The Long And Winding Road

長く曲がりくねった道  ~人生は遍路道~

いざ逆打ちへ、大師への思い!! 5回目

2017年02月13日 | 四国88ケ寺お遍路日記

10月29日(土)

午前6時、夜明け前の薄暗い菊間駅から歩き出す。四国方面には内子、大洲、下灘駅などに来ていたが遍路は昨年の11月以来となる。遍照院に立ち寄り無事に歩けるよう祈願して海に面した今治街道を南下する。菊間は瓦の町ということもあり、家々には立派な瓦が葺いてある。前回も立ち寄りお接待で頂いた無事カエルの焼物を家内へのお土産として一つ頂いた。歩き始めて30分が経過した頃最初の順打ち歩き遍路さんとすれ違う。軽く会釈をして通り過ぎたが、近くには泊まれるところがなく、一体どこを何時に出発したのか………?

浅海からは半島のように突き出た海岸線の道をショートカットするように山に向かって上がって行く。線路を渡りため池を通り過ぎた先にある田んぼの奥にコスモス畑が広がっている。立ち寄るには少し遠かったので、立ち止まってしばし眺めていた。少し上ったところに遍路の碑が立っている。

時間とともに太陽が顔をだし汗ばむ陽気になりつつあった。鎌大師で長めの休憩をとったが、朝から何も食べていないことから急にお腹が空いてきた。以前昼食を食べた根っこうどんが開いてればと思いながらみかん畑と田んぼに挟まれた車道を北条に向けて足を進める。ここのみかんは一つ一つが紙に包まれて大切に育てられている。いかにも高級感が漂っている。準備中の看板を横目で見ながら線路下を潜って

再び今治街道196号線に出る。ゆめタウンのマクドナルドもまだ営業していない。気が付くとまた海岸線の道に出て目の前に一六タルト海鮮北斗の大きな看板が見えてきた。やはりここも営業は11時からとなっている。階段を下りて石の上に座りソックスまで脱いで足を風に当てる。既に小指には水が溜まって膨れてきている。いつものことだが、これが段々と大きくなり痛くなってくる。

   
 浅海から鎌大師に向かう途中、海を望む  喫茶カフェトレイン

船の形をした喫茶店カフェトレインが見えてきた。時間は10時30分を少し過ぎたころで、少し時間は早いがランチスパゲティー11時からは食べれますかと、お願いしてみると、良いですよと笑顔で店の中に案内された。席は窓際で燧灘の水面が太陽の光でキラキラと揺れながら光っている。

野菜サラダにスパゲティとアイスコーヒー、デザートにアイスクリームとサービス(お接待)していただいた、搾りたての100%伊予柑ジュース、甘味の中に少しの酸味がありとても美味しかった。これで千円は十分満足だ。結局これが朝昼兼用の食事となった。

   
 絶品のランチスパゲティー  デザートと超美味いオレンジジュース

エネルギーも補給できたところで後数キロ先にある53番までもうすぐだ。境内のベンチに腰を下ろしてゆっくり休みながら名古屋から来て二週間前から歩いているという男性と話が弾む。今は二回目を歩いているとのことで窪川をスタートして今日がちょうど最終日とのこと、泊まったことのある民宿や旅館、食べ物から遍路道の状況などしばらく話をさせていただいた。特に美味しかった夕食には津島にある三好旅館さんがいいとお互いが褒めあった。12時30分、52番に向けて出発した。

   
 円明寺境内  太山寺山門

ここは最初の山門からの道程が長く、石段下まで行ってようやく到着した気になる。ここでも岩手から初めて来られ、通しで歩いているという男性としばし話し込む。定年を機に四国にやって来たとのことで、始める前は全て歩くつもりでいたが体力や足の痛みもあり、たまに電車やバスを乗り継いで回っているとのことだ。

納経を終えて10キロ先にある道後温泉を目指す。太山寺から少し円明寺方面に戻ったところから大将軍神社、松山市立北中学校、184号線を横切り松山北条バイパスを南下する。信号待ちをしていると突然後ろからお接待ですと袋に入ったアンパンとジュースを頂いた。信号を渡ると一台のバイクが止まり、タオルとポケットティッシュを頂いた。いつものことだが、本当に多くの方々に助けられていると思う。感謝、感謝です!!

携帯地図を見ながら川沿いに沿って南下し厄除延命地蔵尊で足を休める。今回の目的の一つにこの先にある一草庵に寄ることだ。

川沿いの道から少し上がった所にある建物の主は、その昔俳句の世界で名を馳せ、数回の歩き遍路もされている山口県大島出身の種田山頭火である。

   
 一草庵の入口  種田山頭火の住居

平屋建ての玄関前にたわわに実った柿が美味しそうに垂れ下がっている。中からお茶でもどうぞと声を掛けられたので縁側に廻って腰をかけさせていただいた。この庵は有志によって毎週土日に開けているとのことで、全国から訪問者が来られている。

松山大学のテニスコート横を過ぎ大きな道に出ると、人通りも多くなり商店が軒を連ねた場所にはたくさんの観光客が押し寄せている。人間を縫うように通りを抜けると右手に松山市道後温泉駅、正面に道後公園が見えてきたところで地元の人に詳しい場所を教えてもらい、今日宿泊するKKR道後ゆづきに、ようやくたどり着くことができた。

お風呂に洗濯、温泉で長湯をしながら一日の疲れを癒す。部屋に帰り水ぶくれができ、ふやけた足に針を刺して水を抜く。消毒液のしみる痛さに堪えながら四カ所の水を抜きバンドエイドとテープでしっかりと固定する。今日はもう歩きたくはないのだが、夕食を摂るために再び賑わいのある界隈に足を踏み入れる。からくり時計の周りから商店街、ゆかたに身を包んだ若い女性や家族連れが松山の夜を楽しんでいる。ありきたりのトンカツ定食を食べた後、一駅ではあるが市電に乗り観光気分の中ホテルに帰り着いた。

テレビでは日本シリーズ第六戦が放映されており、地元広島東洋カープが負けたのを確認して眠りに着いた。

10月30日(日)

朝ごはんを食べた後、午前7時30分にホテルを出て石手寺に向かった。境内に連なる寺店は戸が閉まった状態でそのほとんどがまだ営業していない。後ろに山を背負った本堂と大師胴にお参りを済ませ納経を終えて繁多寺に向かった。出発する前、寺の人に遍路道への目印を確認すると、今一つ説明が難しいとのことで、判りやすいのは二件目のローソンを左折するのがいいよと教えられた。

   
 石手寺の香炉  浄土寺山門

 案の定遍路道への進入路は通り過ぎていた。ここのお寺は少し小高いところにあり、山から吹き降ろしてくる風は冷たく、ベンチに座って休んでいると一気に体が冷えてくる。

ここからは池の横を下りていき、墓所の中を通って車道に出る。今回の予定は46番浄瑠璃寺まで行く予定だったが、足の痛みもひどく無理をせず、ここ浄土寺で打ち止めにした。

近くにある久米駅から松山市駅へ、再び市電に乗り換えてJR松山駅向かった。

市電に二回のって320円、JRが菊間まで550円、一日半歩いた時間と距離が、僅か一時間と合計880円に短縮される。がしかし、歩くことの楽しさは何十倍も大きい。

途中の駅でアメリカ人遍路が乗って来るなり、杖と笠を見つけて、“ヤア”と言いながら近づいてくる。片言の日本語と英語で話しながら思ったことは、遍路は間違いなくワールドワイドなコミニュケーションツールに数えられていると確信した。次回は45・44番を打つ予定で逆打ちには最大の難所三坂峠が待っている。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« いざ逆打ちへ、大師への思い... | トップ | いざ逆打ちへ、大師への思い... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL