阿加井秀樹BLOG

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居合道について(阿加井秀樹の古武道考察)

2017-01-20 14:47:19 | 日記
武士が座った状態で刀を抜刀し、それと供に瞬時に敵を切り裂き、

素早く納刀する。誰でも時代劇や映画などで見たことがあると思います。

座頭市の市さんや、アニメの石川五右衛門なんかが有名ですよね。

居合道とは、座った状態で鞘から刀剣を抜き放ち、

さらに納刀に至るまでを含めた技術を、一つの独立した武道となしています。

このような武道は、全世界でも日本のみで、非常に稀有な武道なんです。

居合道と剣術は似て非なる武道です。

剣術は初めから互いを敵とした敵対動作から始まる、

いわゆる敵との「立合い」から始まるのに対し、

居合道は、主に床の間のような普段の生活の場を想定し、

「居」ながらにして敵に「合う」として、形が組まれている点にあります。

いかに素早く刀を抜き放ち、無駄のない流れで刀を鞘に納めるかが重要になります。

居合道の源流である抜刀術は、戦国時代から江戸時代初期にかけての剣客

林崎甚助によって創始されたと言われています。

明治時代に発展した大日本武徳会では、他の武術と供に、居合術も

振興が図られましたが、戦後に創設された全日本剣道連盟には

居合道はスポーツにはならないとの理由で組み入れられませんでした。

その為、居合道は独自の発展をとげ、沢山の流派が生まれました。

精神修練には居合道はもってこいの武道です。

なぜなら、本当の居合道は本物の真剣を直接使用するため、一つの心の乱れも許させません。

一つ間違えば、大事故に繋がるからです。

模擬刀でもすることは出来ますので、心身の鍛錬をしたい方は、

是非、居合道やってみてはいかがでしょうか。