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【京都発幕間旅情】掛川城二之丸御殿,東海地震の相次ぐ震災と三度倒壊し三度再建の復興努力

2017-05-17 22:20:02 | 旅行記
■掛川城,二之丸御殿探訪
 掛川城、今回は二之丸御殿を探訪しつつ、この城郭を襲った巨大地震と過酷な震災を乗り越えた掛川の方々の熱意を紹介しましょう。

 掛川城二之丸御殿は重要文化財に指定されています。掛川城は東海道の要衝掛川にて、応仁の乱前夜の駿河国守護今川義忠が配下の朝比奈泰煕へ、来る戦乱と睨みあう斯波義廉へ向け造営し、その後の安土桃山時代に徳川と武田の駿河侵攻を前に威力を発揮しました。

 山内一豊は徳川家康と豊臣秀吉の和睦の後、1590年の天正関東移封により古くからの所領三河を関東一円へ徳川家康が移封されたのを契機に掛川城には豊臣秀吉の直臣を置き、京阪地区への再進出を抑止する必要から配置されています、そして天守閣を造営しました。

 内助の功、として山内一豊とその妻の千代の美談は司馬遼太郎が、功名が辻、として著し、ちと脚色が過ぎると子孫山内豊秋が当時論じたものの、元は尾張黒田城の落城で離散した山内家を再興し、掛川一国石高5万1000石、豊臣秀吉家臣として出世果たしたのは有名だ。

 天正元年1573年近江国唐国400石を皮切りに、播磨三木合戦や高松城水攻め経て播磨国有年700石、賤ヶ岳の戦い経て近江国長浜城主5000石、若狭国高浜城主19870石、小田原征伐経て天正18年に遠江国掛川城主として5万1000石、天正年間出世街道をひた走り。

 掛川城は残念ながら天守閣が相次ぐ東海地震により倒壊し、三度倒壊し三度再建されました。現存するのは1994年の復原天守閣ですが、三層四階入母屋造と唐破風出窓や慶長時代花頭窓様式との絵巻物での様式が見て摂れ、現存天守閣高知城を参考として再建されます。

 第二次世界大戦の戦災を免れた事で城郭の遺構は、二の丸御殿や城内移築太鼓櫓と城内移築大手門番所に石垣と土塁と堀が一部現存しています。城内移築とは相次ぐ東海地震と共に城郭の一部を移築し復興費用を抑え威容を維持したもので、城郭史は地震史と重なる。

 関ヶ原の戦いにて、山内一豊はその前哨戦に当たる岐阜城主の織田秀信を笠松米野の戦いで破り、西軍要衝大阪への接近経路を脅かす事で関ヶ原地峡での決戦を強要するのに貢献、関ヶ原地峡では毛利長宗我部軍を強く牽制、損害を局限しつつ東軍勝利へ勲功認められた。

 土佐国一国9万8,000石を与えられた山内一豊は、高直しにより20万2,600石もの加増を経て掛川から土佐に移封となり、高知城を造営しています。前述の掛川城天守閣再建ですが、現存中に天守閣の一つ高知城は山内一豊の造営である故に再建への参考となりました。

 天正年間出世街道としました山内一豊の半生ですが、天正時代に発生した日本史上最大の国家型地震天正地震により山内一豊居城長浜城が全壊し一人娘与祢が圧死し家老乾和信夫妻も死亡、高知城と掛川城は耐震構造を採用しました。豊臣秀吉の大阪城も耐震構造です。

 高知城はマグニチュード8.6の宝永南海地震とマグニチュード8.4の安政南海地震とマグニチュード8.0の昭和南海地震、三度の南海地震に耐えています。ただ、掛川城は1605年の 慶長地震で倒壊し再建、1707年宝永地震に耐えるも1854年の安政東海地震で崩壊します。

 江戸時代、掛川藩掛川城は松平定勝に安藤直次と松平定綱や朝倉宣正、本多忠勝の孫本多忠義と井伊直好に小笠原長庸、転々と転封や改易に断絶が相次ぎますが1746年に上野国館林藩太田資俊が入ると漸く安定し、藩政に専念、明治維新まで存続することとなりました。

 美しい再建天守閣を見上げますと、この大地の下に巨大な地殻の歪曲した波動が弾性限界破綻による巨大地震へと刻一刻と息を殺している地象の事象を忘れがちですが、大自然の猛威と脅威の奇襲に畏れと、重ねて復興成った人々の努力も忘れないようしたいですね。

北大路機関:はるな くらま
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