ケアマネジャーの代表として 2007年6月8日

介護保険制度を食い物にしようとするコムスンの態度は、2000年当時から露骨にあらわれていた。派手なコマーシャルもその象徴で、本来ボランティア精神にのっとるべき介護の分野に、露骨な市場原理を導入しようとするコムスンの姿勢は、信頼からは程遠いものだった。

介護保険料の範疇において、国が可能な限り自立への援助をしてくれるという疑う余地のない信頼感を持って介護サービスを受け入れている利用者を、まさに利用して介護報酬に群がりピンハネに走ったのがコムスンの介護事業だ。

そこで働く介護スタッフもたまらない。経営者からのお達しに逆らうわけにもいかず、一方で過酷な労働条件にもかかわらず辞めるわけにもいかず、大きな矛盾を抱えて、それでもなお、介護スタッフを待つ利用者のために奮闘する日々がそこにはあった。利用者のみならず介護スタッフも含めて、皆コムスンの犠牲者だ。

私は、2000年の介護保険制度が導入される前後、最も現場が混乱していた時期、街かど薬局のケアマネジャーとして激務に追われていた。以降、現場の声を傾聴してきたつもりだが、ボランティアという崇高な精神なくして介護スタッフは務まらないと、常々痛感してきた。翻って、コムスンの姿勢を考えると、コムスンの事実上の実権を握る折口氏には、サービス精神どころか奉仕の精神さえ見られなかった。折口氏は、当時2兆円とも3兆円とも言われた介護ビジネスに、ハイエナのごとく群がり、守銭奴と化した。ホリエモンのライブドアの前進であるオンザエッヂが、東証マザーズに上場する際の折口氏率いるグッドウィルと光通信の売り抜け利益は、周知の事実だ。

もっと、介護現場で働くスタッフの声が、社会に届く仕組みを構築しなければならない。介護現場をマネージメントするケアマネジャーの生の声を、制度に反映させることが必要だ。私は、ケアマネジャーの代表としても、利用者および介護スタッフの立場に立った介護保険制度の再構築に、全力で挑む覚悟だ。
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