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「Bugってハニー」 レビュー (ファミコン)

2016-11-25 21:00:11 | ファミコンレビュー
※正式名称は「高橋名人のBugってハニー」であるがキチンと呼称している方は
 あまり見受けられないので「高橋名人の」は省略した。

ブロック崩し+サイドビュー横スクロールアクション
ハドソンが開発&発売
1987年6月5日発売
アニメ版が1986年10月3日~1987年9月25日まで放送



特徴
ステージ初めはどこにでもある横スクロールアクションであるが
ブロック崩しで面毎に設定された8種の「キーワード」を全て入手する事により
次ステージに向かう事が出来る。

そのブロック崩しであるが
「キーワード」を取得しなければならない。

まず2層構造であり、上端に玉を飛ばすともう1層存在する。
仮にここでは「上部層」「下部層」と呼称しよう。

最初は「下部層」から始まりそこで弾を落とすと当然死ぬ。

アクションステージの体力がブロック崩しでの残機となる。
ブロック崩しでの残機0で死ぬと、アクションステージの残機が1機減る。

ブロック崩しのルールとしてはブロックを全て破壊する事で「上部層」の扉が開き
その開いた扉に玉を送り込むことでブロック崩しをクリアしアクションステージに戻る。

ブロックを破壊しているとアイテムの他に
アルファベットが落ちて来る。
それがキーワードでありステージ毎に決められたアルファベットを集める事で
次のステージ行けるようになるのだ。
だがそのアルファベットは正しい物だけではなく間違いもあるのだ。
間違いを取ると死ぬ。

しかも、ブロック崩しのステージは複数存在し
そのステージのそのブロック崩しステージには1つしか正解アルファベットが存在せず
最低でも8つのブロック崩しステージをクリアせねばならない。
しかも、正解文字かぶりが存在するのだ。
しかもかぶった文字はそのステージ固有の物でなければならない。

分かりやすく解説しよう。
髭人は「ポポロクロイス」が好きなので
例えばそのステージの正解が「ポポロ」だとしよう。

正解アルファベットは

「P」「O」「P」「O」「L」「O」

となる。

1ステージ目が「P」
2ステージ目が「O」
3ステージ目が「P」
4ステージ目が「O」
5ステージ目が「L」
6ステージ目が「O」

としよう。

じゃぁ、
1ステージ目で「P」を2回続けて取り
2ステージ目で「O」を3回続けて取り
5ステージ目で「L」を1回取れば完成なのだなって思えるが
それはNGである。

そのステージで決められた同じ文字をキチンと取得せねばならないのである。
だから

1ステージ目「P」
2ステージ目「O」
3ステージ目「P」
4ステージ目「O」
5ステージ目「L」
6ステージ目「O」

全ての個別文字をキチンと取得しなければならない。

操作方法
[アクション面]
十字キー:移動
 ※「ハニーちゃん」だと上キーで飛行可能

Bボタン:攻撃
Aボタン:ジャンプ(「高橋原人」の時)
 ※「ハニーちゃん」は飛行できるのでジャンプしない。
  というかジャンプする必要がない。


[ブロック崩し面]
左右キー:移動
Aボタン:アイテム使用(アイテム取得時、1つのみ)



あらすじは…
ネット上でちょっと調べたけど載ってねぇな…




点数は25点

良い点
・ハニーちゃんカワイイ

悪い点
・高橋原人いらねぇ…
・ブロック崩しいらねぇ…

良い点の解説
・ハニーちゃんカワイイ
容姿も可愛くていいが、空を飛べる。
体力が尽きて下端に落ちていくがその際、泣いている姿もまたカワイイね。

悪い点の解説
・高橋原人いらねぇ…
1面の操作キャラは「ハニーちゃん」で
1面の最後で捕まっている「高橋原人」を救出する事になる。
2面からの操作は「高橋原人」であり、以降は「ハニーちゃん」は出ない…
何で?

キャラ性能としては
「高橋原人」は石斧を投げるといういつもの『高橋名人』であり空を飛ぶことは出来ず
1面が「ハニーちゃん」で空を飛ぶことが出来るとか
キャラの愛らしさを考えると劣化したとしか言えん。
せいぜい腹が減らないというぐらいか…

※タイトルは「名人」だがゲーム中の操作キャラは「原人」だそうだ。ややこしッ!!


・ブロック崩しいらねぇ…
ステージ中で攻撃していると時々、見えないところに攻撃が当たり音が出る。
そこを攻撃し続けると「卵」が出る。
それを取得すると「ブロック崩し」に移行するのだ。

「『卵』を取るとブロック崩し」になるのだ。

その卵、一体どういう事なのって?
俺が知るかよ。

特徴で書いた通り、かぶり文字が存在し、別ステージで取得しなければならない面倒くささに加え
ブロックが何もないハズレステージが存在するのだ。
大抵それは上部層にボールを送るのに苦労するような破壊不可ブロックが配置してある。

「HELL(地獄)」

と書かれたものであり、ただの嫌がらせ以外の何物でもない。

異なるアルファベットを取得すると死ぬという仕様も初見お断りとしか言えん。
ゲームではノーヒントである。
取ってみて確かめるしかない。だが、間違いだと死ぬ…
それなのに、文字かぶりが存在するのだから必ず1回は取って確かめる以外に方法はない。
いくつか文字を完成させていけば推測する事も可能だろうが3文字ぐらいは作らんと分からんだろ…
何で間違った文字を取ると死ぬなんて愚かしい仕様にしたんだろうか?
取っても変化なしでいいじゃないか。

まず、卵探しの為に攻撃をばらまいて探さなければならんのがだりぃ…
で、卵見つけたら見つけたでブロック崩しの仕様がだりぃ…
そんなゲームなのにステージセレクトの裏ワザもないので
攻略サイトに頼らないのであれば何度も繰り返して記録を取っていくしかない。だりぃ…

ちなみにプレイ時間の7割以上はアクションではなく
パッケージとは何ら無関係のこのブロック崩しをさせられるハメとなる…だりぃ…



裏ワザ・・・コンテニュー

ゲームオーバー中に
「Ⅰコンの上ボタンを押しながらスタート」である。

但しその面で集めたキーワードは消失…
だりぃ…


「アクション」と「ブロック崩し」…
どういう事情でこんなチグハグなゲームになったのか分からんけどどちらも失敗という印象。

何故に「ハニーちゃん」2面から出さんの?
何が悲しくて空を飛べん小太り上半身裸のこしみのシャクレ兄ちゃんを操作せねばならん?
アクション自体の練りこみも薄いと言えるし…
アイテムは乏しいし、独自性を持つアクションっていう要素もない。
プレイの大半をする事になるブロック崩しは球が大きめ、バーも大き目で作りが荒い印象。
それでいて上記キーワード集めの仕様がウゼェ…

初期の容量不足のゲームにありがちな

「二兎を追う者は一兎をも得ず」って奴のお手本と言える。


「ハニーちゃん」と「原人」を使い分けて進んでいくアクションゲームにするのが
ベターだったんじゃないのかなぁ?
「ハニーちゃん」は飛べるけど、屋内ステージだと狭いのであまり意味がない。
その上「原人」と比べて攻撃力防御力が弱く、敵の猛攻に晒されるとあっけなくやられてしまう。
みたいな感じな差別化をすれば「原人」を使用する意義も生まれて来る…

所詮、髭人の妄想にしか過ぎないがな…



それはそうとタイトルが「高橋名人」なのに操作キャラは「高橋原人」って何なん?
一応「Bugってハニー」のwikiを調べても詳細は明らかにならなかったが…
権利関係かねぇ…
それは仕方ないにしてもだったら容姿を全く別キャラにしやがれよ…混乱するだろ!!
「冒険島」と変わらんだろ。
「帽子」「こしみの」「石斧」って…


にしてもゲームしか知らない人は

「パッケージに描いてある男2人と女1人は誰なん?
 敵は一見して人外だから分かるけど」



って話になるがコイツらはゲーム内に一切登場しない。
アニメでは登場するキャラクターである。

リーゼント少年:「ワンナップ」(スゲェ名前だな)
赤髪ポニーテール:「みどり」(赤髪なのにみどりか…)
デブ:「ダル」(特に言う事はない)

元々、この3人を主役としたゲームが企画されたが開発途中で変更し今作のように落ち着いたとの事。

それと、敵らしき人外のピンクの豚と青い怪物はそれぞれ
「ブタ王女」「スターブレイン」と呼ばれ、
こっちに至ってはゲームどころかアニメにも登場しないのだとか…
(何で名前だけ決まってんの?)

本作はテレビのCMでは「高橋名人の冒険島2」と呼ばれていた事もあったようだが
このゲームの後、「高橋名人の冒険島」の正当な続編である
高橋名人の冒険島II」が1991年4月26日に発売された。
本作より約4年後という結構後にである。
それから立て続けに1994年のⅣまで
ファミコンで発売されスーパーファミコンなどでも発売された。
個人的に高橋名人より「ハニーちゃん」シリーズをした方が良かったんじゃないかねぇ…
「ハニーちゃんの冒険島」の方がプレイしたいわ。
まぁ、ファミコン当時は小中学生の少年たちがメイン層だったからな。
女の子主人公ゲーは流行らんか…

にしても、後にハドソンから「ボンバーマン」で
テンガロンハットをかぶった「カウガール」スタイルの女の子が「ハニー」と言ったけど
どういうつながりがあるんだろ?「ちゃん」の有無で別人って事かな?
別人に同名にするなんて面倒な事をする必要ってあったんだろうか?


wikiを見る限り「高橋名人の冒険島」の世界観をベースにアニメが作られ
(アニメ放送開始の方が本作発売より先)このゲームが作られたって感じのようだ。
ちなみにアニメのオープニングテーマが1面のステージ曲になっていて
その曲は高橋名人自身が歌っていたりする。
(ただ「高橋原人」の声は、「高橋名人」本人ではなく「水島 裕」氏)

アニメ版では劇場版が存在し「メガロム少女舞4622」というタイトルで
1987年7月21日劇場公開したんだそうだ。
アニメ放映中って事は後日談みたいなもんじゃねーんだな…
しかし、このタイトル一体どういう事なん?4622?
何かの語呂合わせ
ネットで軽く検索しても理由は分からん…
実際見れば分かるのだろう。きっと…

ちなみに、映画版に限らずこのアニメ自体の評価も芳しくはない…
ちと探したら権利元がお試しでYouTubeで動画を公開しているので参考にして下さいませ。
とても短い動画なので内容についてはノーコメントだがハニーちゃんはカワイイ。

「Bugってハニー(アニメ版)」お試し動画

でも、アニメで「高橋原人」と「ハニー」ちゃんは合体するよ。
夕方放送だったにも関わらず人が見ていようと何ら恥じらいもなしにね。
「原人」自身が

「ハニーちゃん合体だ!」

とか言って『ハニーちゃん』が合体するのだッッ!!

ん?誰だッッ!!

「マジで!?視聴確定!!」
「男女が合体!?夕方にそんな絵を放送できんの?」

などと、期待と驚きに心躍らせた心の薄汚れた奴は!!
そんなもん放送出来る訳ね―――だろッッ!!


そのアニメで合体というのは
「ドラゴンボ○ル」の『フュージョン』や『ポタラ』のような2人を1人にするようなものではなく
空を飛べる「ハニーちゃん」が「原人」を抱えて飛んで「原人」が攻撃する行為を差すのだッ!
分かったか!この心汚れ人間共がッッ!!

(そう期待を狙ってこんな文章を書いている俺はもっともっと心が汚れているがな…)



アニメの話はここまでとしてこのゲーム。
様々な要素が二転三転している所から見るに
アニメとゲームをすり合わせるのが大変であったんじゃなかろうかと推測される。

ブロック崩しは「ピタゴラスの謎」という別タイトルで出される予定だったって話があるしな。

あらゆる所で迷走を繰り返してんな…
そういう意味でこのゲーム自体がBugっているような出来なのも致し方ないって所なんだろうか…



16連射で『スイカ』を破壊した高橋名人も『大人の事情』は壊せなかったようで…




ネタバレはなし


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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-11-26 00:55:09
当時は早くても隔週発売の雑誌が情報源のネットのない時代。特集組まれたソフトなんかは
開発中ドット絵から徐々に製品版ドット絵へ変わっていくキャラの変遷が見れたりするのもオツなもんですが
中には途中経過をいきなり端折ったような変貌ぶりになんじゃこりゃあ!とき叫びたくなるようなものもあったりして
その代表作とも言えるのがこの「Bugってハニー」でしょう

そもそも開発序盤情報ではアニメの主役3人による原人救出劇でハニーはプレイヤーキャラではありませんでした
実際最初のお菓子の面で武器であるケン玉を振っているダルのドット絵やワンナップのドット絵が
コロコロ紙上で公開されてましたから。この時オマケのようにひっそりと「ピタゴラスの謎」も別ページで
単独の新作ソフトとして紹介されてました。が、翌月のコロコロ紙上にはダルとワンナップは影も形もなく
お菓子の面で躍動するハニーの画面写真が何事もなかったかのように掲載されてました…
「ピタゴラスの謎」は元々アーケードからの移植ですが開発期間が足りずスタッフがテンパってたという噂も聞きました
他社作品移植だし今さら開発中止にするわけにもいかないからしゃーない作った分だけでも別ゲーにぶっこんだれ!
…となったかどうかは判りませんが何がしか大人の事情を感じるカップリングなのは確かですね
あまりに別物同士のカップリングですし…

タイトルになぜ「高橋名人の」がついてるか、ですが…んーまあ当時は名人バブルだったですからねぇ…
高橋名人の名前付けりゃ何でも売れる!みたいな。ハドソン公式では高橋名人グッズとか色々売ってましたし
リストバンドとかはまだわかるけど黄金の指キーホルダー(手首から先だけ)とか今見たら何のオカルトグッズなのかとw
ハドソンの企画でプレゼント当選者には「名人がプレゼントを持って直接キミの家にやってくる!」なんてのもありましたね
先に出した冒険島が思いのほか売れた為に会社としても高橋名人をプッシュする企画を…という事で
そのひとつとして作られたのがこの「Bugってハニー」らしいです
つまりドラえもんの劇場版タイトルが「のび太の~」と付くみたいにそれ自体に深い意味はないのではないかと

当時水島裕が司会をしていたアニメの特番でBugってハニーチームのメンバーとして出演していた名人、もう1人の女性司会者(名前忘れた)に
「それでは、お歌の方も名人の高橋名人に、Bugってハニーの主題歌を歌って貰いましょう!どうぞ!」と紹介されて
生歌(口パクなし!)を披露していたのが印象的でした。こう言っては何だが1ゲーム会社の社員が番組でソロで一曲歌うパートまで設けられるとは!
当時のバラエティーなんかはコーナーの合間にゲストのアイドルが歌うパートがよくありましたがまさにそんな感じのアイドル的扱いでしたね
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当時の流れ (髭人)
2016-11-27 08:54:05
名無し殿
長文コメントさんきゅーです。

コロコロコミックで出ていた3人がなかった事にされていた…
一応4ステージ構成なんですから操作するかどうかは別にして救出するような事をしておければ省かずに済んだ気がしないでもないですが…容量の問題があるんでしょうね…

名人バブル。
「プレゼントを持って家に来る」
まさにアイドルですね。
家に来て、インターホン押すのが16連射だったのかも…(パワー別にして機械が壊れるからやめんなさい)

しっかり歌を歌われていたんですね。
どういった経緯だったのかは分かりませんがそれが名人らしさって所なのでしょう。

そんな名人の頑張りに対してのこのゲームの出来…(涙)

当時の経緯を詳しく書いていただき
誠に感謝いたします。
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