「食べログ」に嘘のクチコミ投稿を行う事業者の問題についての考察第三回です。今回は、表題にある通り、米国クチコミ規制から見た時に「何が問題視されるのか」について考察を行いたいと思います。
【米国規制の整理】
まず米国の規制に関する米国の専門家(Andy Sernovitzさん)の考察からご紹介しましょう。(原文がリンク切れのため筆者の了解を得て私が翻訳した記事にリンクしています)
ソーシャルメディア関連の投稿はスポンサーの付いた広告メッセージと見なされ、投稿者が以下の条件を満たす場合、FTCにより規制されます。
- マーケターもしくは第三者から報酬(現金もしくは現物)を得ているか
- マーケターと継続した関係があるか
- 商品を公の場で評価するクチコミマーケティングプログラムに参加しているか
- 同様の商品もしくはサービスを定期的に得ているか、もしくは将来的に得る予定があるか
そして、規制の対象となった場合に果たすべき責任としては、以下の4つの条件があるとしています。
- 推薦広告は実際の経験に基づいていなければならない。
- ソーシャルメディア活動において情報開示と真実性を義務付ける。
- 発言モニターし、誤った記述は訂正すること。
- ソーシャルメディア方針を作成したり、トレーニングプログラムを実施すること。
【現状の整理】
今回の問題では、
- やらせ業者、又はやらせ業者委託先がやらせ委託店舗に好意的なクチコミを執筆。その内容を同店舗が事前に確認
- 運営会社やユーザーにヤラセであることが分からない様に、やらせ業者は上記のクチコミを食べログに投稿して、食べログ内の店舗ランキングを上げる
となっています。
【米国規制で考えると:何が問題か?】
上記の現状の整理だけでは見えてこない点もあるため、ここは推測も含めてとなりますが、
1. 推薦広告は実際の経験に基づいていなければならない。
果たして食べログに投稿した方が実際にその店で食事をしてみたのでしょうか?もし、実際に食事(体験)をせずに投稿したのであればその時点でアウトです。
2. ソーシャルメディア活動において情報開示と真実性を義務付ける。
食べログ運営会社に分からない様に投稿している以上は、そのヤラセ投稿は店舗からの委託を受けて行っていることを伏せている可能性が高いでしょう。その場合もアウトです。
3. 発言モニターし、誤った記述は訂正すること。
投稿の内容は事前に店舗を含めて確認をしているようですから、ここは行っていると思われます。
4. ソーシャルメディア方針を作成したり、トレーニングプログラムを実施すること。
この点は公開情報からは見えてきません。ただ、2を満たしていない以上は4も実施していない可能性が高いと思われます。
次回は、「それではどうすべきだったのか?」について解説をしたいと思います。
米国クチコミ規制から「食べログ」問題を考えてみる(誰が問題か)











