『おもいっきり探偵団 覇悪怒組』感想

 東映チャンネルで再放送されていた『おもいっきり探偵団 覇悪怒組』が、先日最終回を迎えた。

 この作品を観たのは、本放送以来。その本放送で非常に気に入って観ていたので、今回の再放送は本当にうれしかった。
 以前にも東映チャンネルでは再放送した事があったようだが、その時は観逃してしまっていたのだ。


 今回、あらためてこの作品を観て驚いたのは、怪人・魔天郎が思ったよりも「何でもあり」の存在だった事だ。
 なにしろ、普通に怪盗として盗みを働くだけではなく、覇悪怒組のメンバーを過去や未来に送り込んだり、空中浮揚させたり、魔天郎自身も飛んでみたりと、底が知れない不気味さがある。
 考えてみれば、本作も東映不思議コメディーシリーズの一作であるわけだから、当然と言えば当然なのだが、ここまで何でも出来る奴だったとは、完全に忘れていた。

 そもそも魔天郎は、覇悪怒組のリーダー・ヒロシがパソコンで作り出した怪人(このあたりも、今回観るまで忘れていた)であり、それが現実のものとなったという不思議な部分があったわけで、そのあたりや落合先生との関係性も含めて、最終的に視聴者にとっては謎のままで終わる。
 作中で、落合先生を慕う純子先生にだけは、落合先生自らが秘密を打ち明けたようだが、その肝心の場面は存在せず、それがどのような秘密であったかは明らかにされない。

 だが、それでいいのだろう。魔天郎と覇悪怒組との一年間にわたる戦いは、単に怪盗と探偵団との戦いと言うだけではなく、覇悪怒組メンバーを精神的に大きく成長させるものであったはずだ。教師として現れた落合先生が、はたして魔天郎だったのか。最終回のラストシーン、落合先生の乗る電車から、魔天郎が現れて、空へと去って行く。それで、十分だと思う。

 なお、最終回は特別版のエンディングとなっており、本編からそのまま話が続いてエンディングテーマ「少年色のメルヘン」が流れる。
 これが、非常に心に残る名シーンとなっている。元々名曲である「少年色のメルヘン」が、最終回という事で特別な意味を持って歌詞が心に伝わってくる感じだった。


 ここで、各エピソードごとの感想も書いておきたい。
 何人かの脚本家が参加している本作だが、やはりというか何というか、個性が際立っていたのは浦沢義雄脚本回だった。東映不思議コメディーシリーズでメインを張った他作品ほどに変な話はないような気もするが、それでも豆板醤婆あのような変な怪人を出してみたり、精神入れ替わりネタを書いてみたり、宇宙人とのファーストコンタクトを描いてみたりと、やはり浦沢回は一発でわかるものが多かった。辛切警部に関する一連のエピソードも、すべて浦沢脚本だ。浦沢回は、主役となる者以外の覇悪怒組メンバーが妙に醒めているのも特徴か。とにかく、ノリが独特だった。

 この作品ではメイン脚本家は、浦沢氏ではなく江連卓氏だった。江連氏の脚本回では、第37話「水飲み男」が印象的だ。
 魔天郎が話に直接は関わらないという異色回だが、いわゆる「ホームレス狩り」の問題を描いており、非常に社会派のエピソードだった。

 とにもかくにも、全50話、今観ても非常に楽しむ事が出来た。浦沢脚本回については、本放送時とは違う楽しみ方をしてしまっている気がするが。


 ちなみに本作は、私の住んでいた名古屋の東海テレビでは、フジテレビとは違って毎週金曜日の朝7時30分から放送されていた(月~木曜日はアニメ再放送枠)。だから、毎週朝、覇悪怒組を観てから登校するというパターンになっていたのだ。
 後番組の『じゃあまん探偵団 魔隣組』になると、このパターンが崩れた。放送途中で、番組が夕方16時に枠移動したためだ。そのせいもあって、『魔隣組』は途中からあまり観なくなってしまった。
 今回の東映チャンネルは、『覇悪怒組』に引き続いて『魔隣組』も再放送するので、せっかくだから一度、ちゃんと観てみようと思っている。『魔隣組』も、楽しみだ。
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