熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

トインビーの「歴史の研究」を読もうと思う

2017年06月17日 | 書評(ブックレビュー)・読書
   最近、少し、歴史関係の本に関心を持って、ブルーデルの「地中海」を読もうと思ったのだが、何しろ大著で、16世紀のイスラムとキリストに挟まれた地中海の壮大な歴史なので、まず、イントロとして、「地中海を読む」を読み始めた。
   著者名で、ウォーラーステインの名が真っ先に大書されていたので、ウォーラーステインの本かと思ったら、普及版「地中海」完結記念の記事寄せ集めの本で、榊原英資のプロローグとL・ファーブルのエピローグのサンドウィッチ本で、ほかの著者がまずまずであったので、多少は役に立ったが、それが分かっておれば、まず読まなかった。
   
   それよりも、「地中海」の前に、あれだけ、若い頃に熱中したアーノルド・トインビーの「歴史の研究」こそ読むべきだと気づいて、倉庫の中に入って、蔵書をかき分けて、「歴史の研究」を探した。

   最初に「歴史の研究」を読んだのは、『トインビー著作集』(全7巻+別巻、社会思想社, 1967-68年)1-3 歴史の研究、4 一歴史家の宗教観、5 試練に立つ文明、6 現代論集、7 歴史紀行 を買っていたので、その最初の3分冊であった。
   原著はあまりにも大著なので、この本は、サマヴェル(D. C. Somervell)による短縮版ではあったが、凄いインパクトを感じた。
   その後、何冊かトインビーの本を読んだが、殆ど忘れてしまっており、印象に残っているのは、4大文明が自然環境の厳しい土地で生まれ出でたと言う「挑戦と応戦 Challenge and response」の理論など僅かだが、その後、シュンペーターやドラッカーのイノベーション論や文化文明論の勉強やその理解に助けとなった。

   原書は、素晴らしい一冊本で、翻訳本の「図説 歴史の研究」は、大判の3冊本で、口絵写真の通りである。
   

   この本は、Jane Caplanのサポートを得て、1972年に出版されたのだが、丁度、フィラデルフィアのウォートン・スクールでMBAの勉強を始めた時で、ニューヨークタイムズの下記の記事(1972.12.6)で知って、早速、ペンシルバニア大学のブックショップで買ったのである。
   読む余裕がなくて、読まずに日本に持って帰り、日本の翻訳本も、出版が1976‐7年なので、この時も、ブラジルのサンパウロに駐在していて、日本から送って貰ったと思う。
   とにかく、あの頃は、駆け出し~中堅サラリーマンとして多忙を極めていたので、結局、本格的に読むのは、実質、これからが初めてである。
   

   このNYTの記事のタイトルのように、トインビーは、今回の新著で、人間が現在と過去を研究する時に未来に向かって盲目であることは不可能であり、未来を覗き見したと述べている。

   何のことはないのであろうが、久しぶりに、懐かしい本に出合うと、無性に懐かしく愛おしくなる。
   一番鮮烈なのは、やはり、中学の頃の初恋の思い出だが、完全に封印してしまったので、余計に身に染みており、そんな思いで、これらの本を愛おしみながら、トインビー先生に、襟を正して臨もうと思っている。
   
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