hidamaro's

しがない物書きの生活と意見

ピアノ事件その4

2017-06-18 15:26:38 | 思い出

ベッドに寝かせたOの足に触って、保健の先生(男性)が

「あー、折れてるな」

と言った。

(嘘こけェ)

と私は思った。

我々を脅すためにそう言っているのではないか、とその時は思ったのだ。

話を聞きつけて、放課後まで残っていた教師たちが次々と保健室にやってきた。

そやつらがほとんど例外なく、私とYの頭をげんこつでポカリと殴るのである。

もう私が何発も殴られていると知らないものだから、来る奴来る奴、みんなポカリポカリと殴っていくものだからたまったものじゃない。

やがて担任教師も来て、タクシーに分乗して病院へ向かった。

連絡を受けたOの母親(何度かOの家に遊びに行ってはいたが、いつも裏手から彼の部屋に直行していたので、母親に会ったのは初めてだった)がすでに診察室の前に来ていて、「T君ですね。 いつもH雄(Oのこと)から話を聞いています。 仲良くしてくれてありがとう」みたいなことを言われて非常に恐縮したが、診察室へ入っていったOが十数分後には片足のギプスを白い包帯でグルグル巻きにされ、松葉杖をついて出て来た時にはプッと吹き出しそうになるのをこらえるのに苦労した。

翌日、校内放送で事件のことが告げられた。

「昨日、バカが三人、音楽棟の二階から飛び降りた」

スピーカーから教師の言葉が流れると、ドッとクラス中(そしておそらく全校中が)が爆笑し、私は下を向いて苦笑いするしかなかった。 今だとさすがにそういう表現は問題視される可能性もあるので控えるかもしれないが、当時はおおらか(?)なので容赦ない。 「バカが三人」 たしかにそう言われたのだ。

Oはたしかしばらく入院し、その間ノートを持って何度か見舞いにいった記憶がある。 (その5に続く)

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