伝統歌舞伎保存会 10/21

2017-11-22 00:42:02 | 舞台感想
10月は国立劇場に心を奪われっぱなしで、その流れでこちらにも。

第20回 伝統歌舞伎保存会研修発表会

若手の役者さんたちによる「一谷嫩軍記~熊谷陣屋」と、幹部さんたちの座談会。

正直、最初は座談会が目当てでしたよ。ええ。すみません。
けどね、実際に「熊谷陣屋」を観たら、その本格的な仕上がりにびっくりしまして。
橋之助さんの熊谷がよかったんですよ。まだ若いのに低くて安定した声が出せてる。
先月シネマ歌舞伎で「四谷怪談」を観たばかりだから、薬くだせえ~のイメージが(笑)

蝶紫さんと京珠さんの先生は、秀太郎さんと雀右衛門さん、
仁三郎さんの先生は歌六さん、又之助さんの先生は又五郎さん、
そして橋之助さんの先生はもちろん仁左衛門さん。

公式がちゃんとお稽古当日の様子を上げてくれるの本当にありがたい。

幹部俳優に直接指導してもらえる機会って、若手にとっては確実に得るものがあるもんね。
特に橋之助さんにとってはもしかしたら最初で最後の團十郎型(+松嶋屋エッセンス)。
今回の経験は本当に大きかったのではないかと。
いずれ芝翫型を本公演で観るのが楽しみ。←長期計画

そして、第二部が座談会。皆さん和装が素敵。
幕が上がったら全員がずらっと並んでて、拍手かオペラかすごく迷いました。手が足りない。
遠慮して後方席に座ってしまったことを若干後悔しながら、お話を楽しく伺ってきました。

まずはひと言ということで、大体の方が「たくさんの方にお越しいただいて」的な挨拶をする中、
錦之助さん「本日はお越しいただきありがとうございます」と言ってマイクを彌十郞さんに(笑)
彌十郞さんの(それだけ!?)っていう顔が楽しすぎた(笑)

先生方は舞台袖から見守っていたそうです。
自分が出るより緊張したとか(笑)

仁左衛門さんの言葉で印象に残ったのが、「普段の持ち役から考えたら本当によくやってくれた」。
そうなんだよね。歌舞伎ってやっぱり独特だなと思うのが、レーンが完全に分かれていることで
ミュージカルなら最初がアンサンブルでも力次第で準プリンシパルぐらいには上がれるものだけど
歌舞伎は家柄で役が決まることが多くて、大部屋さんたちは大抵はその先も大部屋でいくんだよね。
本公演では決してやらないお役を経験することで、脇役としての地力をつけるって感じですかね。

教える立場としていかがでしたかと聞かれて、仁左衛門さんが
「違う違う!そうやない!と注意するんだけど、今はビデオがあるでしょ。あとからそれを見たら
あたし自身がそうやってたっていうことがありましてねハハハ」という微笑ましいエピソードも(笑)
それから、橋之助さんに團十郎型の熊谷をやってもらったことには大きな意味があったと思う、などなど
生でいろんなお話が聞けて嬉しかったです。

秀太郎さんは「細かいことは貞幸さんに任せて、私は見てるだけなのでラクでした(フフッ」
それに対して雀右衛門さんが「わたくしはお兄様に言われたことを伝えただけです(ニコッ」
麗しき年功序列(笑)

弥陀六を教えた歌六さんは「教えることで自分も勉強になる」と仰っていました。なるほどー。
又五郎さんも同じようなお話をされていた気がする。幹部がそういう姿勢でいるって素敵ですね。

錦之助さんは初めて四天王をやったときのエピソードを披露されて
「お客様から四天王の態度が悪いとクレームが入って、幹部のお部屋を一つ一つ
市蔵さんと亀蔵くんと門之助くんとで謝りに回ったことがあります」 ←えーっ!(笑)
調べたら1978年の公演のことらしく。錦之助さんにそんな歴史があったのか・・・

稽古期間がどれぐらいあったかという話題で、仁左衛門さんが指を折りながら考えてるところの
動画をください。有料でもいい。※ないのね知ってる ※指がきれい ※さりげない仕草さえ美しい

休演日なしで「霊験亀山鉾」を勤めながら、発表会の指導もして、さらに座談会まで。大変。

研修発表会の観劇料はたったの2000円。お得。

保存会に寄付をすると舞台稽古も見学できるらしいです。わお。
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