川口英俊の日記

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今の私の政治に対してのスタンスについて・5

2011年09月14日 | 徒然日記・日々の記録
さて、これまで「今の私の政治に対してのスタンスについて」に関しまして、私の考えを四回に分けて述べさせて頂いて参りました。

この度、最近における末木文美士先生との意見交換におきまして、先生ご発表のご論考「自然災害説は間違っている」 http://t.co/azZto22 の内容におかれまして、宗教と政治に関して先生が言及なされておられ、そのことと関連しましての私の考えを少しここにてまとめさせて頂いておこうかと存じております。

もちろん、まだまだメモ書き程度の不十分な内容となってしまっておりますことは、ご容赦下さいませ。また、勝義方便として、今回の東日本大震災における地震津波被害・放射能被害において、果たしてどのような具体的な現実的対応を取るべきであるのかについての私なりの考えにおいては、下記のことにも触れて先にてまとめることができましたらと思っております。

末木文美士先生「自然災害説は間違っている」本文より抜粋・・
http://bunmao.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-25ae.html

「地震は自然災害だという論者は、それも仕方ないと言うのでしょうか。地震を自然災害とする論者を許せないのは、この点です。手を束ねて何もせずに、起ってしまえば、どんな巨大な被害も自然災害だから仕方ない、というのでは余りに無責任ではないでしょうか。それは、宗教の問題ではなく、政治の問題だ、とでも言うのでしょうか。しかし、政治に理念を示すのは宗教ではないのですか。人が必ず死ぬと分かっていながら、それは自分の役割ではないと言って、そっぽを向こうと言うのですか。それを放棄したら、宗教の役割とは一体何なのですか。何か起った後の「心のケア」だけが宗教の問題ではありません。もっと大事な、根本の理念を示すのこそ宗教の本当の役割ではないのですか。もし誰も耳を傾けてくれなくても、それでも最大限の努力をすべきではないのですか。」

・・抜粋ここまで。

確かに、「政治に理念を示すのは宗教ではないのですか。」という先生のご主張は、誠にその通りであると私も強く思うところではあります。

この世で幸福を望まない者はいない中、政治も宗教もその目指すところは、皆の幸福であります。

もちろん、その幸福において、政治ではおおよそ人間の幸福に限定されるところがあり、一方の宗教、特に仏教では、あらゆる一切の生きとし生けるものたちの幸福を目的とするという点においては、やや両者の目指す幸福の内容に相違はあるようには思いますが、当然に政治の目指す幸福に対して、宗教からその理念を示すことは大いに考えられることで、時の権力者と宗教者との関わりよっても歴史的に多く見受けられてきました。

実際に、現代においても国のトップが宗教顧問を置いて、アドバイスを求めることもあり、例えばアメリカでは、オバマ大統領の下に宗教顧問会議が置かれて、貧困対策や教育活動などで宗教界との連携を強化するために宗教各派の指導者との対話を行い、宗教界からのアドバイスを受けて政策を進めやすくしようとしています。

また、国家が政情不安や混乱の中で、政治が十分に機能しなくなった場合、宗教指導者が政治の代替的・中心的役割を担うこともあります。

しかし、一方では宗教的対立が原因によっての戦争も歴史的には数限りなく生じ、また戦争扇動・プロパガンダに宗教が利用されてしまうことなどもあって、そのような反省から政教分離の原則が定められるに至っている国が多くあります。戦後日本においても日本国憲法において政教分離の原則が定められています。

私自身、実はかつて政治の世界に直接に関わったことがありますが、日本における政治と宗教の関係性について、その時の印象としては、政治に対する宗教ということに、色々と国民・有権者はナーバス・アレルギー的に扱うところが少なからずあるのも否めない感じがありました。それはやはり戦争(太平洋戦争)における反省、連合国軍最高司令官総司令部による日本改革が大きく関わっているのではないかと考えています。

もちろん、宗教団体が政治に関わる例としては、戦後にも天理教や生長の家などが実際に団体関係者・信者を国政へと送った例があるなど、宗教団体が政治参加を積極的に行う、または政治団体を支持する例としては、創価学会や立正佼成会、霊友会、神社本庁を母体とする神道政治連盟、最近では幸福の科学などもありますが、神道政治連盟を除いては、ほとんど新興宗教において見受けられていることで、依然として日本の宗教界に大きな影響力を有している伝統日本仏教の各宗旨宗派においては、そう積極的な政治参画はあまり聞かないように思いますし、むしろ政治には関わらないようにする向きの方が強いようにも感じます。

このような現状下において、「政治に理念を示すのは宗教の役割」と言えるためにはどうすべきか・・

拙いまでも過去に政治にある程度直接的に関わったことのある経験からも、政治に対する宗教ということに関しての国民・有権者はナーバス・アレルギー的反応が大きくあると思える中で、伝統日本仏教の各宗旨宗派においてもそれは幾分かあるようにも見受けられます。

これはあくまでも私の憶測に過ぎませんが、いまだに明治の廃仏毀釈によるトラウマも少なからず影響しているのではないかと考えています。いわゆる神仏分離令・大教宣布によって廃仏毀釈運動が広がって、伝統仏教界は大ダメージを被り、一時、著しく衰退する憂き目にあっただけに、そのトラウマがいまだにあるため、政権や政府、政治に対する嫌悪感が拭えないところがあるのかもしれません。

明治の廃仏毀釈後は、国家神道が日本の国教的な立場となり、やがて軍部独裁が進む中で、国家神道が天皇制と共に戦争にも利用されるようになってしまったところもあった反省から、GHQによる日本改革においては政教分離が定められるに至ったとも言えますが、とにかく敗戦後の日本改革において、政治と宗教の関係性には、国民・有権者におけるナーバス・アレルギー的な反応、伝統仏教界のトラウマなどがあり、新興宗教を除いては、あまり双方関わりを持つことにはそう積極的ではないように思える次第であります。

もちろん、現在において、僧侶の中には個人的に政治家と強い関係を持つ者もいるかもしれませんが、実際にその者がどれほど政治に対して、その(宗教的)理念を示すことができ、影響力を持っているのかどうかは、あまり分からないところであります。

少し本題からはずれてしまいますが、先のコメント投稿と、明治の廃仏毀釈と関連してのことで、明治5年の太政官布告133号による日本仏教界への戒律緩和策によって、伝統日本仏教界の世俗化が一段と進み始めたことで、勝義方便を扱うよりも現実・現世利益的な抜苦としてある世俗方便を扱う傾向が強まり出した背景があるのではないかということについては、かつて昔の考察にて少し述べさせて頂いておりましたが、またこのことももう少し先で深く考えていこうかと思っております。

さて、話を戻しまして、例えば今回の震災に対して、確かに日本宗教界からは、様々なメッセージが国民や信者・信徒・会員へ向けて発せられていますが、あくまでも各宗旨宗派の代表者による一方的な発信に留まっている面があり、それが例えば政治に対して、復興へ向けた何らかの理念を示すものとして有効に効果的な作用を及ぼせられるものとなっているかは、やはり疑問なところがあります。

また、今回の東日本大震災復興構想会議に臨済宗の僧侶であり芥川賞作家でもある玄侑宗久師が委員として招聘されていますが、宗教指導者としての立場ではなく、被災者の一人、文化人の一人として招聘されていると考えるのが概ね妥当でありますでしょう。

もしも、復興に向けて本格的に政府が日本宗教界の力を借りるとするならば、アメリカ大統領の下に置かれている宗教顧問会議なる性格のものを日本政府、内閣または総理大臣の下に創設して、それも伝統仏教・新興仏教(各宗旨宗派)、神道、その他キリスト教やイスラム教なども含めてバランス良くその代表者たちを招聘した形でアドバイスを受けれるような体制を構築してこそ、ようやくに日本宗教界としても政治に対して、ある意味で中立公平的に政治に対してその(宗教的)理念を示していくことができるものになるのではないだろうかと思うところであります。

上記のことは、勝義方便として、今回の東日本大震災における地震津波被害・放射能被害において、果たしてどのような具体的な現実的対応を取ることができるかどうかということの一つの考察としてここにメモしておきたいと存じます。

補足追記(2011.9.21)・・

末木文美士先生ご論考「自然災害説は間違っている」
http://bunmao.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-25ae.html
コメント投稿欄への補足追記内容・・以下そのまま抜粋・・

少しだけ本論から外れてしまうかもしれませんが、先の「宗教と政治」に関しての私の考察につきまして少し補足をさせて頂きたく存じております。

先の「宗教と政治」の考察内容
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/e4b52ab681d6d767c26f10d5761cce08

上記の内容の中におきまして、宗教団体が政治運動に関わる例として、「日本会議」の存在に言及するのを忘れておりました・・

日本会議
http://www.nipponkaigi.org/

日本会議 - ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BC%9A%E8%AD%B0

日本会議は、日本における宗教団体の政治運動への関わりとしては、恐らく最も大きな(保守系)団体ではないかと存じております。現時点での ウィキペディアにおける主な役員構成を見ますと、宗教団体からは、神道系を中心とし、更に神道系新興宗教が多く見受けられるのが特徴で、伝統日本仏教界からは、比叡山延暦寺・天台宗、四天王寺・和宗が参加されているようであります。

更に補足として、東日本大震災後の宗教界による支援ネットワークの動きの一つに、宗教者災害支援連絡会の動きが顕著としてあります。仏教系・神道系・キリスト教系と超宗教・超宗旨宗派による支援連携協働を呼び掛けられての支援活動の展開を積極的にされています。

宗教者災害支援連絡会・宗教者災害救援ネットワーク
http://www.indranet.jp/syuenren/

今後の展開に関して、政治・行政との支援連携協働をどのように進められていくのかについても注目致しております。

取り急ぎとなりましたが、補足にて失礼申し上げます。

・・以上ここまで。

・・

今の私の政治に対してのスタンスについて・1
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/728ce9880459f44c08bcc838f1d5ca27

今の私の政治に対してのスタンスについて・2
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/7451986ba59b0d95e19b2d1a93bc3550

今の私の政治に対してのスタンスについて・3
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/3412e6260df5dd79193c0def81f7d611

今の私の政治に対してのスタンスについて・4
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/750ab7cc2c309159552a2ee80aee1705
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