はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

映画「のび太の新魔界大冒険」の周辺

2007-03-11 23:50:47 | アニメドラ考察
 映画「ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い」を、公開翌日となる本日、観てきた。
 昨年の「のび太の恐竜2006」と同様に、東海地区在住の藤子ファンで一緒に観たのだが、昨年は私を含めて4名だったのに対して、今回は総勢十名となり、名古屋としてはかなり多くの藤子ファンが集まった。映画自体も含めて、久しぶりに藤子度の高い一日だった。


 映画の感想は後日じっくりと書くとして、今回は映画関連の出版物やテレビ特番等について触れておきたい。
 まずは関連出版物だが、今回購入したのは、


・映画ドラえ本 のび太の新魔界大冒険 公式ガイドブック
・大長編ドラえもん VOL.5 のび太の魔界大冒険 スペシャルパック


 この2冊くらいか。ドラ関連では、最近ぴかコミ版15巻も出たが、これは映画とは直接の関係はない。
 昨年は、小学館以外からも「Quick Japan」や「アニメーションRE」など映画を特集した雑誌があったが、それと比べると今回は少々寂しい。やはり、昨年は「2年ぶりのドラ新作映画」で、しかも「のび太の恐竜」リメイクだったからこそ、話題に取り上げられる機会が多かったのだろう。

 内容的には、「のび太の魔界大冒険 スペシャルパック」は、従来のてんコミにストラップのおまけを付けただけなので、特筆すべき部分はない。せいぜい、初版とのセリフの違いくらいか。
 「映画ドラえ本」は、「ドラえ本3」以来7年ぶりとなる久々の「ドラえ本」であり、グッズに関しては「新魔界」に特化した内容となっているが、スタッフ・キャストのインタビューを始め、映画のガイドとしてはなかなか読み応えがあった。
 ちなみに、この本は昨日買ったのだが、表紙に「映画完全ダイジェスト」と書かれていたため、ネタばらしが怖くて映画を観終えるまでは、ほとんど読めなかった。実際読んでみると、原作に無いアレンジ部分を含めて、結末までしっかり紹介されているので、映画未見の方は35ページまで封印しておいた方がいいだろう。

 他に、映画関連出版物としては、コロコロコミックで連載されたコミカライズ版漫画の単行本が出ているが、これは新品で買う気にはならない。


 次に、映画に絡んだテレビ番組について。
 テレビ版「ドラえもん」では、今月2日が1時間スペシャル、9日が前夜祭として30分枠の半分が映画情報に使われたが、「映画ドラえ本」よ同様に、事前にネタを知ってしまう危険を回避するため、両方ともまだ観ていない。しかし、昨日放送された映画「のび太の恐竜2006」テレビ放送の番組最後で、かなり長い予告編を観てしまったので、結局ある程度の予備知識が頭に入ってしまった。

 それにしても、この「のび太の恐竜2006」は、テレビでの扱いがあまりにも酷かった。
 OP・EDは丸々カットされてしまった上に、本編もかなり手が入っていて、劇場で印象的だった場面がいくつも消されている。
 そもそも、106分の映画を1時間54分枠でノーカット放映できるわけがないので、ある程度のカットは覚悟していたが、OP・EDが全く無いのはあんまりだ。これまでも、EDカットは同時上映の中・短編で、よくあったことだが、長編のドラ映画では初めてとなる。
 しかも、中・短編におけるEDカットと違ってスタッフロールの補完もなかったので、原作者や監督の名前すら放送では表示されていない。それに、EDには本編を補完するような仕掛けがあるので、これをカットしてしまったため、尻切れトンボに近い状態になっている。
 純粋に時間が足りないのであれば、まだ納得できるが、実際には「新魔界」の予告に4分以上使っており、これを1分程度にしておけば最低限EDは流せたはずだ。結局、今年の映画の宣伝のために昨年の映画を犠牲にしたとしか思えない。

 今回のテレビ放送で「のび太の恐竜2006」を初めてご覧になった方もおられるだろうが、どうかこのテレビ放映版が「のび太の恐竜2006」の全てだとは思わないでいただきたい。この映画を肯定するにせよ否定するにせよ、まずはDVDで全編をしっかりと観て欲しい。

 それにしても、106分の「のび太の恐竜2006」で、これだけ酷い状態なのだから、112分ある「新魔界大冒険」がどんな事になるか、考えただけで恐ろしい。2時間半の枠なら、ほぼノーカットでの放映が可能だろうが、今のテレビ朝日にそこまでのやる気はないだろう。

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7 コメント

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Unknown (加嶋@アニ鳴館)
2007-03-13 07:38:55
>>106分の「のび太の恐竜2006」で、これだけ酷い状態なのだから、112分ある「新魔界大冒険」がどんな事になるか、考えただけで恐ろしい。

肝心な所で切って、「続きは次の金曜日に」……というのがあながち冗談にならない気がします。
114分枠の番組の場合、CMを差っ引くと約95分なので、どう頑張っても「新魔界」は放映できないのではないでしょうか。(編集することが前提の日曜洋画劇場等の感覚で捉えても削りすぎの時間です)

「名探偵コナン」では、視聴率が高かった時期に「ノーカットが当たり前」という流れを作り上げてしまい、そのおかげで(?)1桁に落ち込むことが増えた現在でも19:00-21:09枠や19:00-21:24枠が確保されています。(通常放映再開を1週犠牲にはしているようですが…)

「ドラえもん」の場合、従来の尺では無理をしてノーカットに拘るほどの長さではなかったり、そもそも114分枠でノーカット放映できたりして、今さら「21時を超えてノーカット」は難しいかも知れないですね。
あと、可能性があるとすれば大晦日スペシャルを「新魔界」に充てるか……昨年のあれに比べれば、よほど数字は望めそうですけれども(^_^;)
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もっとすごい (銀河のTT)
2007-03-16 19:15:37
お久しぶりです。「平成16年度アニメドラ卒業生」銀河のTTでございます。

「恐竜2006」は豪快?にカットされていたようですが、4/20のクレしん映画「何たら

アミーゴ」はもっとすごいですよ。ディレクターズカット版と称して60-70分程度に

縮められるみたいです。

視聴率4位に落ちたテレビ局だけありますね。。。

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「ドラ」だけの問題ではありませんね (おおはた)
2007-03-25 23:18:40
◆加嶋@アニ鳴館さん:
>肝心な所で切って、「続きは次の金曜日に」……というのがあながち冗談にならない気がします。

 状況は違いますが、ドラ映画の分割放送は、すでに2004年に「銀河超特急」で行われていますし、現在ならそのような可能性は否定したくてもできませんね。


>「ドラえもん」の場合、従来の尺では無理をしてノーカットに拘るほどの長さではなかったり、そもそも114分枠でノーカット放映できたりして、今さら「21時を超えてノーカット」は難しいかも知れないですね。

 そうなんですよね。それでも「ねじ巻き」までは、100分近くの尺があったので、少しはカットされていましたが、やたらと新作映画の予告を流すような事もなく、それほど気になりませんでした。
 「南海大冒険」から「ワンニャン時空伝」までは、せいぜい90分程しかなかったため、ノーカット+新作映画の予告がかなり長くなりました。今回も、「ワンニャン」までと同様に予告を長く入れようとしたため、あんな事になったのかもしれません。本編の尺を考えれば、無理がある事はわかりそうな物ですが。


◆銀河のTTさん:

>「恐竜2006」は豪快?にカットされていたようですが、4/20のクレしん映画「何たら
>アミーゴ」はもっとすごいですよ。ディレクターズカット版と称して60-70分程度に
>縮められるみたいです。

 確認しました。114分枠に「ドラえもん」短編2本と「クレしん」映画を押し込めるわけですか。本来の尺は92分ですので、カットされる分量は、確かに「恐竜2006」の比ではないですね。
 月刊テレビ雑誌によると、不思議な事に翌週4/27は「クレしん」1時間SPが予定されています。ここを「ドラ」+「クレしん」の通常編成にして、4/20は丸々「クレしん」映画にすれば、何の問題もないような気がします。スポンサーの兼ね合いなど、どうしても4/20に「ドラ」を放送しなければならない事情があるのか、気になります。
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Unknown (加嶋@アニ鳴館)
2007-04-02 15:30:00
>>中・短編におけるEDカットと違ってスタッフロールの補完もなかったので、原作者や監督の名前すら放送では表示されていない。

原作については、映画の冒頭で本編の映像に被る形でクレジットが入っていたと思います。


>>ここを「ドラ」+「クレしん」の通常編成にして、4/20は丸々「クレしん」映画にすれば、何の問題もないような気がします。スポンサーの兼ね合いなど、どうしても4/20に「ドラ」を放送しなければならない事情があるのか、気になります。

全くの推測でしかないのですが、「クレヨンしんちゃん」テレビシリーズ制作枠を確保するためという気がします。

もともと、3/2,23と2度の「ドラえもん」スペシャルが入った影響もあって、1月~3月に「クレヨンしんちゃん」は、特番なしの8回(+300秒SP)しかありませんでした。
最後の放映は3/17です。
これで4/27の再開が通常編成となると、「クレヨンしんちゃん」の制作本数がかなり少ないことになります。

ちなみに、春・秋の改編で休止の多い読売テレビ枠(結界師・名探偵コナン)でさえ、1~3月の放映9回、年度跨ぎの放映日は3/12→4/16です。(ただし4/30休止)
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休みすぎはまずい? (おおはた)
2007-04-08 22:44:13
>原作については、映画の冒頭で本編の映像に被る形でクレジットが入っていたと思います。

 確認しました。「テレビを観る時は~」の注意文と一緒に出ていますね。すっかり、見逃しておりました。ご指摘、ありがとうございます。
 しかし、あらためて見ると、番組冒頭で「新魔界」の宣伝を長々と流して、メインスタッフやゲスト出演者を一人ずつ紹介しているのに比べ、本編であるはずの「恐竜2006」のスタッフはまるっきり無視で、あらためてひどい扱いだと思ってしまいました。


>全くの推測でしかないのですが、「クレヨンしんちゃん」テレビシリーズ制作枠を確保するためという気がします。
>
>もともと、3/2,23と2度の「ドラえもん」スペシャルが入った影響もあって、1月~3月に「クレヨンしんちゃん」は、特番なしの8回(+300秒SP)しかありませんでした。
>最後の放映は3/17です。
>これで4/27の再開が通常編成となると、「クレヨンしんちゃん」の制作本数がかなり少ないことになります。

 なるほど、4/20に映画を挟んだとしても、テレビ版の放映が少なくなりすぎると言う事ですね。
 たしかに、3月は「ドラえもん」の特番に気をとられていて忘れがちでしたが、その分「しんちゃん」が潰れるのは当然の成り行きですね。それなら、なおさら4月は「しんちゃん」優先にして4/20も4/27も丸々「しんちゃん」にあてれば、とも思いましたが、そうすると今度は「ドラえもん」が一ヶ月以上休みになるので、やはり問題がありそうですね。
 テレ朝の改編期の編成全体に、無理があるような気がしてきました。
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テレ朝アニメよ 何処へ行く (無限堂)
2010-10-30 19:16:01
全く、わさドラになってから、番組の主導権は完全にテレ朝に握られた様ですね。09年に事故死した故・臼井義人さんのクレヨンしんちゃんもテレ朝側は「どうしても続けたい」とサザエさん式で継続と言う選択を取りました。しかし、わさドラもしんちゃんも特番編成で休止したり、他回答者様と同様に互いの枠を確保する為、交互に休止する措置を取っており、改めてどちらもテレ朝に主導権を握られている事を実感します。題名にある通りテレ朝アニメが変質したのは90年代にセーラームーンやパプワくんやスラムダンクがヒットしてからで、上記の作品群は高視聴率にも関わらず特番休止が多く、セラムンは3年目以降特番休止が更に増え、酷い時は三週連続休止でスラダンも巻き添えになり、セラムン終了後一年も満たず呆気なく時間帯移動し、00年に廃枠になりました。そして今ではテレ東から来たスティッチ!やフジから来たデジモンも特番休止の影響か苦戦しており、これら諸件は局の都合で番組が利用されている様で、このままでは視聴者から見放され、自ら首を絞める事になりかねませんね。長文になり申し訳ございませんでした。
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Re: テレ朝アニメよ 何処へ行く (おおはた)
2010-11-03 22:20:12
 シンエイ動画がテレ朝の完全子会社になりましたから、今後はテレ朝以外での仕事は基本的に無いと見ていいのでしょうね。もっとも、以前からシンエイ動画はテレ朝以外の局での仕事は少なくなっていましたが。
 未だに19時台にアニメを編成しているのは、テレ朝とテレ東だけになってしまいましたから、その意味ではテレ朝も頑張っている、と言えなくはないのですが、改編期の休止があまりにも多いのは困りものです。
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