八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信325号をアップします。

2017年07月25日 20時52分07秒 | 八障連通信
八障連通信325号をアップします。




通信325号【PDF版】はこちらから



ここからは通信本文となります。



【事務局通信Vol.38】
☆7/27に「介護保険と支援法統合問題に関する」学習会を開催します77月27日(木)に「介護保険と支援法統合問題に関する」学習会を開催します。6/15の運営委員会では、学習会の進め方等の詳細については、八障連杉浦代表とヒューマンケア協会の中西氏とで検討して進めていくこととしました。本号に両氏の視点による「問題提起」を載せています。学習会には、多くの方の参加を期待しております。ぜひご参加ください。
☆「市障害福祉課と懇談会」は8月開催の方向で調整中です
さて、八障連の8月・9月の活動についてです。6/15の運営委員会議事録に記載されている通りなんですが、毎年の恒例となっている「市障害福祉課と懇談会」開催時期について、事務局で市側の意向を聞きました。市によると「市制100周年の記念事業や9月から議会が開催される日程もあり9月開催は厳しい」とのことなので、事務局としては8月中開催の方向で調整しております。決まり次第、速やかにお知らせいたします。また「懇談のテーマ」については例年通り、アンケート用紙を配布いたしますので各団体のご意見をお聞かせください。

☆新運営委員の紹介 《2017年度より後藤厚さんが運営委員となりました》
この度、運営委員に加わらせていただいた後藤厚と申します。所属は社会福祉法人マインドはちおうじ ビーイングスペース萌(就労継続支援B型で「パン屋」をしています)です。微力ですが、貢献できればと思っています。宜しくお願い致します。



【今後の予定】

八障連運営委員会
7月20日(木)
18:30~20:30
クリエイト

介護保険と支援法統合問題に関する学習会
7月27日(木)
18:30~21:00
クリエイト 視聴覚室


【編集部より】
7月27日(木)、「介護保険と支援法統合問題に関する」学習会を、ヒューマンケア協会の中西正司氏をお招きして開催します。そこで、この問題についての「基礎知識」を杉浦代表にまとめていただき、中西氏による「問題点の指摘」を掲載しました。事前に読み込んでいただき、「学習会」の参考にしていただければ幸いです。/本号より、ほっとスペース八王子の孫悟麺さんに「不定期コラム 日々雑感」のコラムを「不定期」に掲載することになりました。孫悟麺さん、今後とも寄稿のほどよろしくお願いいたします。/好評連載中の「闘病記」は、執筆者の小濱さんの「食道静脈瘤破裂」による緊急入院により今号は休載となります。順調に回復しているとのことですが、連載の再開は小濱さんの体調の完全回復後となりますのでご了承ください。(文責/Y)


【7/27介護保険と支援法統合問題に関する学習会に向けての問題提起 代表 杉浦 貢】

害のある人が65歳になると、障害福祉から介護保険のサービスに変わることで、サービスが減ったり負担額が増えたりするケースが各地で相次いでいる実態が、障害者団体の調査で明らかになりました。これを受けて2016年5月25日、改正障害者総合支援法などが参議院本会議で可決され、成立しました。
今回の改正は高齢となった障害者本人やその家族に、深く影響を与えることになりそうです。7月27日の学習会では、ヒューマンケア協会の中西正司さんをお招きし、この問題に対する見解を伺いたいと思います。以下はその基礎知識です

《問題視されていた「高齢障害者の壁」》
現在、9割の人が障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを、負担ゼロで利用しています。しかし、65歳を過ぎると同等のサービスがある場合には介護保険サービスを優先利用するように決められていました。介護保険サービスは原則1割負担ですので、利用者の金銭的負担が大きくなってしまいます。昨年夏に厚生労働省が行った調査では、介護保険利用に移った人の平均負担額は7,183円/月。障害福祉サービス利用時の9倍という結果となりました。金銭的負担が増えるだけではなく、福祉サービスの時間や受けられるリハビリの回数が減ることもあり、高齢障害者にとって介護保険サービスに切り替わる“65歳の壁”は大きな問題でした。

《地域による格差も》
2007年、厚生労働省は全国の自治体に対し、「65歳以上の障害者が介護保険だけでは福祉サービスが十分に受けられない場合、障害福祉サービスも併せて受けられる」という通知を出しました。しかし、具体的な対応は自治体に任されていたため、地域によってサービスに格差が生まれています。

《ポイント1:切り替えで生じる金銭的な負担を軽減》
今回の改正によって高齢になった低所得の障害者に対し、市町村は「高額障害福祉サービス費等給付費」を支給することで、金銭的な負担を和らげることとなりました。低所得の障害者が金銭的負担を理由に、介護保険サービスの利用を控えないようにするのが目的です。一見すると市区町村の負担が増えてしまうように思えますが、高齢の障害者が介護保険サービスを利用することで、自然と障害福祉サービスにかかる費用が減ることが見込まれています。厚生労働省は、こういった理由から「この改正によって財政は膨らまない」と説明しています。

《ポイント2:同じ事業者を利用できるように後押し》
障害福祉サービスを利用してグループホームで長年暮らしている人や、同じヘルパーなどから支援を受けていた人が、介護保険サービスへの切り替えにより、住み慣れたグループホームを退所したり、ヘルパーなどを変えなくてはいけなかったりというケースがありました。改正法では、障害福祉サービス事業所が介護保険事業所も兼ねられるよう、指定を後押しする仕組み作りも含まれています。

《国は配慮を求めるが…》
国は、「介護保険優先原則」は、あくまで原則として、自治体に対しては、利用者の状況に合わせて配慮するよう通知しています。このため、自治体が独自にサービスを補うこともできますが、その内容はまちまちで、住む場所の財政状況によって格差が生じている実体もあるようです。
すべての自治体がこうした配慮ができるわけではありません。配慮ができているケースは、財政力や自治体側に深い理解があったり、当事者の障害が重度だったりといった特段の事情があるからです。


【編集部注】
ヒューマンケア協会の中西氏より、「介護保険と支援法統合問題に関する学習会」に向けて、論点整理の原稿をいただきましたので掲載いたします。7/27の学習会ではパワーポイントのスライドでの説明もあるとのことですが、合わせて参考にしていただければより理解が深まるものと思われます。ぜひご活用ください。(編集部)



【介護保険と支援法統合問題に関する学習会に向けて 介護保険統合の問題点 ヒューマンケア協会代表 中西正司】
1.重度訪問介護の確保
①ALSの24時間と呼吸器, 経管栄養などの医療付ケアについては、介護保険と同等の単価を要求し、ALS者の支持を得る。
②移動と見守り付き添いが重度訪問介護の特色であることから、知的障害者の行動援護と、精神障害者の見守り付き添い, 金銭管理や、視覚障害者の手紙の読み上げ介助やパワポ作成支援などを重度訪問介護で使えることにして、三障害団体からの支援を得る。

2.現在障害制度の、居宅介護の身体介助と家事援助のみを使っている人について、および40歳からの特定障害者で介護保険対象となっている者が、65歳になると同時に介護保険の居宅サービスへ切り替えられ、重度訪問介護をカットされて介護保険の居宅サービスに強制的にいれられる例が出ている。これで困る事例としては
①視覚障碍者の居宅介護利用者がこれまで(手紙の読み上げ、冷蔵庫の賞味期限切れ食料品の選別、買い物の付き添い)などをやってもらえたのが、介護保険の保険事業者はやってくれず、また行政も障害福祉課でのサービス内容と介護保険課のサービス内容の調整ができない市が多く、原則としてすべてのサービスが縮小・停止されている。
②身体障害者の軽度者, 知的障害者の一人暮らし者が介護保険世代になった場合、居宅サービスの事業範囲が狭まり、行動援護や移動介護, 買い物付き添い, 金銭管理, 家族の料理作り, 洗濯物などに幅広く使えていた家事援助が本人のみに限定されることから、これまでの地域生活が維持できなくなってきている。

3.アセスメント基準が異なること。
①八王子市役所の内部規定によると、重度訪問介護の継続利用ができる対象者は、介護保険のアセスメントにおいて要介護度5以上を取らなければならず、かつ居宅サービスで介護保険点数の50%以上を使わなければ、重度訪問介護利用の対象者とならない。
②この基準を介護保険の要介護度2, 3, 4でも使えるように基準を下げ、50%以上の利用基準も無くすことによって、障害手帳所持者のうち障害福祉サービスの居宅介護や重度訪問介護を利用している者の継続利用を可能とするという基準を厚労省に設定させる。

4.上記基準を実施させるために、障害者ケアマネジメントの中のセルフケアプラン制度を完全に維持し、居宅サービス計画の作成についても障害福祉サービスの居宅サービスや重度訪問介護を主に提供している事業所の認定基準を緩和することによって、全国で障害手帳所持者は障害福祉サービス派遣事業所のケアマネジャーの支援によるセルフケアプラン作成を従来の基準通りの認定基準で、介護保険対象者にも継続して利用できるようにし、この基準自体が介護保険の認定基準と齟齬しないようなアセスメント基準表の統一性を介護保険の中で障害者のみ適用できるようにするとともに、障害手帳所持者が65歳以降も現状のサービスが完璧に使えるようにすること。
①都道府県における障害者ケアマネジャー養成研修を、従来通り継続し、介護保険統合後も同じケアマネジャーが計画して、当該障害者の支援に充てられるような制度構築とすること。


【不定期連載コラム 孫悟麺の日々雑感 vol.1 『アラヤシキの住人たち』を観て】
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月18日、八王子クリエイトホールでの八障連主催の福祉フォーラムに参加して、「アラヤシキの住人たち」という映画を観た。上映後、明大講師、堀越善晴氏と八障連代表、杉浦貢氏との対談。堀越氏は、知る人ぞ知るという感じの人で、全盲ながら明治大学で英語講師をしているほか、講演活動などもしているらしい。 アラヤシキについて簡単に説明する。アラヤシキは、正式には「真木共働学舎」といい、長野県北安曇郡小谷村千国乙真木集落の一角にあった旧家を利用し、農業を中心とした共同生活を行う。「共働学舎」は、教育者宮嶋眞一郎氏が1976年に設立し、最初につくられたのが同じく長野県北安曇郡小谷村立屋集落の「立屋共働学舎」である。現在、全国に5か所あり、それぞれ「真木共働学舎」と同じような共同生活をしている。アラヤシキという言葉だが、「荒屋敷」をもじっているかもしれないし、仏教用語の「阿頼耶識(いわゆる第八感と説明すると適切か)」ともかけているかもしれない。
映画ではその通称「アラヤシキ」での共同生活1年間を淡々と綴ったものである。笑いあり、涙あり、ドタバタありのダイナミックな展開…という事にもならず、途中飼っている山羊が出産したり、共同生活をしていた男女が結婚したり、一度出て行った仲間かひょっこり帰ってきたりといった出来事はあるが、基本的には正月やクリスマスを祝い、どこにでもある家庭の風景のようでもある。 「アラヤシキ」の住人たちは、健常者もいれば、障がい者もいる。その立場は対等でみんながスタッフである。それぞれのメンバーの能力に応じた作業を行い、自然の中でほぼ自給自足の生活を行っている。
映画を見てから、共働学舎について少し調べてみた。基本理念として、「競争社会よりも協力社会を」というものである。「共働学舎」は、東京の東久留米市と、北海道に2カ所、長野に2カ所ある。農業をしたり、あるいはクラフトワークなどの生産活動は、多くの障がい者作業所で行っていることでもあるし、とりわけ農業は、障がい者の授産作業という側面だけでなく、作業療法としても現在注目している業種である。八王子でも、農業に参入いという事業所はたくさんある。ただちょっと気になるのは、その「共働学舎」の位置である。東京都東久留米市の住宅街にある南沢共働学舎をのぞけば、他の共働学舎は、人里離れた場所にある。少人数(ここでは多くても2~30人まで)で共同生活をしながらほぼ自給自足の農業生活をするには、それは確かにいい環境かもしれない。が、さまざまな事情をかかえた人や障がい者がどう地域社会に関わっていくかということを考えると、都市郊外にある農地でもいいのではないかとも考えてしまう。農業は、今でも都心で行っている人もいる。
長野県小谷村は、創立者宮嶋眞一郎氏の故郷ということもあったのだろうが、たまたま人里離れた地を選んだのか、共同生活するのに空気のいい環境の地を選び抜いてのことか、或いは敢えて「隔離」を選択したのか、そこが気になる。あるいは、問題の解決よりも、ただこういうのんびりとした場所で過ごしたいという人もいると思われる。語弊はあるが、こういった意味では、「敢えて隔離」を選択するのも手かもしれない。おそらくこの場合の「隔離」は、「孤立」を意味しないだろう。
えば精神科病院は、街中でも住宅街の中にあっても、その多くは隔離された空間であるし、入院している者の多くは孤立している。(刑事収容施設においても同様のことがいえるが、それについては別の機会に言及したい)。だが、共働学舎は、隔離されてはいるが、孤立はしていない。住宅街で、人口密集地域で、医療福祉活動をしている人たちがいる。人里離れた場所で、自給自足の共同生活をする人たちがいる。あとは、それらを繋ぐなにかがあればいいかもしれない。とにかくそういったことを考えさせられる、とても興味深い映画だった。来年も八障連主催の福祉フォーラムで上映される映画に注目してみたい。



通信本文はここまで。

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