
昨日、ブッシュ大統領の年頭教書に触れてバイオ燃料について考えて見た。
日系ビジネスの最新号で、「穀物争奪戦の隠れた主役 エタノールメジャー ADMが食料も燃料も支配する」と言う面白い特集を組んでいる。
最近、トウモロコシ相場に大異変、短期間に、2倍近く高騰したのだが、その火元となったのは、シカゴ商品取引所ではなく、イリノイ州の人口8万人の片田舎にあるADM(アーチャー・ダニエル・ミッドランド社)でエタノール生産を拡大した結果だと言うのである。
レスター・ブラウンが恐れている食料と燃料との穀物争奪戦が始まっている。
ADMは、1923年の創立、売上高4兆3800億円、純利益1500億円、従業員2万6千人。社長はパトリシアウオルツ女史でメジャー・シェブロン出身で、カーギルに次ぐ大穀物会社でありながら、石油メジャーに殴りこみをかけようと言うのである。
昨年のブッシュ大統領の年頭教書のエネルギー政策で、エタノールの使用量に対する数値目標が設定され、ADMのエタノール生産に拍車がかかった。
1980年代にM&Aを重ねて穀物メジャーに躍り出たのだが、更に、エタノール以外にアジアのパーム油事業などバイオ燃料等エネルギー事業の強化をも図り始めている。
食料と燃料を押さえる戦略は、原材料となる穀物の仕入れ力を高める。更に、ADMは、食料と燃料を同時に扱っているので、両方の相場を見て、より高い価格で売れる分野に穀物を流せるので、利幅を思い通りに拡大できる。
ADMのディーリングルームには、各地の穀物、燃料、為替それぞれの相場が電光掲示板に表示されていて、トレーディング担当者が売買しているのだと言う。
日本の農協もエネルギービジネスのスタディを始めた方が良いかもしれない。
ところで、環境問題や代替エネルギー政策の振興によりエタノールへのトウモロコシ需要が拡大して、トウモロコシ価格が上昇すれば、穀物の世界では連鎖的に他の穀物の値段が上がる。
大豆畑をトウモロコシ畑に転用可能なので、大豆の値段が上がり、他の作物も連れ高になる。
更に悪いことには、そのトウモロコシを飼料として使っているので、当然、鶏や牛の価格も上がらざるを得なくなる。食品価格の高騰、そして、極貧国の人々の生活の圧迫等不幸な連鎖の先駆けとなる。
ジム・ロジャースが、石油や原材料等の商品への投資を推薦していたのは慧眼だったのであろうか。
さて、このバイオ燃料を日本で生産することについて、エネルギーの外国依存が多少解消出来てセキュリティ上有利であるとか、農業振興とか、或いは、環境問題への配慮等々考えられるが、どうせコスト上外国製品と対抗出来ないので、現在の石油や食料のように輸入に頼らざるを得ない。
セキュリティさえ考えなければ、生産資源を他へ転用した方が経済上遥かに有利である。
また、食料供給と人口との問題は、マルサスの人口論以降何度も繰り返されている人類にとって最大の問題だが、今回のバイオ燃料との資源争奪戦は、燃料原料として使用される分は完全に食糧供給から蚕食されるので、更に、そして極めて深刻な問題である。
エタノールを生産することは、既存の天然資源の枯渇を招く訳ではなく再生可能ではあるが、農地、電力、水資源等々生産資源の割譲移行と言う問題を伴っており、他の必需品の生産を圧迫する心配も出てくる。
有利なバイオ燃料生産のために更なるイノベーションが必要だが、食生活の安全とは関係ないので、バイオ燃料用には遺伝子組み換え作物の開発が進むであろうと考えられる。神の手の導きに逆らって、更に、自然界に手を加えて変化を加速することが、人類にとって良いことかどうか、問題となろう。
再生可能、代替燃料としてのエタノールだが、未来のエネルギーだとして、手放しで喜んでばかりも居られない。要するに、大切なことは、省エネ。宇宙船地球号の大切な資源を浪費してエコシステムを破壊しないことである。
日系ビジネスの最新号で、「穀物争奪戦の隠れた主役 エタノールメジャー ADMが食料も燃料も支配する」と言う面白い特集を組んでいる。
最近、トウモロコシ相場に大異変、短期間に、2倍近く高騰したのだが、その火元となったのは、シカゴ商品取引所ではなく、イリノイ州の人口8万人の片田舎にあるADM(アーチャー・ダニエル・ミッドランド社)でエタノール生産を拡大した結果だと言うのである。
レスター・ブラウンが恐れている食料と燃料との穀物争奪戦が始まっている。
ADMは、1923年の創立、売上高4兆3800億円、純利益1500億円、従業員2万6千人。社長はパトリシアウオルツ女史でメジャー・シェブロン出身で、カーギルに次ぐ大穀物会社でありながら、石油メジャーに殴りこみをかけようと言うのである。
昨年のブッシュ大統領の年頭教書のエネルギー政策で、エタノールの使用量に対する数値目標が設定され、ADMのエタノール生産に拍車がかかった。
1980年代にM&Aを重ねて穀物メジャーに躍り出たのだが、更に、エタノール以外にアジアのパーム油事業などバイオ燃料等エネルギー事業の強化をも図り始めている。
食料と燃料を押さえる戦略は、原材料となる穀物の仕入れ力を高める。更に、ADMは、食料と燃料を同時に扱っているので、両方の相場を見て、より高い価格で売れる分野に穀物を流せるので、利幅を思い通りに拡大できる。
ADMのディーリングルームには、各地の穀物、燃料、為替それぞれの相場が電光掲示板に表示されていて、トレーディング担当者が売買しているのだと言う。
日本の農協もエネルギービジネスのスタディを始めた方が良いかもしれない。
ところで、環境問題や代替エネルギー政策の振興によりエタノールへのトウモロコシ需要が拡大して、トウモロコシ価格が上昇すれば、穀物の世界では連鎖的に他の穀物の値段が上がる。
大豆畑をトウモロコシ畑に転用可能なので、大豆の値段が上がり、他の作物も連れ高になる。
更に悪いことには、そのトウモロコシを飼料として使っているので、当然、鶏や牛の価格も上がらざるを得なくなる。食品価格の高騰、そして、極貧国の人々の生活の圧迫等不幸な連鎖の先駆けとなる。
ジム・ロジャースが、石油や原材料等の商品への投資を推薦していたのは慧眼だったのであろうか。
さて、このバイオ燃料を日本で生産することについて、エネルギーの外国依存が多少解消出来てセキュリティ上有利であるとか、農業振興とか、或いは、環境問題への配慮等々考えられるが、どうせコスト上外国製品と対抗出来ないので、現在の石油や食料のように輸入に頼らざるを得ない。
セキュリティさえ考えなければ、生産資源を他へ転用した方が経済上遥かに有利である。
また、食料供給と人口との問題は、マルサスの人口論以降何度も繰り返されている人類にとって最大の問題だが、今回のバイオ燃料との資源争奪戦は、燃料原料として使用される分は完全に食糧供給から蚕食されるので、更に、そして極めて深刻な問題である。
エタノールを生産することは、既存の天然資源の枯渇を招く訳ではなく再生可能ではあるが、農地、電力、水資源等々生産資源の割譲移行と言う問題を伴っており、他の必需品の生産を圧迫する心配も出てくる。
有利なバイオ燃料生産のために更なるイノベーションが必要だが、食生活の安全とは関係ないので、バイオ燃料用には遺伝子組み換え作物の開発が進むであろうと考えられる。神の手の導きに逆らって、更に、自然界に手を加えて変化を加速することが、人類にとって良いことかどうか、問題となろう。
再生可能、代替燃料としてのエタノールだが、未来のエネルギーだとして、手放しで喜んでばかりも居られない。要するに、大切なことは、省エネ。宇宙船地球号の大切な資源を浪費してエコシステムを破壊しないことである。









