熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

都響プロムナードコンサートNo374

2017年09月23日 | クラシック音楽・オペラ
   今日の都響のサントリーホールでのプロムナードコンサートは次の通り。

   出演者
   指揮/梅田俊明
   チェロ/ユリア・ハーゲン
   曲目
   ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲 op.56a
   チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲 op.33
   エルガー:創作主題による変奏曲《エニグマ》 op.36
   「ソリスト・アンコール」バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番よりジーグ

   ブラームスもチャイコフスキーも、欧米のコンサートでは、後半の重厚な交響曲と抱き合わせにプロぐラムされることが多いので、よく聞く機会があったのだが、イギリスに結構いながら、エルガーの「エニグマ」は、初めて聞いた。
   「エニグマ」は、30分強の短い変奏曲だが、フィナーレの第14変奏など、「威風堂々」の作曲者の面目躍如というところか、バックのオルガンも加わってフル・オーケストラが華麗なフル・サウンドで素晴らしい音楽を奏するのであるから、迫力満点、感動の極致である。
   しかし、「オルガンも入った編成はゴージャスに見えますが、オーケストラの楽器全てで演奏している場面は実はそれほど多くはありません。厳選された楽器の繊細な組み合わせがチャーミングに人物像を描きます。」と言っており、短くてコンパクトな変奏の移り変わりに、傑出したそれぞれのソロ楽器の演奏が素晴らしいサウンドを奏でていた。
   
   チェロのユリア・ハーゲンは、ハーゲン弦楽四重奏団のチェリスト・クレメンス・ハーゲンの娘であるから、資質音楽環境ともに恵まれており、ウィーンを皮切りに順調なキャリアーを重ねている。
   1995年生まれと言うから、匂うように若くてチャーミングなチェリストで、素晴らしいチャイコフスキーを聞かせてくれた。

   今日の梅田俊明指揮都響の演奏は、私には、オーソドックスと言うか、緩急自在、適度なメリハリを加えながら、癖のない正統派のタクト裁きで歌う雰囲気で、悠揚迫らぬ大らかなサウンドが心地よく、リラックスして楽しむことが出来たので、まさに、プロムナード・コンサートであった

   チェロと言えば、映画「昼下がりの情事」で、熟年のドンファン・ゲーリー・クーパーを振り回した小娘オードリー・ヘプバーンを真っ先に思い出すのだが、私がコンサートで聴いた女流チェリストは、ジャクリーヌ・デュ・プレ、オーフラ・ハーノイくらいである。
   他に聴いた名チェリストは、ピエール・フルニエ、ヨーヨー・マ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、岩崎洸、堤剛。
   欧米に長くいたので、一番沢山聴いているのは、指揮も含めて、ロストロポーヴィチで、奥方の名ソプラノ・ガリーナ・ヴィシネフスカヤのリサイタルでの伴奏ピアノ演奏まで聴いている。
   ドイツの地方都市のホテルのフロントでも出くわしたことがあるし、ソプラノのミレルラ・フレーニとエールフランスで隣り合わせになったり、・・・世の中は狭いものである。
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