平方録

身辺をつれずれに

楽しみな時が近づいてきている

2017-05-11 06:34:36 | 随筆
ここ2、30年というもの、花の苗というものを買ったことがない。
庭に咲く1年草の花々は皆ボクがタネを蒔いて育てたものばかりだからである。

春先になると種苗メーカーのカタログをタメツスガメツして初夏から秋までの間の庭を彩る花々のタネを仕込み、ピート板などに蒔いて芽を出させ、それをビニールポットに移し替えて育苗し、ある程度大きくなったら庭に定植する――という作業を繰り返してきたのである。
ところが、今年は肝心の春先にある出来事が重なって苗を育てる気にならず、今咲いているパンジーやらワスレナグサやらネモフィラなどの花が終わってしまえば、次に植える花の苗は手元に用意されていないんである。

夏に向けて苗がない、という状況にはいささか寂しいものがあるが、これまでにも1度だけあった。
脳内の動脈に直径7ミリもの瘤があるのが分かり、今から17年前の2000年6月1日に除去手術を受けたのである。
この時は咲いている花を見れば慰められもしたが、自分でタネを蒔いて苗を育てようという気分にはならなかったんである。心の余裕がなかったというべきか。
それどころじゃない、という気持ちだったのだ。

頭がい骨に穴を開けて動脈瘤のある血管まで器具を入れ、血管にできたこぶ状のふくらみが破裂しないよう、クリップをかけて止めてしまうという手術のおぞましさに正直腰が引けていたからである
それしか助かる道はないというのだから、意を決して手術を受け、幸いなことに後遺症もまったくなく、1週間休んだだけで何事も無かったかのように仕事に戻り、日常生活も以前と変わることなく、こうして馬齢を重ねてきているんである。
現代医学なくしてボクの命は繋がっていなかったのである。

花の苗が用意できていない代わりに、バラにはかなり気を遣ってきた。
おかげで早咲きの「空蝉」は例年になくきれいに咲き出し、しかも細い枝がたわむほど旺盛に花をつけている。
このほか「伽羅奢」や「ローゼンドルフ・シュパリース・ホープ」など6本のつるバラもびっしりと驚くほどの蕾をつけている。
そして薬師如来の脇を固める十二神将のごとく、つるバラの近くに植えている木立性のバラの枝先でも、例年にないくらいたくさんの蕾が開花を待っているのだ。

今年はバラを盛り立てる1年草は園芸店から調達することにした。
昨日は雨上がりの園芸店に出かけ、ゴーヤの苗3本と共にブルーサルビアの苗を3本買ってきた。あまりにきれいな青い花を咲かせていたので、青い花好きのボクはコロリとまいってしまったんである。
年が明けてから咲き続けている庭の花々はまだ元気なのだが、買ってきた苗はしばらくは別な場所で養生させておこうと思う。
深窓の令嬢のように育て、時を見計らってデビューさせるつもりである。

間もなく咲き始める様々なバラと葉の緑を引き立たせるような花を見つけては、周囲に植えこんでいこうと思っているのだ。
昨日のミミズを誘う雨で植物たちはさらに元気さを増している。
わが家の夏のカンバスの仕上げ作業ってところですかね。









庭の一角はジャングル状態


フェンスのつるバラにはこんなに蕾が




オレンジ色が鮮やかな「ノリコ」のつぼみ。まるでイチゴ
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