わたしの随筆  雪  地  風

心に浮かんだことを気ままに

時雨れて

2016年11月14日 | 随筆

  林や道沿いの草木も、11月半ばになってくると冬枯れの装いをちらちらと見せ始める。でも、近くの山々を眺めるかぎりでは紅葉一番の時期にはもう少しといった感じ。

 

 近くの護国神社の前を歩いていたら、境内のイチョウやカエデが黄や紅に染まっていた。ちょうど見頃で美しい。 日光がよく当たり、しかも夜にはぐっと冷え込むような場所が特に綺麗に紅葉するというから、場所、土地によって色々と時期も違ってくる。見上げると紅葉で、足下はケヤキの落ち葉でいっぱいのベンチのある境内。 

 

 

 話は変わるが、昨夜、テレビで宮崎駿監督の2年間の密着ドキュメントを見た。引退宣言後の再製作への意欲と不安。アニメの手描き制作とコンピューターグラフィック制作でのとまどいと苦労。75歳という年令での長編アニメ製作への希望と限界。昔からの仲間たちが亡くなっていく寂しさ。CGに対する細かい所での違和感。衰えを口にしながらコーヒーを飲み、また夢を追う。妥協せずに・・。やりきれない現在の自分や時代の流れにずっと苛立っているように見えた。そこに苦悩する優しい監督の一面が垣間見えた気がした。

 

 

 今日は夕方には時雨になった。ぱっと降っては止む夕しぐれである。田んぼの方を歩くと辺りがモノクロの世界に見えた。山も空も木も土も灰色に沈んでいるようだった。

 

 

    染まる頃、時雨れる頃

        

                

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                                         DATA

                                              FUJIFILM  X-E1

                                                leitz elmar-c  90mm f4    *印の写真3枚

                                                fujinon super ebc xc 16~50mm    *印以外の写真

                                              撮影日  2016、11、13     *印の写真

                                                      〃  11、14     *印以外の写真 

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