飛騨さるぼぼ湧水

飛騨の山奥から発信しています。少々目が悪い山猿かな?

お笑いコント 「飛騨高山線!」

2016-10-13 11:41:23 | エッセイの部屋

エー、本日は特急飛騨号をご利用いただきまして有難うございます。
この飛騨号は高山を始発に下呂駅を12時20分に出発いたしまして、途中、美濃加茂、岐阜に止りまして終点名古屋までまいります。
運転手は、熊山太郎ベエ、車掌は私、ロベルト次郎ベエと白川さゆりでございます。
終点名古屋まで約1時間半の旅、何かご希望がありましたら、どうぞ車掌までお申しつけください、それでは、約一時間半の旅、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、ここで高山線に初めて乗車されるお客様もいざっしゃいますので、しばらくの間お時間をいただいて簡単なご説明をさせていただきます。
jr東海の岐阜から富山までの高山線は単線でございます。
単線と申しましてもレールが1本ではありません。1本でしたら列車が傾いてしまい大変でございます。
はい、ですからご覧の通り、高山線はモノレールでもありませんので、レールは2本ございます。
ちなみに複線とはレールが4本でございます。ここは日本語のややこしいところでございます。
はい、お客様の仲には、もう私の名前から、気づかれた方もいらしゃるかも知れませんが、はい、わたくしはブラジル生まれの二世で、日本語を覚えるのに苦労をいたしましたでございます。
おかげ様で、このように何とか流暢な日本語を話せるようになりましたでございますル。
あっ、どうも!、わざわざ遠くからの拍手、ありがとうございます。
えっ、見えるかって!
はい、それは、私が想いますには、まもなくテロ対策などでテレビカメラでお客様の様子も見られるようになると想います。
ですので、はい、前もって、わたくし今、その時のための練習をさせていただいている訳でございます。
つまり、早く言えば、見えないと言う訳でございます。
あっ、ブーイングのお顔、失礼いたしました、話がいろいろと個人的な話ばかりに脱線いたしましたでございます。
ああああっ、またまた失礼、脱線なんて縁起でもない言葉を申してしまいました。
いえいえ、誠に本日は暑くなりましたでございます。えっ、何?あっ、そうでした、天気もよく、旅にはいい日になりましたでございましたです。
コほっ、コホッーっ!
さて、話を元通り高山線に軌道修正いたします。
この飛騨号は途中の岐阜駅に着きますと、向きを変えて反対方向へ出発いたします。
そのままでは、当然、また下呂駅にもどってしまいますので、別のレールに乗り変えまして名古屋へ向かいます。
はい、つまり、高山線から東海道本線へレールを乗り換える訳でございます。
ちなみに、このように180度、向きを変える事を、鉄道用語ではスイッチバックと申します。
はい、長々とお客様の大切な時間をいただいて、このように説明させておりますのは、お客様の仲には、幼稚園や小学生のお子様もいらっしゃいますので、驚いて悲鳴など上げないよう丁寧に説明させていただいています訳でございます。、どうぞご承知願います。
「ゴトゴトゴトゴト!」
あっ、ただいま渡っておりますのは飛騨川の鉄橋でございます。
ああ、そうだ!皆様右側の窓をご覧ください。
眼下深い谷に見えますのが飛騨川でございます。
ここから中山七里と申しまして、秋には谷の両側の岩もみじが紅葉いたしまして、飛騨の観光名所の一つとなっております。
今はまだ紅葉しておりませんが、かつては、この名勝をslが黒い煙と白い蒸気を吐いて走っておりました。
最近は、各地で観光用にslが復活しております。
しかしですね、よく鉄道ファンの中に、「私はslに乗った事がある」なんて自慢する方がいらっしゃいますが、それはまちがいでございます。
はい、slとは正格に言いますと、蒸気機関車の事でございます。
そのお客様が乗ったのは、slが引っ張った客車に乗ったのでありまして、決してslに乗った訳ではありません。第一に運転中のslは狭くてとても熱いので、お客様は乗れません。
また、鉄道ファンが、よくデゴイチなどと呼びますが、デゴイチとは、骨董市や青空市の事ではございません。
d51の事を愛称でデゴイチと呼ぶ訳でございまして、機関車の形式を表しておりますのでございます。さらに詳しい事は省略させていただきます。
もうお客様はお気づきかも知れませんが、恥ずかしながら、私は長い間「デゴイチ」をslのプレートを売っている骨董市かと思っておりましたでございます。
もう昔の話でございます。
はい、そのデゴイチが何両もの客車を引っ張って走っていたのでございます。
さて、ここで質問でございます。
slの頃は、岐阜へ到着した列車は、スイッチバックして、どのように名古屋へ向かったでしょうか?次の二つの中から選んでください。
いち、機関車がバックで押して走った。
に、別の反対向きの機関車が後ろに連結して引っ張って走った。
さて、どうでしょうか?
はい、正解は、たぶん、どちらでもないと想います。
おそらく、その頃はお客様は岐阜駅で降りて、東海道線の別の機関車が引っ張る客車か電車に乗ったと想います。
はい、と言う訳で、お客様全員、残念でございました。
はいーっ?、えーっ、このように長々とお客様の大切な時間をいただいてクイズなど出しておりますのは、小さなお子様達が、退屈して車内が騒がしくならないようにと思っての私なりの時間外ボランチア活動ででございますので、お休み中のお客様には大変迷惑をおかけしておりますが、今しばらくのご辛抱を願いますでございます。
えっ、何?あっ、そうだった、
失礼いたしました。まもなく白川さゆり様が皆様の元へ参りますので、ご気分の悪い方とか、何かご要望のある方は、手元のナースコールを押して・・エッ?
あああーっ、またまた大変失礼いたしました。わたくし、以前勤めていた病院と勘違いいたしました。
えー、まもなく車掌が乗車券の拝見に参りますので、お忙しいところご協力願います。
私のご案内も、これにて終わらせていただきたいと想います。
最期にわたくし事でございますが、ただいまこの飛騨号のハンドルを持っている運転手の太郎ベエは、実は、飛騨の山奥に住んでおります私の祖父、つまりお爺さんでございます。
はい、拍手を、ありがとうございます。
ついでに私の両親はと申しますと、実は、この先、皆様方がお乗りになる予定の新幹線の父は運転手をしております。母はその新幹線内の車内販売をしております。
はい、この事を話しますと、とても信じられないとよく驚かれます。
あっ、そうそう、まもなく車掌の白川が乗車券の拝見に参ります。
その白川さゆり様は、白い服なので、ついナースさんと間違えてしまいましたが、実は、私の祖母、つまりお婆ちゃんでございます。
えっ、再婚?いえ、後妻ではありません。昔から旧姓を名乗っている、レッキとした、98歳の白髪のきれいなお婆さんでございます。
「エーッ!」
「えーっ、嘘だ!信じられない!・・どうして、こんな事に?」
「ゴットン・・ゴットン・・」
「えー、まもなく名古屋、名古屋に着きます。お休み中のお客様も、どうぞお忘れ物のないように!降車口は右側でございます」
「えーっ、あっ、いつの間にか眠っていた。なーんだ夢だったのか」

(おしまい、ポテチン!)

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