三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

六段の重ねかた。

2016年10月26日 | 鑑賞
箏曲「六段」といえば超有名どころ。
タイトルでピンと来なくても
和食レストランのBGMなんかで耳にしたことがきっとあるはず。

そんな“ザ・邦楽”という感じのこの曲が
実はグレゴリオ聖歌から生まれた、という大胆な説で作られているのが、このCD。

箏曲「六段」とグレゴリオ聖歌「クレド」~日本伝統音楽とキリシタン音楽との出会い~
日本伝統文化振興財団


正直、
そんなわけないやろーと思いながら聴いてみたのですが、
六段と聖歌の長さが一致しているだけでなく
聖歌の歌詞の重要な部分では六段も音楽的盛り上がりがあったり、
偶然ではない意図的な一致であるとして
きちんと楽譜も提示されていたり、
とても真面目な作品です。

六段と聖歌を重ねて演奏している曲では
箏の調子が通常の平調子という半音を使ったものではなく
半音を使わない調子に変えられていて、
なるほどなーと思いました。
現行曲のまま重ねると、さすがに無理があるけれど、
調子が変わると、あり得るなと。
調弦が変わると同じ手を弾いても全然違う雰囲気になるのは箏ならでは。
三弦だと、こうはならない。


いやーしかし
面白い試みだなと他人事のような感想を述べてどうする。
私もやってましたわ。
箏曲六段に津軽三味線六段を重ねるというチャレンジ。

六段×六段 performanced by 響喜 - FC2動画


こちらの六段は現行の調子。
あえて違う音階のままぶつけるのがポイントです。

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