「人口減少対策の出発点!中山間地域を『子育てパラダイス』に!

「人口減少対策の出発点!中山間地域を『子育てパラダイス』に!

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今回は、
人口減少対策の出発点!中山間地域を「子育てパラダイス」に!と題して、中山間地域の出身者として、これしかない、最強の政策を提案します。
待機児童対策は重要ですが、人口減少対策の決め手ではありません。

H21年3月26日付、農水省農村振興局「中山間地域農業をめぐる情勢」によると、
日本の国土の64.8%、耕地面積の43.3%、総人口の13.6%、総農家人口の41%を占める中山間地域の所得充実政策と農業の活性化こそが、人口減少対策の出発点、日本の底力、日本の国力のボトムアップにつながります。
自信をもって、提案します!

写真(↓)は、私のふるさと「広島県世羅町」の風景です。
中山間地域の農村地帯の活性化が、日本の国力を底上げする原動力になると確信します!

従って、中山間地域の所得充実政策として、例えば、
●農林畜産業の戸別所得補償
●条件不利地の直接支払、環境直接支払
●月7万円の最低保障年金
●月2万6000円の子ども手当
などが必要で、

月7万円の最低保障年金、いわゆる、国民年金・厚生年金・共済年金などの基礎年金部分ですが、あと10兆円の財源が必要、子ども手当、今は児童手当と呼んでいますが、1人当たり2万6千円を実現するには、あと3兆円の財源が必要です。

最低保障年金と子ども手当は、中山間地域だけでなく、都市部も含めた全国一律の政策ですが、中山間地域を「子育てパラダイス」にするための重要な柱となります。

現在も、H29年度概算要求にあるように、
日本型直接支払800億円、森林・山村多面的機能発揮対策23億円、持続的な森林・林業経営対策11億円、など、予算はついていますが、もっと本格的に中山間地域の農林畜産業を守り育て、中山間地域を子育てパラダイスにする、という強い意気込みが必要です。

まず、一人当たり月2万6000円の子ども手当について説明します。
この2万6千円という数字は、2009年に民主党に政権交代した時の、民主党のマニフェストの目玉政策でした。ところが、民主党は、財務省にコロッと騙されて、財源がないと思いこみ、実現することはできませんでした。

しかし、現行の児童手当の財源に、あと3兆円上乗せすれば実現できるのですから、消費税増税などしなくても、予算の組み替えや、政策実現のための財政投融資を活用するなど、いかようにも財源は捻出できます。

消費税増税もそうですが、民主党の財務省にコロッと騙されるというか、なお追求することなくあっさり引き下がる弱さが、短期間で自民党政権に戻り、その後、再び政権交代しない最大の原因だと、私は思います。

子育てには、正当な評価と支援が必要です。
なぜならば、子育ては、日本の国力・底力となる「人間形成」を担う、とても重要な任務だからです。

一人当たり月2万6千円の子ども手当だと、子ども3人なら、月7.8万円、子ども4人なら月10.4万円となりますが、私は、更に、3人目誕生以降は、一人当たり月5万円、子ども3人なら月15万円、4人なら月20万円を、検討すべきではないかと思います。それほど、日本の少子化は、日本の国力を損なう一大事です。

一人当たり月2万6千円の子ども手当を実現するための予算は、0歳から15歳までの人口は、2016年10月現在で、1695万4千人ですから、月2万6千円は年間31万2千円、掛け合せると5.29兆円。
H29年度の給付総額2.2兆円との差額は3.09兆円となり、あと3兆円の財源で実現できる、という計算です。

ちなみに、現行の児童手当は、年収960万円未満の所得制限内で、0~3歳未満が月1万5千円、3歳~小学校修了までの第一子・第二子が月1万円、第三子以降が月1万5千円、中学生は一律月1万円、所得制限額以上は当分の間の特別給付として月5千円、となっており、給付総額は2.22兆円です。

次に、月7万円の最低保障年金についてです。
これも政権交代時の民主党のマニフェストにあった数字と同じですが、当時の民主党は、スウェーデン方式とか言って、非常にわかりにくい議論をして、結局、政策として成立していません。その後、私が民主党参議院議員時代に提案した、このはたともこ方式は、非常にわかりやすい、現実的な内容です。政治の決断で、実現可能です。

はたともこ方式、月7万円の最低保障年金の制度は、一言でいえば、「月5万円全額税負担」+「年金保険料納付相当分」の組み合わせ方式です。年金保険料は、H29年度は国民年金保険料は月1万6490円です。

最低保障年金とは、保険の種類を問わず、国民年金・厚生年金・共済年金の、所謂、基礎年金部分のことです。保険料の納付期間には、ばらつきがありますが、まず、65歳以上の高齢者全員に月5万円・全額税負担の年金を支給し、その上で、
年金保険料を20年間払った人なら、プラス2万円で月額7万円となり、
年金保険料を40年間払った人なら、プラス4万円で月額9万円となります。
年金保険料を全く払わなかった人は、税負担分の5万円のみ、となります。

全額税負担5万円のための予算は、
H29.4.1現在の65歳以上の人口が3492万人なので、およそ、20.952兆円となり、現行では、フルに保険料を支払ってきた場合、基礎年金は月額6万4900円ですが、基礎年金の国庫負担額は、10兆8995.5億円であり、あと10兆円の財源で実現できます。現行の基礎年金の国庫負担割合は1/2です。


農林畜産業の戸別所得補償は必須事項です。
中山間地域の小規模農業や有機農業、林業、畜産業に従事する場合、本人の努力次第で着実に所得が補償される仕組みが必要だと思います。そうでなければ、やる気が起こりません。

現行でも、水田フル活用と経営所得安定対策として、
・水田活用の直接支払交付金
・水田の畑地化・汎用化の推進による高収益作物の導入支援
・次世代施設園芸の取組拡大
・経営所得安定対策
・米穀周年供給・需要拡大支援事業
・収入保険制度の導入・農業災害補償制度の見直しに向けた準備(所得充実政策とは意味が異なります)
・森林・林業再生基盤づくり交付金
・畜産・酪農経営安定対策
・薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業(マッチングをフォローする地域活性化伝道師の数を増やす必要があります)
等々のメニューがありますが、

直接支払の対象は、飼料用米・麦・大豆等と地域の特色ある魅力的な産品の産地の創造を支援、となっており、一般的な野菜などは対象になっていません。全ての農作物を対象とすべきです。

農水省は、1次産業への支援を、しっかりアピールすべだと思います!

さらに、条件不利地の直接支払、環境直接支払=所謂みどりの政策も重要です。水源涵養、洪水防止など、中山間地域の田畑は生産だけでなく、多面的機能を担っています。耕作放棄地や休耕田をなくす政策が必要です。

ただし、メガソーラーは、最終的には環境破壊につながるので、私は大反対です。将来的に、中山間地域は、破壊されかねないと思います。太陽光は、メガではなく、屋根や屋上に設置する太陽電池の活用がベストだと思います。

H29年度予算では、人口減少社会における農村の活性化として、
・日本型直接支払
 多面的機能支払交付金
 中山間地域等直接支払交付金
 環境保全型農業直接支払交付金
・森林・山村多面的機能発揮対策
・持続的な森林・林業経営対策
などがありますが、
もっと本格的に中山間地域の農業を守り育て、中山間地域を子育てパラダイスにする、という強い意気込みが必要です。

地産地消エネルギーとして、小型水力、地熱発電、バイオマスなどは、進めていくべきだと思います。

中山間地域の農業の活性化・発展のためには、農林畜産業の6次産業化による創意工夫が必要です。
農林畜産業の6次産業化の発展で、まち・従事者・消費者のすべてがwinwinwinとなる方策を構築する必要があると思います。

6次産業とは、1次産業×2次産業×3次産業で、
農業の第1次産業が、食品加工・流通販売にも業務展開している経営形態をさしています。

私のふるさと、広島県世羅町の世羅高原アンテナショップ「夢高原市場」のHPを、覗いてみてください。
世羅高原6次産業ネットワークは、全国的にも注目されています。
地元の高校などを巻き込んで、それぞれの事業者が独自の個性を発揮して、インターネットを通して販売できる仕組みを、構築しています。勿論、これからも、まだまだ発展していきます。このような、一次産業に楽しく従事できるネットワークづくりを、政府は支援すべきなのです。

広島県世羅町は、瀬戸内の尾道から車で約30分、中国山地の山あいにある、農村地帯です。昔から、世羅台地と呼ばれる分水嶺で、清らかな水に恵まれ、お米や梨の産地としての歴史があり、近年ではワインの生産も手掛けられ、意欲的な農家が活躍しています。

おへそカフェという古民家を利用したレストランは、石窯で地元の農作物を使った本格的なピザを焼き、自家製のパンやフレッシュのジンジャーエールなど、中山間地域ならではの数々のメニューを味わえることから、予約殺到の行列のできる田舎のレストランとなっています。

中山間地域の農業・子育てのモデルケースを考えてみたいと思います。3世代同居の場合です。
まず、おじいちゃんとおばあちゃんは、年金、私が提案する最低保障年金に農業者年金そして農業の収入。

パパは、都市部にマイカー通勤あるいは、専業農家として農業に従事。

ママは、子ども手当プラス6次産業、農業を手伝ったり、加工を手伝ったり、販売したり、あるいは、短期間正社員などに従事する。

子ども手当 は、月2万6千円なら、3人で7万8千円となりますが、3人以上の場合は、1人5万円を検討すべきではないかと思います。つまり、3人なら15万円です。
財源は、勿論、予算の組み替えや政策実現のための財政投融資の活用など、いかようにも捻出できます。

このほかにも、農地への戸別所得補償、直接支払、環境直接支払などがあります。
家族全員に、それぞれ収入があり、子育てするには十分な収入になるのではないでしょうか。

日本の国土の64.8%、耕地面積の43.3%、総人口の13.6%、総農家人口の41%を占める中山間地域における高齢者農業のビジネスモデルを考えてみたいと思います。

農水省「農業労働力に関する統計」によると、
●H28年の農業就業人口(専業または、兼業でも農業従事日数の方が多い人)は192.2万人、そのうち、女性は90万人、65歳以上が125.4万人(65.2%)、平均年齢66.4歳です。
また、
●基幹的農業従事者(農業就業人口のうち、ふだんの主な状態が「仕事が主」の者、家事や育児が種ではない)は158.6万人、そのうち女性は65.69万人、65歳以上が103.1万人(65%)。

農水省「農村の現状に関する統計」によると、
●農家人口(販売農家の世帯員)は、488万人、そのうち女性は244.9万人、65歳以上が188.3万人(38.6%)で、勿論、農業に定年はなく、農業には、意外と女性の従事者が多いことがわかります。

日本の農業従事者に高齢者が多いことは、決して悲観的な状態ではありません。70代、80代まで元気に活躍できる人が増えることは、日本の超高齢社会に希望を与え、素晴らしいと思います。

65歳以上の農業者の収入想定、理想の形としては、
戸別所得補償+直接支払・環境直接支払+最低保障年金(5万円+年金保険料納付分)+農業者年金+農業収入です。

日本の国力・底力のボトムアップのために、是非、実現したい形です。

中山間地域の農業充実こそ、日本再生の鍵だと思います。
高齢者(ベテラン)の名人・達人プラス女性プラス若者のチームができれば理想的ですが、Iターンなどで、初めて農業に従事しようとする人たちにとって、その一歩を踏み出すことは、大変な決断だと思います。そんな、農業に関心のある方々に向けて、農水省は、イチノウネットという、インターネットで若い就農者を農水省がバックアップする仕組みを作っています。

情報提供のためのメルマガを発行したり、各種補助金を紹介したり、若い就農者を応援する仕組みです。農水省のHPでは、シャリガール、みつばち女子、牛ガール、農業女子、農業男子など、日本全国で頑張る若い就農者を紹介しています。

イチノウネットでも紹介している、農水省が行っている若い就農者への所得支援は、農業次世代人材投資というものです。

就農準備者・就農者への支援としては、
●都道府県が認める道府県農業大学校や先進農家・先進農業法人等で研修を受ける就農希望者に、最長2年間、 年間150万円支給。
また、
●45歳未満で独立して自営する認定新規就農者に、年間最大150万円を最長5年間交付。

夫婦で就農の場合は1.5人分を交付、資金を除いた本人の前年の所得の合計が350万円以上の場合は公布停止となります。

また、法人正職員として就農した場合の、法人側への支援、受け入れる側・雇用者への支援として、
●農業法人に就農した成年に対する研修経費として、年間最大120万円を最長2年間助成
●雇用者の法人設立に向けた研修経費として、
年間最大120万円を最長4年間(3年目以降は最大60万円)助成
●法人等の職員を次世代経営者として育成するための派遣研修経費として、月最大10万円を最長2年間助成する仕組みがあります。

6次産業ネットワークで頑張る、広島県世羅町の農業研修制度は、「世羅町産業創造大学」と銘打って行われています。
国の交付金、農業次世代人材投資の他に、世羅町独自に30万円を給付し、
●研修助成金として1人あたり年間180万円を助成しています。

●就農後も、
・国の給付金、年間150万円のほか、
・要件により、無利子融資、青年等就農資金、
・農地集積の確保、町振興作物に関わる助成等、
若者の就農への支援を手厚く行っています。

概ね40歳以下、研修に専念でき、運転免許の保有が条件ですが、若者、若いカップルなどに対して、農業を理解し、やる気があれば、これらの就農支援制度を利用して、トライする仕組みが用意されています。

中山間地域の農村地帯は、インフラが整備され、インターネットが普及した今、古民家を改修して、快適な暮らしを手に入れることが可能です。街がうるおい、若い世代も、のびのび暮らしていける可能性がある、中山間地域は、実は、非常にポテンシャルが高いと思います。

さて、これからの中山間地域の農業の発展の柱の一つに、是非、考えたいのが、漢方薬の原料である生薬・薬用植物の栽培です。
生薬の8割を中国や東南アジアなどからの輸入に頼っているのが我が国の現状です。
日本の厚生労働省や医学界は、エビデンス不足を理由に、漢方や漢方薬の効果をほとんど認めていません。しかし、翻って、それは、彼らの勉強不足を表しています。

現在、漢方薬の薬価は極めて安価であるために、高額薬価の西洋薬ばかりをもてはやし、漢方薬の効能効果に目を向けず、ないがしろにしてきました。

しかし、患部だけみて病名をつけて、その病名によって決められた薬を処方する西洋医学ではなく、人をみる全人医療の漢方は、病気になる前、未病の段階で治す、極めて質の高い医療です。

日本の医療を、西洋医学と漢方医学を車の両輪とすることで、医療の質を高めると同時に、医療費の削減につなげていくことができる、と、私は思います。

その漢方に用いられる漢方薬の原料である生薬を、中国などからの輸入に頼らず、国産品を増産していくことは、本来、国家戦略として重要なテーマです。

クールジャパン、成長戦略として、漢方・漢方薬を日本と世界に全面展開すべきだと思います!
H29年度予算では、生薬の国内栽培について、薬用作物等地域特産作物産地確立支援事業として、
薬用作物等の栽培技術の確立・普及、薬用作物の優良種苗安定供給体制の整備、
地域特産作物の特徴ある機能性を活用した新需要創出の取組を支援、
などが盛り込まれていますが、金額は5億6千万円程度、政府の薬用植物栽培支援は、緒についたばかりです。

私が現職時代、何度も何度も委員会で質問をして、やっと、この程度。
もっともっと、質問して、本格的に起動させなければならないと、思います。
●中国は、いつ、戦略的に輸出をストップするかもしれない。残留農薬や品質の問題で懸念がある。価格高騰を防ぐだけでなく、世界最高の品質と安全性を追求するためにも、国内栽培を推進すべきです。
●生薬は、中山間地域が適地となる場合が多く、中山間地域の高付加価値農業として、地域再生・地方創生のための政策となり得ます。
●生薬には、多くの薬草とともに、キハダ、コウボク、ビワ、メグスリノキ、クロモジなど、樹木・樹皮に由来するものも数多く存在し、森林内での原料生薬の生産については、森林組合の役割が重要となります。
●内閣府の地域活性化伝道師、地域おこしのスペシャリスト、には、漢方薬・生薬の専門家も存在します。生薬栽培に適する「土」の目利き「地域活性化伝道師」の活躍を、もっと予算をつけて、中山間地域の農業の発展のためにも、政府は全面的に支援すべきなのです。

生薬の栽培は、一般的な野菜のように、植えれば育つ、ただ作ればよい、というわけにはいきません。自治体や農業法人として本格的に取り組むことも重要ですが、生薬の栽培は、例えば、まずは軒先で試験栽培することから始めることも可能です。

町役場を通して、内閣府の地域活性化伝道師の生薬の専門家を招聘することもできますが、町役場を通さず、生薬の目利きの方に指導を受けて、庭先や軒先で、試験栽培することから始めることができます。このような専門家は、土をなめて、目利きをしたり、とても素人にはわからないことを判別してくれます。

例えば、秋田県八峰町では、東京生薬協会が目利きとなり、農家を指導して、カミツレとキキョウの本格栽培に乗り出しました。株式会社龍角散が全量買い取りする仕組みを構築しました。

日本のクールジャパン、国家戦略として、生薬の国内栽培の推進は、当を得ていると思います。もっと本格的に取り組めば、大きな成果を上げられると思います。これからもあきらめず、発信し続けたいと思います。

今回は、人口減少対策の出発点!中山間地域を「子育てパラダイス」に!と題してお送りしました。中山間地域出身、中山間地域を選挙区として回った経験のあるものとして、絶対の自信を持って提案する内容です。

待機児童対策は、都市部の問題で、勿論重要ですが、人口減少対策の決め手ではありません。中山間地域の所得充実政策と農業のボトムアップ、中山間地域を子育てパラダイスにしてこそ、人口減少に歯止めがかかり、豊かな国創りができるのです。

ぜひ、皆さん、一緒に実現しましょう!!

●はたともこのPPPA「 人口減少対策の出発点!中山間地域を『子育てパラダイス』に! 」

 

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