Smoke

店の表を通る人を毎日写真で撮るたばこ屋の映画をご存知だろうか?

映画 『厨房で逢いましょう』

2008-10-20 | Weblog
映画は人に奥行きを持たせるアイテム。
今回は『厨房で逢いましょう』。

製作国 : ドイツ=スイス 2006年
配給 : ビターズ・エンド
キャスト:ヨーゼフ・オステンドルフ、シャルロット・ロシュ、 デヴィット・シュトリーゾフ

容姿に自信がない天才シェフと満たされない日々を送っている主婦とのほのかな恋を、
官能料理で織り成すグルメ・ムービー。

皆さん、お久しブリブリブリっす!!(クレヨンしんちゃん風に)
いや~、ひと夏越してましたな。すんまそん。
久しぶりだと何からお伝えするか迷いますね~(笑)
でも”食欲の秋”でっしゃろ?私は”酒欲の秋”ですがね。
この時期は天候もいいし、ワインが出回るんですよね~。

さて今回は、いつもこの手は料理目的なんですが、って作品です。
南ドイツの保養地で小さなレストランを営む天才シェフ作る料理は、
舌の肥えたグルメたちもうならせる。
しかし人づきあいが苦手な彼が出逢ったのはビアガーデンで働く主婦。
シェフの料理を食べた彼女は、たちまちその味の虜になる。
やがて二人は親しくなり、シェフは主婦に料理をふるまうことが最大の楽しみになる。
しかし彼女の夫にその事がバレて…。

とにかく、料理が見たかったの!!
どんな素敵な料理が出てくるか!
確かに美味しそうな料理だけど、やっぱ小道具の域なの?
もっと出して欲しかったなぁ~。だってこの作品の目玉でしょ?
“エロチック・キュイジーヌ”とまで言ってたくらいだし。
確かに5ツ星ホテル「エルププリンツ」の料理長、フランク・エーラーの料理は、
一目で美味しさが伝わり、かつ、優雅でそれを”エロス”と言ってもいいだろう。
「人生を変える料理ってこれだよなぁ」って思った。
しかもこのシェフ、前菜からデザートまで全て作れるんですよ!凄い!
序盤のケーキも良かったけど、中盤以降に出てくる3種類のデザートは全て食べたかった!
彼女はたった1つのケーキをそれも1切れだけくれ、ってマジかよ!って思った(笑)

作品の構成はヨーロッパ系の淡々と演技で語る、っぽい雰囲気。
少し暗がりのシーンが続き、「こりゃー最後まで見れっかなぁ~・・」と思いましたが、
まるで3歳児のように「それで?」「それで?」と続きが知りたくなり、
結局一気に見てしまいました。
演出のなせる業なのか、歳を取ったせいなのか?(笑)
音楽も作品にとてもマッチしてましたね。
犬にご馳走を与えるシーンで使用されていたオペラ?は、
よく耳にするのですが、何て曲目なんでしょう?知りたいです。

出演者も正直ドイツとかの俳優さん達で代表作とか知りませんが、
主婦役のシャルロット・ロシュは音楽番組の司会者で映画初出演だそうですよ。
シェフ役のヨーゼフ・オステンドルフも中盤の表情の演技がとても素晴らしかった。
自分の気持ちの折り合いをつけるのが苦しい、まさに恋心がひしひしと伝わってきました。
そして『ショコラ』よろしく、カカオは媚薬なのかしら?
でもって、このシェフはかなり大胆に料理を作るのだけど、
ちょっと見た目、汚いんだよね~。彼女の前では大丈夫だったのかしら?

でもね~、何回も言いますが、もっと料理を出して欲しかった・・。
『宮廷料理人ヴァテール』も『ディナーラッシュ』も『マーサ幸せのレシピ』も、
それが売りでやってるのにさ~。
ファッション映画と同じだよね~。ダンス映画くらいだよ、満足するのは。

最後の意外な結末に驚きですが、
秋の夜長に官能を求めている女性には
かなりオススメな作品です。