中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

安全配慮義務

2017年08月09日 | 情報

安全配慮義務とは、何か?
労働契約法第5条に、規定されています。
「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、
必要な配慮をするものとする。」
たった(と言っては失礼ですが)これだけの条文が、企業活動に重くのしかかっているのです。
主張は、明日掲載しますが、まず、基本の確認です。

小職が、にわか知識をひけらかすより、間違いのないサイトより引用します。
1.厚労省職場のあんぜんサイトより紹介します。

労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、使用者において配慮する義務のことです。
労働者は、通常の場合、指定された場所で、提供された設備、器具等を用いて
または使用者の指示に従って労働に従事するので、労働契約の内容として具体的に定めていなくても、
労働契約を結ぶことに伴って信義則上当然に、使用者は、労働者がその生命、身体等の安全(心身の健康を含む)を
確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をすべきこととされています。
このことは、陸上自衛隊事件(最高裁判決昭和50年2月25日)、川義事件(最高裁昭和59年4月10日)などの判例で
確立した考え方となっており、使用者が、この義務を怠り、労働者に損害を生じさせたときは、
その損害を賠償しなければなりません。この損害賠償は、労災認定による補償と並行して請求されることがあります。

通常次の3条件がある場合に該当します。
(1)予見の可能性(損害の発生が予見出来ること。使用者が予見していなくとも、予見出来ると認定できる場合を含む)
(2)結果回避義務を果たさなかった
(3)因果関係があること

この安全配慮義務は、民法に規定はありませんが、判例法上認められてきたものです。
平成21年3月施行の労働契約法第5条において明文化が図られましたが、
抽象的な一般条項であるともいえるので判例などの積み重ねでより具体的になってくるでしょう。
なお、生命、身体等の安全には、心身の健康も含まれます。
それは過労死に関する判例、システムコンサルタント事件(最高裁平成12年10月13日)、
過労自殺に関する判例、電通事件(最高裁平成12年3月24日)が参考になります。

これらの判例のように、労働契約法第5条の「必要な配慮」とは、一律に定まるものではなく、
使用者に特定の措置を求めているわけではありませんが、
労働者の職種、労務内容、労務提供場所等の具体的な状況に応じて、必要な配慮をすることが求められています。
なお、労働安全衛生法をはじめとする労働安全衛生関係法令には、事業主の講ずべき具体的な措置が規定されていますが、
これらは当然に遵守されなければなりません。
したがって、安全配慮義務が求める「必要な配慮」は、労働安全衛生法などの労働安全衛生関係法令を
守るということだけでなく、より広範囲の「必要な配慮」が必要といえます。
http://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo60_1.html

2.東京都労働相談情報センターのHPより引用します。

平成20年3月に施行された労働契約法第5条は、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、
身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と、
使用者の労働者に対する安全配慮義務(健康配慮義務)を明文化しています。
危険作業や有害物質への対策はもちろんですが、メンタルヘルス対策も使用者の安全配慮義務に
当然含まれると解釈されています。
労働契約法には罰則がありませんが、安全配慮義務を怠った場合、民法第709条(不法行為責任)、
民法第715条(使用者責任)、民法第415条(債務不履行)等を根拠に、
使用者に多額の損害賠償を命じる判例が多数存在します。
http://www.kenkouhataraku.metro.tokyo.jp/mental/line_care/law/abor.html

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