自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

地域ミュージアムで考える(66)

2017-08-02 | 随想

このほど,『青少年のための科学の祭典』が開催され,わたしは職場からの出展者として参加協力しました。内容は例年どおり『昔の火起こしにチャレンジ!』というもの。取り上げた発火法はキリモミ式,火打ち式の二つだけ。

来場者は例年以上に多く,大盛況でした。

 

ミュージアムサポート隊のメンバーが家族で参加。これはほんとうに大助かりでした。二人のお父さんは,慣れないキリモミ式で持ち前の力を発揮,手にマメがたくさん! 申し訳ないほどの貢献ぶりでした。

もう一つとてもうれしいことがありました。以前,児童館に勤務しているときに各種事業に参加されていた親子が「よろしければ,サポート隊に加えてください」とやって来られたことです。ほんとうは事前に声掛けをして協力をお願いしようかなという思いもあったのです。しかし,そこまですると先方に負担をかける恐れがあると判断して,やめておいたのです。

 

結局,発火法の習得者として自主参加していただけたお蔭で,みんながゆとりをもって来場者と対話することができました。感謝。

 

ミュージアムを含めて集客施設は,人の利用なり参加なりについて日頃から殊の外気を配っておかなくてはならないということです。わたしは,それを「市民性」ということばで言い表わしています。市民性への細かな配慮に欠けた施設運営は,いずれ肝心要の市民からそっぽを向かれるでしょう。ミュージアムの未来は,市民の目線に立って,どれほど魅力ある企画・運営が創造できるか,ひとえにそこにかかっています。

今回の祭典で,ミュージアムのあり方について改めて感じることができました。

 


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