ヘタレおっさん旅に出る

珍しいものやありがたいものなんかを観るために思い立った時に気ままに旅に出ています。

大アマゾン展

2015-06-16 22:33:05 | ミュージアム
上野の国立科学博物館で開催されていた『大アマゾン』展を観てきました。

国立科学博物館の特別展会場ってエスカレーターでどんどん地下に潜って行くから不思議な感覚、でも帰りはなぜかエスカレーターではないというちと微妙な動線なのです。
そんな地下の展示室に潜るとそこはアマゾンなわけです。

アマゾンってテレビとかではそこそこやるけれど、実際に行くにはとんでもなくハードル高そうなイメージ。
予防接種とか大変そうだし、蚊とかヤバ目な害虫がわんさかいそうだし。
そんなわがままな自分の願いを部分的にも叶えてくれて安全かつ安価にアマゾン気分を味あわせてくれるのだから、こうした展覧会に足を運ばないわけにはいかない。

アマゾンに生きた古生物から、動物や植生なんかを分かりやすく見せてくれるのは国立科学博物館ならでは。
化石以外はさすがに生きた動物を持ってくるわけにはいかないので、一部の魚以外は剥製での登場ですが現在では剥製標本という形でも入手困難な動物が展示されているのは歴史が長い国立科学博物館ならではです。



音声ガイドを借りたんだけど、おなじみの音声専用機ではなくスマホなのが科学博物館らしい、操作パネルを自由に変えることができるし映像コンテンツを表示できるからこれからの主流になると思う。
でもこのガイド、無線LANによる位置情報で勝手に喋るんだけど、いきなりこの展覧会のイメージキャラ(?)さかなクンの声で「いよいよ魚のコーナーだぎょ~」とか来るもんだから普通にビビるのです。
展示されている資料、そして映像展示、更にはガイドの映像と相当情報過多になり忙しくなるのが難点といえば難点でした。

国立科学博物館の展覧会というとイメージ的に男性が多いのかと思いきや、相当女性の比率が高いのが意外でしたよ。
熱心に展示に見入り、写真を撮る姿はこうした展覧会が単なる物見遊山ではなくこうした人たちの知的好奇心を満たしていると思うと嬉しくなります。

遅めの時間に行ってしまったので、常設展を見ることができなかったので、今度ゆっくり一日かけて観に行きたいです。

ゲディズ号見学記その3

2015-06-08 18:33:30 | ミュージアム


トルコ海軍は相当ゆるく、M2重機関銃もMG3汎用機関銃も監視する人なしに触り放題。
むろん弾は入ってないけれどね、結構パーツが錆びているから細かいことは気にしない主義のようです。
M2は自衛隊や米軍が使っているから基地の公開とかで触れるけれど、MG3はNATO系の火器なので日本ではあまり触れる機会はないのです。



ゆるいといえばこれ、射撃する時のマニュアル的なものが書かれていますが、こういうのマスターしてから艦に乗ろうぜ。


ガチでキプロス島で紛争抱えているのにゆる過ぎです。


この士官の方が、漢字で乗船証明書に日付を入れてくれたのです。



さらにエルトゥールル号について書かれた本もプレゼントしてくれました。



さらにトルココーヒーとお菓子まで。



トルココーヒーを作る専門の機械だそうで、濃いのにさっぱりしているトルココーヒーを簡単に作れます。
日本では売ってなさいようです。



こんな風にヘリ甲板に天幕を張って皆を歓迎してくれました。



単細胞なのでこうした歓迎を受けただけで、トルコ最高!
ってなりますので、国際親善にはこうした地道な交流は必要ですね。

ゲディズ号見学記その2

2015-06-08 17:15:20 | 珍しいもの見学
艦橋を見学した後上部構造物を見学。

写真の大砲はそこについています。
自衛隊の護衛艦は敵の艦船を砲撃しやすいように艦の前部についているのが普通なのだけど、O.H.ペリー級は防空艦なのでヘリとかミサイル迎撃のために上部についている模様。



そしてこの大砲に描かれている絵はエシュット伍長という英雄で、
第一次世界大戦のガリポリの戦いで連合国の上陸作戦を迎えうったときの砲台の占有が戦死して自分一人生き残ったときに一人重たい砲弾を背中に担いで運び、
装填して、狙いを付けて撃ったところ見事イギリスの軍艦の舵を破壊し、操舵不能になったその軍艦は機雷原に突っ込みやられたそうで、
負け戦が多く、栄光のオスマン・トルコ帝国が終焉を迎える第一次世界大戦での勝ち戦の英雄なので現代でも崇められる英雄だそうです。


この艦にミサイルが当たりそうなときに最終的に防御するのがこのCIWS20㎜ファランクス機関砲です。
現代の海戦はものすごい離れた場所からミサイルを撃ち合う戦いなので、被弾を前提とする第二次世界大戦とは違い船の装甲はミサイルの破片を防ぐ程度しかないので当たったら負けなのです。
うっすらレーダードームに赤いマークが描いてあるけれど、戦果を記録するキルマークなのかね。
因みにこの大砲はイタリア製だ。


ガードの水兵さんは気軽に写真撮影に応じてくれました、しかしイケメン揃いなのですこの艦の乗員たち。
因みに持っているサブマシンガンには弾がありません、日本人は信用されていて嬉しいね。


艦内に降りると階段下に砲弾が、さっきの大砲は装填を含めて自動化されているけれど、非常時の手動で装填する時の予備弾なのか訓練用の模擬弾か。


長い航海で運動不足にならないようにエアロバイクがあります。
こうした舞台裏まで見せてくれます。


ゲディズ号見学記その1

2015-06-08 16:00:00 | 珍しいもの見学
晴海にトルコの軍艦ゲディズ号が寄港するという話を聞いたので見学してきたのです。

何でこのタイミングにトルコの軍艦というと、明治時代にオスマン・トルコ帝国海軍の軍艦エルトゥールル号が日本にやってきた帰りに和歌山県串本沖で遭難してしまったそうで、
その時地元の方々と日本の国に良くしてもらったことから今でも5年に一度慰霊のために訪れ、そのついてに親善のために東京に寄港したということです。

軍艦というのは平時には国際親善のための動く大使館みたいな役割も果たすので一般に公開してくれるのです。

もともと乗り物が好きですし、自分にとってトルコという国はトルコアイスかケバブの屋台くらいしかつながりはありませんからね。
カッパドキアとかイスタンブールとか旅行に行ってみたい場所だけど、日本じゃ上にあげたくらいしかつながりがないところを向こうからやってきたのですから行かないわけにはねえ。

んでもって、晴海埠頭に行ってみるとかなりの人気で長い行列ができていました、みんなもトルコの軍艦みたいもんね。
因みにこの軍艦自体はアメリカのO.H.ペリー(日本に来たM.C.ペリーのお兄さんで向こうでは英雄)級のフリゲートを買ったものだそうです。
性能の割には安価なようで人気だそうですよ。

なかなか見慣れぬ三日月旗にテンションは上がるし、向こうの水兵さんたちも日本人が珍しいのかスマホで写真をとってきます、ゆるいなぁ。
トルコのテレビ局風なカメラマンもいたよ。



軍艦だからミサイルランチャーとかついています、そこにも三日月マーク。

なんと艦橋の中も見せてくれます、現代ではCICという指令室に戦う系の機能を集中させているので、航海のための機器ばかりの艦橋は見せてもさほど問題はないそうです。


環境の中にはレッツノートが置いてあって思わぬ日本製品との対面に一人喜んでいました。

鳥獣戯画展

2015-06-05 23:25:13 | ミュージアム
去年の秋に京都国立博物館で観たのだけれど、東京国立博物館にわざわざ持ってきてくれたのだから観に行きました、鳥獣戯画展。
散々行列がとか何十分待ちとか脅されたけれど、おっさんになってから行列もいいかなと思えるようになったので、飛び込んできました。
前期は始まってすぐいったのでそう混んでいませんでしたが、後期は大混雑、それなのに寝坊して出遅れるという致命的なミスをしましたが乗り掛かった舟ですし行きましたよお。

雨だったので思ったほどの行列はなかったのですが、会場に入るまで1時間程度、鳥獣戯画で一番有名な甲巻を観るのに3時間程度待ったわけです。
前期何も持っていかなかったために妄想力も限界で待つのが大変でしたので、本を持っていきましたので足腰に来ること以外では苦痛ではなかったです。
行列の周りの人とおしゃべりできましたしね。
自分の後ろに並んでいた女子中高生が変わった間合いを持っている人で、やたら自分に体当たりしてきたのでおっさんはなんかドキドキしちゃいましたよ。
単に人ごみになれていないだけだと思いますが「ひかりの素足」という宮沢賢治の作品を読むという不思議な人でした。
不思議といえば、行列近くで話した女性も鳥獣戯画甲巻のある動物だけを見るために3時間並んだというこれまた不思議な人でした、本当に鳥獣戯画観たら帰っちゃったもんな。

しかし鳥獣戯画って2007年にサントリー美術館に来てるのに、修理が終わったとはいえここまで混むのはすごいなと。
東京国立博物館のネームバリューとテレビでガンガンやったからかね、まあこうした展覧会にたくさんの人が来て美術好きが増えるのは歓迎なので文句は言わないよ。

何度見てもいいものはいい、特にカエルがお気に入りですのであのすべすべ感満点のお腹を見るだけで幸せになれるのです。
しかもこれだけ有名な絵巻が作者不明、目的不明、内容不明、来歴不明なのだから、観た人の数だけ想像が膨らむわけです、描かれている絵に好き勝手に物語を当てはめられますしね。

鳥獣戯画ばかり注目されているけれど、高山寺の寺宝の展示もなかなかのもので、国宝好きにはたまらない「華厳宗祖師絵伝 元暁絵」など展示機会が少ない作品も見られるのはこの展覧会ならではなのです。

まだ行っていないので高山寺にも行きたいですね。
因みに写真の鳥獣戯画は撮影可能な写しですのでご安心ください。