平方録

身辺をつれずれに

良い雨だったよ

2017-05-14 06:24:54 | 随筆
昨日は一日中強い雨が降り続いた。

わが家の庭にはカツラ、ハナミズキ、ヤマボウシ、エゴなどがあって、新緑が十分に展開しているから1階の居間にいると、それでなくとも厚い雲に阻まれて光が十分に届かない雨降りの日は昼日中でも夕暮れのように薄暗い。
晴れていれば、新緑を通して木漏れ日となって差し込む太陽の光がとてもきれいである。
本格的な夏になれば新緑を卒業してより分厚くなった葉が太陽の強い光を防いで緑陰を提供してくれるのだから、居間の温度は太陽が直接当たる2階の部屋より1、2度は確実に低く、冷房いらずでとても快適なんである。
今風に言えばエコの代名詞のような自然環境である。

庭にそれなりの木々があると、別の楽しみもあって、鳥がしょっちゅうやってくるのもそのひとつである。
ガビチョウのようにやかましく鳴く鳥はあまり歓迎できないが、居ながらにして鳥のさえずりを聞くというのは悪いものではない。
鳥の鳴き声を聞くだけで、ゆったりとした気持ちになれるのだ。

そして何より真夏の蝉しぐれ。
暑い夏の昼下がりなどに庭の木々にとまったセミが一斉に鳴きだすと、これはもう、うるさいというより、逆に心地よさを感じるほどなのだ。
緑陰に座って本でも読んでいれば、暑さとセミの鳴き声が絡まってボクの身体の中心に向かってしみこんでいくようで、そうなればうるささも暑さも感じなくなってしまうのである。
芭蕉は山形県の山寺で「閑さや岩にしみいる蝉の声」と詠んだが、ボクの場合なら「暑さ連れわが身にしみいる蝉しぐれ」ってな感じである。
この緑陰の下の蝉しぐれというシチュエーションはボクのお気に入りであり、人に話すと変人扱いされるけれども消夏法にはもってこいなのである。

雨降りというものも考えようで、昨日のように1日中強い雨が降り続くとなると、これはもう「徹底的に降ってくれ。手を抜かないでくれよ。1、2か月分の水をしっかり地中にしみ込ませておいてくれ」と願うほどである。
今か今かと開花時期を待ちかねているバラたちにとって、たくさんの花を美しく咲かせ、長持ちさせるには、まず太陽の光、次いで充分な水分、そして適度な肥料が重要な要素である。
そのデンで行けば、昨日の雨は理想的と言ってよい。少なくとも地植えのバラの水やりはひと月は必要なくなったはずである。
満を持した上で咲くバラたちが楽しみである。

この強い雨をどこでどうかいくぐってきたのか、もうそんな季節なのか、夕食のテーブルに1匹の蚊が紛れ込んでボクの周りを旋回していた。
羽音は聞こえなかったが、1度はまつ毛に触れるほど接近したんである。
耳元でプゥ~ンという甲高い金属音のような羽音を聞かされると、ボクはしばしばキレ、堪忍袋の緒を引きちぎって、食事中でなければ殺虫剤を持ち出し、食事中ならばすかさずキンチョーの蚊取り線香に火をつけるのである。
あの除虫菊の匂いも好きだし、細く立ち上る煙はやはり日本の夏のものなのである。

昨日紛れ込んだ蚊の動きはまだ鈍く、ボクの神経を逆なでするほどではなかったが、これからは本格的な対応が必要になってくる。
良いことづくめの緑陰にも一つだけ欠点があって、ヤブ蚊の存在を許してしまうことなのだ。
半そでに短パン姿では、どうぞ十分に血をお吸いくださいと言っているようなものだから、庭に一歩出るだけでも備えをしてからでないと、大変なことになるのである。

蚊を媒介にする病気はあまたあるようだし、蚊を根絶やしにできたらノーベル賞ものなんじゃないかね。
出でよ 人類のヒーロー! 必殺 蚊根絶やし人‼







満を持して開花の瞬間を待つ上から「流鏑馬」「バーガンディー・アイスバーグ」「ゴールデン・フラッシュ」

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