平太郎独白録

国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し、独自の歴史観で語ります。

ALWAYS 駅前三丁目の夕陽7 歌ったから金くれの時代。

2007年01月12日 | 社会全般
親愛なるアッティクスへ

聞けば、今度、「ALWAYS 三丁目の夕日2」が上映されるそうですね。
これは、昨年の今頃だったかに上映された映画、「ALWAYS 三丁目の夕日」の続編のようですが、この映画に関しては、このブログでも「ALWAYS 駅前三丁目の夕陽」シリーズとして6回ほど取り上げさせて頂きました。


(↑福岡では、一時代を画した、知る人ぞ知る渕上デパートの屋上からの眺めです。ちなみに、正面右に拡がる街並みは九州一の歓楽街・中洲、左は私には縁がない***街です。)

ただ、平太郎独白録 「ALWAYS 駅前三丁目の夕陽1 本田宗一郎に見る過ぎし日々」でも述べさせて頂いたことですが、過ぎ去れば、皆、美しく見えるんですよね。
当時は、犯罪発生率は、治安が悪くなったと言われる現代より上で、第一、暴対法も無い時代ですよ。
おっかないったらありゃしない・・・という。
おまけに、人々に環境意識はないから、どぶ川は臭く、ハエネズミなどは溢れ放題で、伝染病の原因となるし、冷暖房なんて皆無に近かった時代ですよ・・・。
そして何より、「貧困」とは豊かな現代人が考えるほど、生やさしいものではなかったようです。

この点で、私には一つ想いだしたことがあります。
私が子供の頃、たぶん昭和43〜4年くらいのことだと思うのですが、突然、拙宅の玄関が開き、誰かが歌う声がする・・・。
「???」と思っている私の横で、祖母が、「誰もいませんと言ってきなさい」と顔をしかめて言う。
「は?俺?誰??何で?」と戸惑っていると、「いいから」と。
やむなく、ひとり、玄関に行くと、そこには、お世辞にもあまり、身ぎれいとは言えない身なりをした痩せこけた中年の男性が一人。
私に気づくと歌を止めたが、「誰もいませんよ」と言うと、「あっ、そう」とだけ言い、あっさりと、外に出て行きました。
戻って、祖母に「誰??」と聞くと、「ああやって歌を歌って、『歌ったから、お金をくれ』という人だ。大人が行くとうるさいことになるから、子供が行くのが一番良い」ということでした。
つまり、いきなり、手当たり次第に人の家の玄関を開け、構わずに歌い、「歌ったんだから・・・」ということで、何とか金をもらおう・・・だったようです。
つまり、当時の日本は、まだまだ、それほどに貧しかった・・・ということですね。
これが、映画では描き切れていない時代の現実ではないでしょうか。

その意味で、以前、平太郎独白録 「古き良き「ザ・ヒットパレード」に想う、寂しい暗さに蔭が匂う。」の中で、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」について想ったこととして、「夜の場面は、割としっくり来る物があったが、どういうわけか、昼間のシーンでは、まるで実感が湧かなかった」ということを述べさせて頂きました。
「夜というのは昼に比べて、余計な情報が入ってこないからではないか。つまり、昼はCGにより、どんな映像でも作り出せてしまうことで、私のような、昭和三十年代というものを、はっきりと輪郭をもって記憶していない世代には、逆に、情報が多すぎるのではないか」と。
で、続けて、同じく、何度も触れさせて頂いております二十年ほど前に放送された「イキのいい奴」という昭和二十年代を舞台にしたNHKのドラマを引き合いに出し、「こちらは、すべて、セットだったが、昭和三十年代後半生まれの私が見ても、思わず、唸りたくなるほどに映像に何とも言えぬリアリティが漂っていた」ということを述べたのですが・・・・・、なるほど、そう考えれば、二十年前の「イキのいい奴」はセットであったけども、その時代を実際に知っている人が作っていたと。
対して、昨今の、CGは、もの凄く良くできているが、いかんせん、その時代を映像写真人の話でしか知らない人たちが作っている・・・。
なるほど・・・、思わず、ガッテン!ですかね、御同輩・・・。

ということで、ここから先は、明日の第8話に続きます(笑)。

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キーワード
三丁目の夕日 イキのいい奴 本田宗一郎 ザ・ヒットパレード
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