Zippo が好きだ。
子供の頃、父親が使っているのを見て、いいなと思ったのが、好きになったきっかけだろう。Zippo 好きは誰でも同じはずだが、シェルを開く時のカシャッという音、フリントが擦れ、ポッと上がる炎の暖かさ、微かに漂うオイルの香り、そして閉めた時のパチンという音。一連の動作が、なにやら儀式めいていて、楽しい。ポケットの中で「私はここに居る」と、自己主張している感じも好きだ。特に集める . . . 本文を読む
何気なくカレンダーを見ていて、子供の頃に覚えた言葉を思い出した。
「西向く士」
1年12ヶ月、短い月の覚え方だ。2月、4月、6月、9月、そして11月。二、四、六、九で「にしむく」、十一を縦に合わせると「さむらい」になる。
ふっと、7月と8月は続けて31日まであるんだなと呟いたら、妻に「いくつになっても新しいことに気づくのは、良いことだね」と言われてしまった。
中学から高校時代、受験受験に追わ . . . 本文を読む
健康には、人一倍好奇心の強い妻は、時々、新しい種類の「青汁」を買ってくる。これらの「青汁」の末路は、1日か2日飲まれた後、放置されることになっている。
僕はもともと山菜が嫌いで、クッパに入っているワラビだかゼンマイだかには、ある種の憎しみさえ感じる。なぜクッパに山菜が入らなければならないのか、理解出来ない。地方へ行くと、必ずといっていいほど、食卓に山菜が登場する。天ぷらであったり、煮物であったり . . . 本文を読む
「好奇心が猫を殺す」という言葉がある。
猫は好奇心が非常に強く、危険と判っていても、？の気持ちを押さえられずに近づき、痛い目にあうのだ。我が家の黒猫、CoCoも、段ボールの空き箱を見つけると、中へ入らずにいられない。目新しい物を見ると、そっと近づき、ジッと観察し、恐る恐る手を出す。猫と暮らしている方、猫と暮らした経験のある方なら、だよねとお判りいただけるはずだ。
我が家には、CoCo の他に、江 . . . 本文を読む
本当にどうでもいいと思っているし、特に感動もしなかったので、そろそろオリンピックの話に飽きてきた。それでも、これだけは言っておきたいということが、まだある。
女子マラソンの野口選手のことだ。彼女は、代表選手としてメダルの期待を寄せられていたにもかかわらず、直前に出場を辞退した。強化合宿中に足を痛めたというのだ。本人が一番悔しかったろうし、まずった！と思っただろうが、責任は彼女にないと、僕は思って . . . 本文を読む
最初にお断りしておきますが、僕は星野仙一という人が好きです。現役時代、そして中日と阪神の監督時代と、ずっと気にかけていました。だから、これから書くことは、星野監督を誹謗中傷するものでも、攻撃するものでもありません。
オリンピックの野球は一度も見なかった。ただニュースその他で、最初から「こりゃ駄目だ」という情報は得ていた。随分前から「金メダル、金メダル」と騒いでいたが、こうなることは自明の理とい . . . 本文を読む
まず最初にお断りしておくが、これから書くことで、北京へ行った選手個々を批判するつもりはない。端からオリンピックそのものに興味がないので、間違ったことを書いてしまうかも知れない。あくまでも私事、僕の勝手な感想と思っていただきたい。
なぜ、最初からメダルはおろか、入賞も出来ないであろう選手を、何も期待できない競技に出場させるのか。
人には、向き不向きがある。同様に、民族の成り立ちや民族的な身体的特 . . . 本文を読む
確か、小学校４年生の時だ。休み時間に鉄棒で遊んでいて、始業のベルが鳴った。みんな急いで教室へ戻る中、僕は、最後にもう一度、どこまで飛べるかやってみようと思った。今まで遠くへ飛べなかったのは、下の砂場で遊んでいる子が気になったからに違いない。誰もいなければ、きっと砂場の端まで飛べると、一瞬のうちに判断したのだ。端まで飛んで、着地した勢いで教室へ駆け込む自分の姿が、頭に浮かんだのだろう。大きく体を振 . . . 本文を読む
スポーツは、本来自らが楽しむものだと思う。だから、僕は他人がやっているのを見ても楽しくない。TVで野球もサッカーも見ないのは、そういう気持ちがあるからだ。同じ論理で、オリンピックも殆ど見ていない。たまたま通りかかった部屋で、家族がTVの中継を見ていると、ほんの少し立ち止まり、話をしながら眺める程度だ。そんなわけで、日本人が何色のメダルを何個とっているのかも知らないし、興味もない。それでも、ニュー . . . 本文を読む
朝、仕事をしていると、突然携帯が鳴った。見知らぬ番号からの電話だ。用心しつつ出ると、3ヶ月前に逝った友人の母親からだった。
そう、みんなが彼を失ってから、丁度3ヶ月が過ぎたのだ。
「ずっと何もする気が起きず、お礼が遅れてすいません。ようやく、少し元気になりました。生きている間も、死んでからも、いろいろとお世話になりました。本当にありがとう」
言われて僕は、涙があふれて来た。昨夜から締め切りの . . . 本文を読む