続平成太平記

アジアの中の日本

韓国、「第2のブラジル?」弾劾裁判後も国論分裂で「経済混乱」

2017-03-06 17:37:35 | 日記
2017-03-05

韓国、「第2のブラジル?」弾劾裁判後も国論分裂で「経済混乱」

勝又壽良の経済時評

日々、内外のニュースに接していると、いろいろの感想や疑問が湧きます。それらについて、私なりの答えを探すべく、このブログを開きます。私は経済記者を30年、大学教授を16年勤めました。第一線記者と研究者の経験を生かし、内外の経済情報を立体的に分析します。


「崔順実ゲート」被告人は30人、有罪は何人か



国民の「反財閥」の声を背に受けて、韓国特別検察は期待通りの成果ともいうべき30人が被告人席に座らせられた。

頂点は、サムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)氏である。

野党系メディアの『ハンギョレ新聞』は、李氏の手錠姿を真っ正面から撮影して紙面を飾っている。

被告人といえども人権は存在する。日本ではあり得ない被疑者の手錠姿の写真を見て、韓国の人権無視の実態を垣間見た感じだ。



この韓国が、慰安婦少女像を人権問題として強調しており、韓国国内に止まらず、世界中にまき散らすと力んでいる。

慰安婦に人権はあるが、サムスン電子副会長の李在鎔氏には人権無視でいいとも言いたげな扱いである。

やっぱり、「感情8割、理性2割」の国家というイメージがさらに強まるのだ。



特別検察官捜査チームは、韓国政府から独立して朴槿恵(パク・クネ)大統領に絡む疑惑と親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件などを調べてきた。

その結果2月28日、サムスングループの事実上のトップ、サムスン電子副会長の李在鎔氏など17人を起訴し、捜査を終えた。元大統領秘書室長の金淇春(キム・ギチュン)被告など先に起訴された13人と合わせると、起訴対象者は30人に上る。



サムスン副会長李被告の罪状は贈賄、横領、財産国外逃避、犯罪収益隠匿、国会での偽証容疑と実に5つの罪名が被されている。

李被告に5つもの罪名を被せているのは、広く網を張って何とか有罪に持ち込みたいたという印象が付きまとう。

確実な証拠があれば一つや二つ程度の罪状で起訴できるだろうが、何と5つも並べている。「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」というイメージである。



今回の「崔順実ゲート」が、朴大統領の弾劾にまで発展した結果、韓国の国論は弾劾派と朴支持派の二つに分かれて対決している。

弾劾派には、次期大統領選の候補予定者が加わっており、弾劾却下の場合は、「革命だ」と騒ぎ立てるほどになっている。

この両派の対立を収められる政治家は絶無である。



わずかに有力紙の『朝鮮日報』や『中央日報』などが冷静さを呼びかけている程度だ。

野党系メディアの『ハンギョレ新聞』は弾劾派に立って、頻りとエールを送る始末である。

ジャーナリズムの立場を忘れて、扇動的にすらなっている。

紙面には、サムスン電子副会長の李在鎔被告の手錠姿を前述の通り、これでもか、これでもかといった調子で掲載している。

「反サムスン」の立場を鮮明にしている。



『中央日報』(2月28日付)は、「弾劾審判後の分裂がもっと恐ろしい」と題するコラムを掲載した。

筆者は、同紙のナム・ジョンホ論説委員である。



このコラムは、韓国の政治的な混乱がもたらす国論の二分を恐れている。

弾劾裁判が結審の暁は、「ノーサイド」に立ち返って国論の統一を呼びかけている。だ

が、韓国がそのような成熟した民主主義国の立ち居振る舞いに戻れる期待はゼロだ。

「感情8割、理性2割」の国民である。互いに根に持ち相手を罵倒し続けることは火を見るよりも明らかだ。



「反日」を見れば分かる。

70年以上も昔のことでも、日本が謝罪し賠償金を払ったにも関わらず、「全く反省しない日本」という活字が新聞の枕言葉になっている。

日本という話が出ると、オーム返しで「反省しない日本」が口癖になっているのだ。こういう韓国において、「ノーサイド」など100%あり得ない。互いに、誹謗中傷して自滅するのだろう。

そういう国民性である。



(1)「弾劾案発議直前だった昨年11月、一カ所に集まった政界元老20人余りが朴槿恵(パク・クネ)大統領の『秩序のある退陣』を促した警告は次のようなものだった。

『弾劾審判が始まれば深刻な国論分裂が起きるだろう』。

不幸にも賢者の予言は現実になった。 韓国と似たような道を歩んだのはブラジルだった。

腐敗疑惑で初の女性大統領だったジルマ・ルセフ氏に対する弾劾案が提起されると、400都市で賛否をめぐるデモが激しく展開された。

結局、その年8月に弾劾案が成立され、ルセフ氏は退陣を余儀なくされた」。



朴大統領は、後継首相を与野党が話し合いで決められれば辞任すると発言していた。

これは、話し合いがつかず、「弾劾先行論」で一気に国会での弾劾決議になった。私も弾劾賛成派である。

ブログでそう書いてきた。拙著『韓国破産』でもそう明記してある。

一国大統領の座が、国会の弾劾議決で吹き飛ぶほど軽いものではない。

いやしくも国家元首の座であるからだ。


しかし、その後の検察による捜査過程を見ると、明らかに朴大統領を犯罪人に仕立てたいという底意が明白である。

鬼気迫る検察ファッショを感じざるを得なかった。

戦前日本の「泣く子も黙る」特高警察を思わせる、強引な捜査手法を感じ取ったからだ。

疑わしい人物は片っ端から逮捕=起訴である。この結果30人もの起訴になった。この全員が有罪ではあるまい。

「打率は何割か」という程度のことになろう。

えん罪によって人生を狂わされる不幸な人間も出る。

それを思うと、胸が潰れるような思いに駆られるのだ。

平穏であるべき環境にいた人間が、国家権力によって突然引き回される。今から、当事者の困惑と怒りが分かる気がする。



(2)「注目すべきところは、弾劾後にもブラジルの分かれた国論はまとまらなかったという事実だ。

激しいデモは相次ぎ起き、ミシェル・テメル新任大統領まで弾劾される政治不安が続いた。

安定に欠けた経済がうまくいくわけがない。

2015年-3.8%のマイナス成長となったことに続き、昨年の成長率も-3.5%に終わった。

失業率は過去最悪の12.6%に上昇して無職者が1300万人に達した」。



韓国世論が弾劾結審後、二分して争う状態が続けば、「第二のブラジル」である。

政治と経済の混乱に拍車がかかるからだ。韓国経済は、ブラジルと違ってマイナス成長に落ち込む懸念はないであろう。

ただ、2%割れの経済成長率は覚悟すべきである。

輸出不振と消費の停滞が足を引っ張る。家計債務は膨張の一途を辿っている。

借金しても契約通り期日までに返済する。そういう「契約精神」に乏しいことも、家計に過剰債務をもたらす理由になっている。

こういう点でも日本人と異なり、「律儀さ」に欠けるのだ。



(3)「韓国もブラジルより良い状況ではない。あちこちで『ろうそくゾンビ』『アスファルトじいさん』のような憎しみに満ちた言葉があふれている。

弾劾を賛成する側は、『棄却されれば革命が起きるだろう』と、反対する側は『認容されればアスファルトに血が落とされるだろう』と脅している。

少なくない大統領選候補(予定者)が、『望まない決定なら受け入れるな』と直接的に不服従を煽っている。このままなら、全国が今よりもっと激しい国論分裂の火中に飛び込むことになるだろう」。



韓国人は、「反日」の度に日本を罵倒している。

「日本人を道徳的に指導しよう」などという御仁も現れる。

弾劾結審後の韓国の政情がどうなるか。日本としては細大漏らさず眺めたいものだ。

日本人よりも立派だという韓国人の真贋が問われている。「ノーサイド」などは夢物語である。

互いに、足の引っ張り合いに終始するに違いない。



(4)「最近、最も劇的な分裂克服の事例は米共和党のジョージ・W・ブッシュ氏と民主党のアル・ゴア氏が正面対立した2000年の米国大統領選だろう。

当時、最大激戦地であったフロリダ州の選挙は投票用紙にパンチで穴を開ける方式だった。

その結果、ぼこぼこしたまま穴が完全に開けられていなかったせいで無効処理された票が大量に出て激しい論争をかもした。

結局、連邦最高裁判所がブッシュ氏の軍配をあげ、ゴア氏は苦杯を嘗めるほかなかった。

当時、民主党側では最高裁判所の決定に従わないデモを行うなど、米国は深刻な国論分裂直前に達していた。

当時、問題の投票所はいずれも民主党が優位を占める地域だったためだ」。



(5)「ゴア氏は、『最高裁判所の決定に同意はしないが、米国人の団結と民主主義のために受け入れる』と宣言した。

国論統合のために世界で最も強い力を持つと言われる米大統領の座を明け渡したわけだ。

韓国でもし弾劾が棄却されれば、朴大統領自らが『これまでの混乱に対する道義的責任を負う』として権力の座から退くのが賢明な処置だろう。

そうすれば、自身が失った名誉も取り戻すのはもちろん、国民大統合の契機を作ることができるだろう」。


2000年の米国大統領選は、ブッシュ氏(共和党)とゴア氏(民主党)の大接戦であった。

文字通り「僅差」でブッシュ氏の勝利となった。

ゴア氏が、「米国人の団結と民主主義のために受け入れる」と自ら身を引くことで、米国の政治的な混乱に終止符を打ったのだ。

韓国の弾劾裁判の結審で、仮に却下された場合、朴大統領はゴア氏のひそみにならい、韓国政治を混乱させた道義的な責任を負って辞任する。

この劇的な結末があれば、朴大統領は言うに及ばず、韓国の「国格」を押し上げることは間違いない。

こういう劇的なシーンが見られれば、私の今日のブログは全て否定されることは言うまでもない。





(2017年3月5日)

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