
http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/kogure/
宮部みゆき氏、3年ぶりの書き下ろし現代エンターテイメントという事で、楽しみにしてた本書。
発売と同時に購入。
じっくり堪能させて戴きました(^−^)v
>スタジオじゃねぇっての。あれはリビングなの。
主人公・花菱英一の変わり者の両親、花菱夫妻が買った初めてのマイホームは、近所に大型スーパーができ臨死状態の商店街のど真ん中に建つ築三十三年の店舗付き住宅“小暮写眞館”
幽霊の噂付き(^m^:)
第一話 小暮写眞館
「過去って、写真で写せるのね」
「写真に撮ったものは、みんな過去じゃないですか」
「ああ、そうねぇ」
「でも、これって何なんでしょうね。心霊写真じゃないわけだから。念写、かな」
「でも、やっぱり心霊写真なのかな」
思い直したように、理恵子が明るく言った。
「だってこれ、過去のわたしの幽霊だ」
――わたし、こんなところで泣いていた。
第二話 世界の縁側
「ふざけんじゃないよ!」
コゲパンは両手で赤白のビニールクロスを叩いた。足立氏が縮み上がり、英一は飛び上がった。
「あんたねぇ、こんな小汚いアパートに沈没しちゃって、いい気になってンでしょ?これは僕が受けるバツですって、さあ」
足立氏の丸い目玉が飛び出しそうだ。
「何が念写よ。何が特殊な能力よ」
「これはただ単に、あんたの弱さとあんたの未練が写ってるだけの写真だよ」
第三話 カモメの名前
テンコは語る。
「小暮さん、そりゃ兵隊にとられずには済んだけど、空襲で死にかけたんだろ。戦争になれば、命が危ないのは兵隊だけじゃないよな?今の中東とか見てたって、非戦闘員がいっぱい死んでる」
「――バッカみたい」
今日も連発だ。耳かきをペン立てに突っ込んで、垣本順子は椅子の背にもたれた。
「あんたら、ホントに何もわかってないね」
「何がわかってないんですか?」
「兵隊と非戦闘員じゃ、絶対に違うところがあるじゃないか」
「非戦闘員なら、誰も殺さなくって済む」
殺される恐怖は同じでも、殺さなければならないという恐怖はない。垣本順子はそう言った。戦争の最中でも、兵士でなければ、人殺しをせずに済む。
「<救われた>っていうのは、そういう意味だよ」
第四話 鉄路の春
なあ――と、英一は写真に呼びかけた。
きれいなところだったか。
楽しかったか。
あんた、ちゃんとすりゃ美人なんだからさ。笑えば可愛いんだからさ。
自然と、英一は笑っていた。
いい写真だ、と思った。
桜と菜の花に囲まれて、あんたもこの電車のように、そこでひととき憩っているのか。
走り出せ、垣本順子。
――あたしはとっくに走り出してる。
あんたこそ、走れ。
――いつまでも停まってるんじゃないよ。駅は長居する場所じゃない。
走り出せ、花菱英一。
最初は主人公・花菱英一(通称花ちゃん)による心霊写真の謎解きミステリーっぽい展開かと思いきや…
読み進めるうちに、これは英一の青春物語
そして家族の物語でもあり、友情の物語と気付いた。
いやぁ〜宮部さん、渾身の傑作じゃない?
登場人物みんな最高!!
特に第二話から登場するコゲパンこと寺内千春。
てっきり英一と恋人になるのかな?と思ってただけに
以降の展開は、ちょっと残念(><)
宮部さんはイジワル?
英一の両親に小暮写眞館を売った不動産会社の須藤社長
良い人です。
ここまで良い人ってなかなかいない。
従業員・垣本順子を見守る優しさは尊敬に値します。
英一の弟・光(通称ピカちゃん)
“コドモ人生常勝将軍”とお兄ちゃんの英一は思ってるようですが、なかなか賢くて可愛い子供です。
花菱家にとっての辛い秘密
ちゃんとピカちゃんも感じてます。
なんかこんな高校生生活を送れたら、きっとステキだなぁ〜と本気で思えます。
やっぱ宮部さんは上手い!
ここ最近読んだ宮部さんの小説は、すべてラストシーンが画に浮かぶ感じ。
あっ、書き下ろし新刊だから、しばらくは文庫にならないでしょう。
文庫まで待つ人は可哀相だなぁ〜
傑作なのに(^m^)b
宮部みゆき氏、3年ぶりの書き下ろし現代エンターテイメントという事で、楽しみにしてた本書。
発売と同時に購入。
じっくり堪能させて戴きました(^−^)v
>スタジオじゃねぇっての。あれはリビングなの。
主人公・花菱英一の変わり者の両親、花菱夫妻が買った初めてのマイホームは、近所に大型スーパーができ臨死状態の商店街のど真ん中に建つ築三十三年の店舗付き住宅“小暮写眞館”
幽霊の噂付き(^m^:)
第一話 小暮写眞館
「過去って、写真で写せるのね」
「写真に撮ったものは、みんな過去じゃないですか」
「ああ、そうねぇ」
「でも、これって何なんでしょうね。心霊写真じゃないわけだから。念写、かな」
「でも、やっぱり心霊写真なのかな」
思い直したように、理恵子が明るく言った。
「だってこれ、過去のわたしの幽霊だ」
――わたし、こんなところで泣いていた。
第二話 世界の縁側
「ふざけんじゃないよ!」
コゲパンは両手で赤白のビニールクロスを叩いた。足立氏が縮み上がり、英一は飛び上がった。
「あんたねぇ、こんな小汚いアパートに沈没しちゃって、いい気になってンでしょ?これは僕が受けるバツですって、さあ」
足立氏の丸い目玉が飛び出しそうだ。
「何が念写よ。何が特殊な能力よ」
「これはただ単に、あんたの弱さとあんたの未練が写ってるだけの写真だよ」
第三話 カモメの名前
テンコは語る。
「小暮さん、そりゃ兵隊にとられずには済んだけど、空襲で死にかけたんだろ。戦争になれば、命が危ないのは兵隊だけじゃないよな?今の中東とか見てたって、非戦闘員がいっぱい死んでる」
「――バッカみたい」
今日も連発だ。耳かきをペン立てに突っ込んで、垣本順子は椅子の背にもたれた。
「あんたら、ホントに何もわかってないね」
「何がわかってないんですか?」
「兵隊と非戦闘員じゃ、絶対に違うところがあるじゃないか」
「非戦闘員なら、誰も殺さなくって済む」
殺される恐怖は同じでも、殺さなければならないという恐怖はない。垣本順子はそう言った。戦争の最中でも、兵士でなければ、人殺しをせずに済む。
「<救われた>っていうのは、そういう意味だよ」
第四話 鉄路の春
なあ――と、英一は写真に呼びかけた。
きれいなところだったか。
楽しかったか。
あんた、ちゃんとすりゃ美人なんだからさ。笑えば可愛いんだからさ。
自然と、英一は笑っていた。
いい写真だ、と思った。
桜と菜の花に囲まれて、あんたもこの電車のように、そこでひととき憩っているのか。
走り出せ、垣本順子。
――あたしはとっくに走り出してる。
あんたこそ、走れ。
――いつまでも停まってるんじゃないよ。駅は長居する場所じゃない。
走り出せ、花菱英一。
最初は主人公・花菱英一(通称花ちゃん)による心霊写真の謎解きミステリーっぽい展開かと思いきや…
読み進めるうちに、これは英一の青春物語
そして家族の物語でもあり、友情の物語と気付いた。
いやぁ〜宮部さん、渾身の傑作じゃない?
登場人物みんな最高!!
特に第二話から登場するコゲパンこと寺内千春。
てっきり英一と恋人になるのかな?と思ってただけに
以降の展開は、ちょっと残念(><)
宮部さんはイジワル?
英一の両親に小暮写眞館を売った不動産会社の須藤社長
良い人です。
ここまで良い人ってなかなかいない。
従業員・垣本順子を見守る優しさは尊敬に値します。
英一の弟・光(通称ピカちゃん)
“コドモ人生常勝将軍”とお兄ちゃんの英一は思ってるようですが、なかなか賢くて可愛い子供です。
花菱家にとっての辛い秘密
ちゃんとピカちゃんも感じてます。
なんかこんな高校生生活を送れたら、きっとステキだなぁ〜と本気で思えます。
やっぱ宮部さんは上手い!
ここ最近読んだ宮部さんの小説は、すべてラストシーンが画に浮かぶ感じ。
あっ、書き下ろし新刊だから、しばらくは文庫にならないでしょう。
文庫まで待つ人は可哀相だなぁ〜
傑作なのに(^m^)b










乃南さんの「風の墓碑銘」文庫もブックオフで買ったよ。
えーと 二ヶ月くらい前
ちっと待てば 手にはいるさ。
文庫 楽園 下 がまだ手に入らないけど。
私の大切なマイミクであり、ブックオフ愛用者の見切りお姉さまです(^m^)b
ちっと待てば手に入る?
あまいなぁ〜!
私はこの本を読んで手放したくないと思ったくらいだから…
きっとこの本を買った他の人も、すぐにブックオフへ売るとは考えられない(^m^)
それも「1q84」
これ発売して一ヶ月くらいで 出ましたよ。読むのに時間がかかるし たぶんブックオフには出ないって話だったけど でました。
500円にしてくれる日を待ってたらその前に 売り切れちゃったわ。
宮部をすぐに売る人は案外多い
三ヶ月またずに 宮部はでます、きっと。
でも わたしはまだ 買わないも〜ん
分厚い!
積読本を先に片付けてからにしようと思いとどまりました
いつになるか分かりませんが楽しみにしておきます
(^^)
「楽園」下は 出てこないの。
ホントの事いうと「風の墓碑銘」も 音道貴子ちゃんの今年出た新刊ですが 上だけしか手に入らなくて もう 仕方ないから 下も買っちゃおうかって思ってるの。
上下がそろわないのって やっぱりブックオフには多くて 残念。
梁石日の
「海に沈む太陽」これはね 下しか手に入らなかったの
上はずいぶん長く探してるけど でない。
現金正価で買うしかないけど 悔しいなあ。
それでも文庫だから 高くても1000円までですが
hiさん 今日
宮部みゆき 「小暮写眞館」
見てきたら 2000円近くしてました
やっぱり高いよう〜
ただそのボリュームに見合った内容ではあったよ。
いいでしょ〜(^m^)b
トラックバックありがとうございます。
記事を読ませていただき、hi-liteとほとんど同じ読後感だったと!
青春万歳!ですね(笑)
今後ともよろしくお願いします。
英一の両親が夫婦喧嘩したときはどうなるかと思ったけど…
お互いを思いやるからこその喧嘩。
みな優しい人ばかり。
自分的にはコゲパンちゃんが気に入ってたンだけど…
英一と恋人にならなかったのは、ちと残念(^m^:)
宮部さん、楽しんで書いてますね〜
ひとりツッコミなんか「平成御徒日記」みたいって思いました
読み終えてから、しみじみとカバーの電車を眺めて、ホロリときてしまいました
良かったです、本当に!
私は好きだなぁ〜こういう女の子
足立氏の念写や超能力もタジタジじゃん(^m^)v
宮部さん、高校生の友達でもいるんじゃない?ってくらい、なんか楽しいですよね。
こにさんのレビューも楽しみに待ってますね(o^−’)b
TBありがとうございました。
久しぶりの宮部さんの本、今まで生きてきた人生を考えさせられてしまいます。良かったです。
これを機会にまたお伺いさせていただきますね〜^0^*
高校生が主人公だけど、人生についていろいろ考えさせられますよね。
またぜひ訪問してください。m(__)m
表紙の光景は私のまさしく青春時代、こんな感じでした。あれはディーゼル車ですね。音と匂いを思い出してしまいました。
Neroliさんは宮部さんにいっぱい期待しすぎちゃったンじゃない?
私は英一とテンコみたいに高校生の頃は友達の家へ入り浸ってたから、この小説の雰囲気はとても懐かしく感じます。
Neroliさんはこの表紙のような場所で青春時代を過ごしたンですか?
それはそれで羨ましい。