エルミタージュ美術館の小さな番人たち

サンクト・ペテルブルグ市にある世界三大美術館のひとつ『エルミタージュ美術館』で暮らすネコたちの様子をお届けします。

孤高と孤独。

2011年03月24日 | Weblog


人間にもネコにも近づかない、近づけさせない。
そっと、手を差し出してみると、この子もそっと
シャーっとやった。

ここにも心に傷を負ったネコがいる。

この1年間で、また、随分とエルミタージュネコたちのメンバー構成が変わっていた。
古老たちは、比較的健在。交通事故で命を落としたものも多い。
新たに捨てられていったネコたちも増えていた。
ネットワークの賜物で、もらわれていったネコたちも多い。
ひょうきん者で、愛想の良かったピスタチオ君は、今や銀行暮らし
となったそうである。

もらわれて行ったのに、ご主人が亡くなってしまって
また、元に戻ってきた子さえいる。この子もいつも
人間からも他のネコたちからも離れて静かに暮らしている。

逆にウッシーのように、物心ついた頃からここで
生活している子は、比較的楽しそうにしている。
お客さんも歓迎のようであるし、元々の性格も朗らかな
ほうなのだろう。悲壮感や陰がない。
彼にとっては、このエルミタージュと地下室が全てで
それ以外の世界は知らないのだ。




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