雨の記号

エッセイと小説のページです。
諫早日出緒

66回NHK杯戦(屋敷伸之九段 vs 佐藤和俊六段)から

2016-10-10 21:36:46 | 将棋
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 10月9日は屋敷九段(44歳)対佐藤六段(38歳)の戦いとなった。
 解説で登場した藤井猛九段は屋敷九段について触れ「その印象をあまり持たないけど彼も羽生さんと同じ世代なんです。この際、羽生世代に入れてあげましょうよ」とユーモアを交えて話していた。
 羽生三冠や藤井九段は46歳。二人と二歳しか違わない。屋敷九段が順位戦A級に加わったのは2011年度。十代にしてタイトルホルダーとなった屋敷九段。だが、A級にたどり着くのは20年以上かかった謎(忍者屋敷と呼ばれた)の棋士である。
 最近の屋敷九段は攻撃的な将棋を指す、ということで佐藤六段と解説者藤井九段の見解は一致していた。
 藤井九段の戦形予想は屋敷九段の居飛車に対し、佐藤六段は振り飛車だった。
 屋敷九段の先手で始まった将棋は藤井九段の予想通り先手の居飛車対振り飛車の戦いとなった。
 藤井九段の予想をはずし後手は三間に飛車を振った。藤井九段は意外そうにしたが、駒組が進むに従い、後手は四間か中央に飛車を構えるしかない展開となった。
 後手は居玉のまま5二に飛車を振り戻す。先手も5八に飛車を振って対抗すると「千日手模様ですね」と藤井九段。
「後手は飛車を2筋に展開する。そうなると先手も2八に飛車を振り戻さざるを得なくなります」
 しかし、後手はその権利をあっさり捨てて3二金と立った。
「あ、これで玉は右に動きますね」と藤井九段。
 ▲6八角△4一玉でその通りの流れになる。
 だが、玉形はどちらもいいように見えない。先手は船囲いみたいで上部からの攻めに弱そうだし、後手も玉と飛角が接近している上、金銀の連結も弱い。
 駒がぶつかりだしたら双方つけ込まれる隙はすぐ出来てしまいそうである。
 ▲7七桂△6二金▲8九玉△5四歩と駒をぶつける。△同歩△同銀右▲5五歩。
「銀は6三に引くでしょうね。4五に交換を狙って出る手はないでしょう。出ても先手が同銀とは取ってくれない。取ったら4四の歩が味よく一歩進んでくる。さらに7八に金が締まった時、6九に割り打ちの手も出てくる」
 ところが藤井九段の予想を裏切って銀は4五に繰り出されてくる。読みの範囲内と先手は7八金と上がる。今の玉形での最善形である。
 △3一玉▲6五歩△5六銀▲同金は意外だった。銀交換の後、6九の割り打ちがあると藤井九段も話していた。先手はあえてその手を受けたのである。
 △6九銀打ち▲2八飛△7八銀成り▲同銀と進行する。守り駒の金を一枚はがしておいて△7五歩。同歩はない。先手銀を6七に打って守りを補強する。
 △5四歩▲6四歩△5五歩▲6六金△5六歩。▲5五歩打ちと受けた手を藤井九段は5八歩かなと予想していた。後手の攻勢に対し、先手も強く受けて対抗したわけだった。後手攻めを緩めず5七金打ち。先手は角を逃げるしかない。しかし後手4五歩の突き出しは角が先手玉を遠く睨む格好となって味がよい。ぐずぐずしてられないと見た先手は6三銀と打ち込むが4二飛とかわされてみると次の攻めがない。飛車を5筋の脅威からかわしただけの手になり、しかも後手の質駒ともなってしまった。それならむしろ5八か8八に銀を打って守りに徹した方がよかったのでは(?)、と思うが、プロ棋士はジリ貧負けを嫌うという。後手にうまく食いつかれ、守勢に回っていては勝負の機会を失うと見たのであろう。
 局後の検討でこのあたりの局面で先手が2二歩を一本利かしておけば先手としても楽しみが残ったのではとなって屋敷九段が頷く場面も見られた。
 局面は進んで△6五歩打ちに▲5六金と歩を払う。△同金引く。▲同銀△6六金▲6七金打ち△9六歩▲同歩△同香▲同香△7六歩打ちは痛烈。▲守りの手が入れられない。6二銀成らずと金を取る。△同飛車▲2四歩△同歩▲5三金打ち△7七歩成り。▲同金。△同金▲同銀△8五桂▲8六銀△7六歩▲6二金△7七歩成り▲8一飛車打ち△2二玉▲8八金打ちは必死の頑張り△7六銀打ちが攻めを補強して手勝ちを読みきった手。▲2三歩打ち以下、必死に玉へと迫るが及ばず力尽きた。
 後手番佐藤六段が屋敷九段のお株を奪う忍者のような手裏剣攻めで勝ちを収めた会心譜となった。



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