦前

ジョーンズ「私の秘密を知ったからには君には死んでもらわねばならん」
スミス「そいつはどうかな
 死ぬのはジョーンズお前の方だ!!」

戦闘開始…

寧ろ、スミスをはめる気だったのかな?
こんな感じで…

ジョーンズ『スミスが邪魔だな…
 よし。組織壊滅を依頼する事を名目にして消そう』

って事なんだろうか?
しっくりこんな…
いや、こんな解釈はどうだろうか?

軽い気持ち、もしくは何らかの事情で「ジョーンズ」は麻薬密輸に手をだした。
麻薬の汚染が膨らむ南米。それはもはや世界規模になってきてしまった。
しかもその組織の真の目的は世界征服という事を知った。
危機感を覚え、組織を破壊してもらった上で組織に加担した自分への贖罪として
『デッドフォックス』の「スミス」に依頼した…

その『ブレッド』って奴に弱みを握られていたから仕方なく密輸をするハメになったと…
ラスボス戦時は自らを悪役を演じる事で『スミス』に余計な気を遣わせないように殺されたとか…
冒頭の最後の「後は任せる」って台詞も

『最後は私を君の手で…』

って意図を感じさせるしな…



うん。なかなかじゃね?
って何で俺がそんなフォローせにゃならんねん!!


さて、『デッドフォックス』の最後の文章はこうやって締めくくられる。

「スミスのボスであるジョーンズが絡んでいた
 巨大な麻薬密輸ルートはスミスの
 力によって壊滅する事が出来た
 しかし麻薬で世界征服を企む
 巨大組織まで壊滅したわけではない
 自分の所属している特殊部隊さえも
 麻薬に汚染されていたことを知ったスミスは
 単独で組織壊滅に乗り込むことを決めた
 果たしてスミスが組織壊滅する日が来るのだろうか…
 スミスの消息は誰も知らない」

他作品の類似品を出すような製作側も汚染されていたって髭人は下衆の勘繰りをしてしまうのだが…
(スタッフロールもでねぇし…)
『スミス』はそれを聞いたら

「何!?俺自身にパクリ疑惑だあるだと!?」

『ジョーンズ』を倒しに行ったように自ら真相を確かめに赴くだろう。

あらゆる困難、不可能をも可能にする『デッドフォックス』の「ケニー・スミス」は
それら、疑惑を壊滅する事が出来るのだろうか?

が、この『デッドフォックス』の続編が出てないし、
エンディングの文章の「消息は誰も知らない」って所から察するに…



………

……………





髭人は静かに目を閉じ合掌…


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