平方録

身辺をつれずれに

どう考えたって憲法違反だろう

2017-04-06 06:23:52 | 随筆
ひと冬を通じてタイツとかももひきとは無縁に過ごしたのだが、下着の長袖シャツは「極暖」と「ヒートテック」を併用してきた。
彼岸過ぎからは極暖を単なるヒートテックにしていたが、昨日、それも脱ぎ捨てて単なる長袖の下着に変えたら身も心も軽くなったようで、誠によろしい。
あと1週間も経てば長袖の下着もいらなくなるはずで、そうなるとぼちぼち短パンの出番にもなる。冬は去ったのである。

さて今日から国会で「共謀罪」の審議が始まる。
戦前の悪名高き治安維持法を彷彿させる法律で、過去に3度も廃案になっているいわくつきの法律である。
主権在民ではなく、国民をシモベと見下ろす主権在「君」の許で書かれた教育勅語を、あろうことか学校で教材にして教えてもいいですよ、と口走る内閣の提案である。

この法律の最大の問題は近代刑法の基本原則が「社会に有害な結果を生じる行為がなければ処罰されない」とするのに対して、「結果を生じる行為」がなくても、様々な思想や信条について、時の権力者が危険だと判断すれば処罰できる点である。
例えばボクが主権在民や基本的人権の尊重、戦争の放棄を誓った憲法9条の存在を是としてこれを守っていきたいと固く心に誓ったとして、時の権力者が全く逆のことを考えていて、主権在君、基本的人権の制限、9条の破棄といった考えを押し進めようとする時、ボクのような考えは社会にとって危険であると判断されたら検挙できるという内容なのである。

心の中でひそやかに思っているだけでも、何かのきっかけで「内心」を覗かれ「あいつの考えていることは危険だ」と判定されたらアウトなんである。
戦前の言論弾圧事件の数々はまさにそれで、多くの無実の人々が拷問の末に獄中で殺され、生きて戻っても精神を病んだり、肉体的にボロボロにされて戻ってきたのである。
ボクらがまだ若くて、社会に出たばかりのころにはそういう辛酸をなめて命からがら助かった人が割と身近にいたものである。
そういう人たちの証言を耳にし、書いたものを読むたびに、ひどいことが起きていたものだと心に刺さったものである。

オリンピックを開くためにはテロを防ぐための法律の制定が義務付けられているのだと政府は言うけれど、テロ防止は既存の法律で対処すれば済む話で、新しい危険極まりない法律を作る必要なんかどこにもないんである。
こういう法律の常として心しておかなければいけないことは、最初の内こそ大人しく何事も無きがごとくじっとしていて、市民生活への影響など全く考えも及ばないかのように見えるものなのである。それが、いったん鎌首をもたげた途端、我々の暮らす市民社会を襲う狂気に変わって猛威を振るうのである。そこを忘れてはいけないのだ。

ところでボクは専門家ではないから自信はないが、内心を取り締まる法律と言うこと自体が、現行憲法に違反しているである。
憲法が許さない法律案を堂々と提案するんですかい、という素朴な疑問を感じるのだが、アベなんちゃらには現行憲法は有って無きがごとしなんだろうから意に介さないのかもしれないし、法案の事前説明では個人を対象にするようなことはない、と言い逃れているのだ。
戦前の治安維持法も審議の過程では個人は対象外だと説明していたようである。
どだい信用なんかできるわけがないのだ。

わが憲法の19条には思想・良心の自由の保障が明記されている。いわく「思想及び良心の自由は、これを犯してはならない」。
21条には「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを犯してはならない」と書いてある。
思想信条の自由とは内心の自由をも指しているはずである。加えて表現の自由も許されているのに、どうして内心の自由が奪われなければならないのか。

国会で不毛なやり取りをする前に門前払いが筋だろう。時間の無駄なのだ。
こんな法律を大真面目で成立させようとする方もする方だが、主権在民のわれら「民」はアベなんちゃらから相当ナメられているのである。







横浜イングリッシュガーデンのサクラ
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