老い楽の詩(「桜梅桃李」)

老い始め、老い逝くまで、楽よりも苦の方が多く待ち受けている。束の間だけでも喜びや感動、笑いあえる「楽」があれば幸せ。

#114;食べることの意味(7)「食べたくても食べられない」其の弐

2017-05-20 08:23:28 | 老いの風景
貧乏草、菜の花と2ショット 南陸奥 初夏の風景

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家に帰りたい

師走28日に 彼は「家に帰りたい」と言って
病室や1階ロビー待合室で叫び騒ぐ
その場では看護師の説得に頷くが
病室に戻ると
「帰る」と言ってきかず
残り一回の放射線治療も行うことなく
強引に南陸奥総合病院を退院した。

自宅に帰っても
「食べない」
「飲まない」
「薬を拒否する」
「水を飲むとむせてしまう」
といったような状態が続いた。
彼は言い出したら聞かず
なかなか食べようとはしなかった。

新しい年が明けた7日の13時過ぎに
嘉一郎さんの妻智恵子さん(75歳)から
「(暮れから続き)今日もあまり食べずに元気がない
咳き込みもひどく心配、どうしたらよいだろうか」と、電話が入る。
「明日まで様子を見るといっても、
夕方になると暗くなり、夜中になってから急変し、
救急車を呼んでも大変になる。
いまならば明るいし、
早く救急車を呼び入院された方が体力の回復も期待できるのでは」
と話をした。
救急車が到着する前に利用者宅を訪れた。
救急車に私も同乗し、
彼は南陸奥総合病院に到着した。
診察の結果再入院。

病室に訪れると彼は
「お世話になり申し訳ない」と
在宅に居るときと違い
よく話しかけてくれるようになった。
「痛みが辛い。医師から“痛みを5段階で表現したら”
と言われても
「痛みは耐えきれずとにかく痛い」
「痛みが重苦しい感じがする」
「体全体が重くけだるいような感じ」である。

じっとしていることはできず
ベッドで寝ている状態は、180度回転。
脚の方に頭がきていて、落着きがない状態であった。
それは
前立腺癌は 体のあちこちに転移し、
痛みが拡散され、体を蝕(むしば)んでいた。
しかし、入院され治療により
痛みが一時的に緩和された。

彼は「家に帰りたい」と再び強く訴え、
4日後には退院し、“自宅療養”となった。

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