熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

スーパーの子供娯楽コーナーのゲーム機

2016年12月29日 | 経営・ビジネス
   孫が、ガンバライジングで遊びたいと言うので、年末で多忙な両親の代わりに、出かけて行った。
   私には初めてで、良く分からなかったが、仮面ライダーのゲームなのである。
  
   行ってみたら、この仮面ライダーのゲーム以外にも、おそらく、アニメのキャラクターを主題にアレンジしたゲームであろう、女の子のゲームもあって、同じように、パチンコ台のようなゲーム機に向かって、盤面のキーやボタンを叩いている。
   私は、パソコンでもそうだが、ゲームには全く関心がなく、パチンコさえしたことがないので、よく分からないのだが、5歳の孫は、手慣れたもので、何の抵抗も躊躇いもなく、ディスプレィを見ながら器用に機械を操ってゲームに興じている。
   この日、このガンバライジングのゲーム機が2台あるのだが、既に、1機は、30がらみの若者が使っていて、当然だが、孫と同じような格好で、熱心にゲーム機に向かっており、びっくりした。
   その青年は、カードを束になるほど持っていて、かなり、長時間ゲーム機に向かっていたが、子供のゲームと言っても、相当高度になっていて、魅力的なのかもしれない。

   何十年も前、丁度、インベーダーゲーム機が出始めた頃で、当時喫茶店などで置かれていて、人気を集めていた。
   このゲーム機を、酒も飲めなければ何の娯楽もないので、わが社のサウジアラビアの工事事務所に持ち込んで、社員たちが暇つぶしをしていた。
   今から見れば、子供だまし程度の、ゲーム機だったと思うのだが、結構、娯楽になっていたようである。

   ゲームを、ギャンブルと同列に論じるつもりはないが、いずれにしろ、これに、賭け事的な要素が、加わると、ギャンブル的な色彩を帯びるであろうし、その依存症と同時に、子供たちのゲーム漬けが心配となる。
   今の子供向けのゲーム機がどのようになっていて、どの程度、競争心なり闘争心を煽り、どの程度報酬的なものを与えたり、賭け事的な要素があるのかは私自身理解がないので、何とも言えないのだが、いずれにしろ、それ程、喜ばしいことではないように思う。

   スーパーの店舗の中に、このようなゲームセンター的な小さな子供の遊技場がある。
   在来型の遊戯機械の前には、殆ど子供がいなかった。
   常駐従業員は一人くらいで、殆どいないようで、トラブルでもあれば、大きな店舗なのでサポートが利くので、ゲーム機や機器さえ備え付けておけば、ビジネスになるのであろう。
   隣接して、おもちゃ売り場がある。
   店舗として、子供を呼び込むことによるパラシュート効果もあるのであろう。
   興味深かったのは、両替機が備えつけられていて、1万円の高額紙幣を替えられることである。
   
   
   

   昨今、カジノ法案というか、カジノ解禁を柱とする統合型リゾート(IR)推進法が問題になっていたが、私は、ギャンブルそのものが、人間の本姓に根ざすものであって、法で規制する埒外の世界だと思っているので、
   政府は、ギャンブル依存症の対策をまとめた法案を来年の通常国会に出す方針だと言うが、すでに、競馬や競輪、競艇といった既存の公営ギャンブルのほかに、20兆円産業と言われるパチンコなどが存在している以上、今更、と言う気がしている。

   私は、モンテカルロやラスベガスやアトランティックシティのカジノへは、行ったことがあるし、ロンドンやアムステルダムなどのカジノを覗いたことがある。
   ラスベガスで、スロットマシーン程度はやったが、しかし、見学が目的で行ったので、雰囲気を味わっただけで、賭けるようなことはしていない。
   欧米の文明国のみならず、発展途上国でもカジノが行われており、カジノがあるからと言って、即、ギャンブル依存症が蔓延して社会問題になるとも思っていないし、自民党が言うように、経済社会の発展に寄与するなどとも思っていない。
  アメリカの場合、ラスベガスのほかに、トランプが入れ込んでいたアトランティックシティが有名だが、都市全体をカジノ特区のような特別な総合レジャーランドにしなければ成功などありえないであろうし、熟成と歴史も必要であろうし、それでも、アトランティックシティを見ればわかるが、浮沈も激しい。
  カジノが、あるかないかが、それ程、大きな問題だとは思っていないし、あってもなくても、行く人は行くであろうし、殆どの人は、関心がないのではないかと思っている。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

おもちゃの価格変動は家電並み

2016年12月23日 | 経営・ビジネス
   この口写真のおもちゃは、バンダイの「仮面ライダーエグゼイド DXマイティブラザーズXXガシャット」である。
   別売のベルト「仮面ライダーエグゼイド DXゲーマドライバー」にセットすれば、変身できると言う寸法である。
   クリスマス商戦を意識したのか、本日12月23日発売で、ビックカメラやヨドバシカメラなどの量販店のネットショップでは、予約で完売と言うか、早々に、販売終了であった。

   ところで、この商品の価格だが、ビックカメラでは、メーカー価格2,500円と書いてあり、アマゾンとヨドバシカメラでは、販売価格ないし参考価格として2,700円と書いてあり、バンダイのHPでも記載はないので分からないのだが、恐らく、定価は2,500円+税と言うことなのであろう。
   ビックカメラのネットショップでは、ビック特価: 1,980円 (税抜) 税込:2,138円となっていて、一番安い。ヨドバシカメラは、税込みで、2,430円。
   アマゾンでは、先日までは、完売で、マーケットプレイス出品者の販売を提示していたが、最低はアマゾンの2,700円で、その他は、送料を考慮すれば、3,000円以上で、価格は、まちまちであった。
   おかしなもので、今日発売日になって、アマゾンが、また、2,700円で販売を開始し、マーケットプレイスの価格も下がっている。
   発売日を経過した今日から、一気に価格が下がる筈である。
   (参考:翌日の今日24日、アマゾンでは、送料込みで、参考価格: ¥ 2,700 を、 価格: ¥ 2,209 通常配送無料 OFF: ¥ 491 (18%) で売っている。子供に対して、こんなビジネスは、適切なのであろうか。)


   何故、「仮面ライダーエグゼイド DXマイティブラザーズXXガシャット」に拘るかと言うことだが、孫に、どうしても欲しいと言われて、ネットで買おうと思って、とりあえず、いつものように、インターネットで、アマゾンとビックカメラとヨドバシカメラを叩いたら、23日発売と言うことで、夫々、完売ないし販売終了で買えなかった。
   一応、楽天やヤフーなどの他のネットショップを調べてみたのだが、3,000円以上するし、何時、送られてくるのかも不明であり、知らない新しいショップでもあり信用できないので、諦めた。

   孫を失望させるわけにもいかないので、当日23日、午後に、国立能楽堂に行くことになっていたので、まず、大船のヤマダ電機に立ち寄り、取得できなかったら、横浜のビックカメラなり量販店に行って買ってみることにした。
   結局、朝、10時半頃に、大船駅前のヤマダ電機に行ってみたら、そこは、アップルやソニーの販売とは違って、別に子供が並んでいるわけでもなく、一つ求めることが出来た。
   2,250円+税で、2,430円で、やはり、定価は2,500円+税で、10%引きと言うことなのであろう。

   ここで、面白いと思ったのは、子供のおもちゃの価格さえも、家電製品やカメラやパソコンの価格と同じような仕組みで決定ないし変動していることで、これまでは、販売時期を過ぎてから、おもちゃを買っていたのか、かなり、ディスカウントされた価格で安く買っていたことを思い出した。
   市場価格が原則であるから、トイザらスなどの価格破壊が、街のおもちゃ店を駆逐したと言うことであろうが、流通経路なりシステム如何で、子供のおもちゃさえ、値段が、市場に翻弄されると言うことである。 
   それに、販売前だと、量販店は、いざ知らず、他のショップでは、予約販売と言う形で、かなり、高値で売り出すと言うことが分かって、興味深かった。
   昔、マドリッドで、4公演あるオペラのチケットの価格が、前半の2日分が、後半の2日分の2倍であったことを思い出したが、ものを買う時には、早起き鳥は、三文の得にはならないのである。

   私見だが、子供のおもちゃくらいは、マルコウと言わないまでも、再販売価格維持制度のようなシステムで、ある程度、維持した方が良いのではないかと思ったりしている。
   孫など、最近は、仮面ライダーエグゼイドに入れ込んでおり、DXゲーマドライバーを腰に巻いて、5~6個のガシャットを差し込んで操作しながら、派手なアクションで恰好をつけて遊んでいるのだが、コンピューターを内蔵したICT機器おもちゃなので、色々加えれば、万札が飛ぶほど、結構コストが掛かっており、どんどん、エスカレートして行く。
   
   この本論とは、関係ないのだが、今日のおもちゃ購入で、気付いたことは、おもちゃについては、ネットショップより、リアルショップの実店舗の方が、買い易いと言うことで、最近の趨勢とは一寸違って、面白いと思った。

   先日、テレビや新聞で、ネットショップの急拡大で、中国では、実店舗の売り上げが激減して、どんどん、商店が潰れて行き、中国版シャッター通りを生み出し、日本のスーパーも、中国の店を、9店舗から4店舗閉鎖して、少しずつ撤退していると報道していた。
   また、ほんの1~2年前まで、中国人観光客の爆買いで、活況を呈していた日本の百貨店の売り上げが、何も日本まで来て重い荷物を背負って買って帰らなくても、ネットショップで何でも便利に調達できるので、日本の百貨店も、一気に売り上げが激減して閑古鳥が鳴き始めたと言う。
   確かに、銀座を歩く中国人が減って、荷物やスーツケースを持つ観光客が殆どいなくなってしまっている。
   これ程、至れり尽くせりのネットショップ時代になると、リアルショップは、余程の魅力と特色がなくては、生きて行けない。

   この逆を行って、価格コムを見れば分かるが、市況によって瞬時に価格が乱高下して、客を翻弄し始めている、おもちゃをネットで売る買うと言うシステムの歪みを、今日、味わったような気持がして面白かった。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ウォルマート ネット販売に重点を移す

2016年10月07日 | 経営・ビジネス
   日経ネットに、「ウォルマート、ネット注力 店舗・鮮度てこにアマゾン追う 」と言う記事が掲載されていた。
   2016年1月期は世界で4821億ドル(約51兆円)を売り上げたウォルマートだが、前年同期比では0.7%減で成長は頭打ちで、その不振の大きな原因は、アマゾンの台頭で、ネットに店舗の顧客が奪われている。と言うのである。
    状況の打開を狙って、ウォルマートは、今後2年間で20億ドルをネット販売事業に投じて、特に、野菜や肉などの生鮮品をネットで受注して、店舗や施設で引き渡す新サービスを展開すると言う。

   Order online! FREE pickup at store と言う訳である。
   walmart.comを開けると、クレジット・カードを開けば、250ドルまで10%ディスカウントすると広告が出ており、ネットで注文すると、いつでも、3%ディスカウントされるようである。
   ネット販売強化において、ウォルマートが、アマゾンと異なる最大の利点は、「店舗とデジタルの融合」に重きを置いている点で、生鮮品のネット販売だと、基本的に店の商品をその場で詰めて配達するため簡単にサービスを始められ、全米に約4600ある店が、そのままネット事業の拠点として生きる。生鮮品の鮮度管理では、アマゾンよりはるかに優れており、全米に163の物流センターから、7836台の冷蔵庫付きトラックで配送し、「店舗」ビジネスで積み上げた資産で独自色を打ち出せると言うことになる。

   しかし、ネット販売は、バーチャルだが、ウォルマートは、全米で膨大な実店舗を保有し、約150万人が働く国内最大の民間雇用者で、店舗が身軽なはずのネット事業の効率性を損ないかねない。実店舗での雇用コストは、ネット専業のアマゾンには生じにくく、競争上不利であり、また商品によっては消費者が「ネットで買えばいい」と割り切るものもあり、実際にも、衣料品では17年までにアマゾンが全米トップの小売り業になると予想される程、アマゾンが先を走っている。
   アマゾンに対抗するために、最大の書店であったバーンズ&ノーブルが、ネットショッピングを始めて挑戦したが、実店舗との競合などに苦慮し苦境に立っていて、実店舗を保有する巨大企業のネットショップへの転身では、成功した会社が殆どないようである。

   しかし、ウォルマートは、カメラとフィルムのイノベーターであり最大かつ最高の会社であったコダックを、使い捨てカメラで、追い落とした実績を持っており、何しろ、世界最大の最もイノベイティブな企業であるから、どのような凄いネットショッピング戦略を打って、アマゾンに挑むか未知数であろう。
   膨大な資金力を駆使して、ITベンチャーを相次ぎ買収して、ネット販売では、本社のあるアーカンソー州ベントンビルではなく、カリフォルニア州の別組織で約2500人を雇用し、店舗を生かしたネット用の最適物流の分析や決済ソフトの開発を進めていると言うから、威力を発揮して、商業システムに、想像を超えた革命的変化を齎すかも知れない。

   ウォルマートは、今や、既に54年の歴史を持つ巨大企業だが、押しも押されもしない世界最大のグローバル企業になったとしても、何となく、田舎臭い、そして、色々問題も多くて垢抜けしないイメージがあったように思うのだが、やっと、まだ、3%に過ぎないと言うネットショップへ軸足を移そうとしている。

   ところで、今日の日経の朝刊に、「セブン&アイ、百貨店縮小」と言う記事が掲載されていて興味深く読んだ。
   私は、バーゲン価格だと言っても、コンビニやスーパー主体の会社が、シナジーを考慮したのか何を考えたのかは知らないが、欧米先進国で、何十年も斜陽の一途を辿っていた百貨店を、何故、買収して業域に組み入れたのか、疑問に思っていたので、当然の決断だと思っている。

   アマゾンの快進撃を思えば、既に、小売業の趨勢は、前世紀末から見えていた筈。
   このセブン&アイとウォルマートの日経記事を面白く読ませてもらって、今昔の感を感じている。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

NHK BS・・・中国に吹くレコードの風

2016年09月01日 | 経営・ビジネス
   昨夜、NHK BSの国際報道2016を見ていたら、シリーズ風で「アナログが新鮮!中国に吹くレコードの風」と言うレポートを放映していた。
   日本でも、デジタル全盛の時代でありながら、アナログ志向のレコードに人気が出てきたと報道されていたので、珍しい傾向だとは思わなかったが、共産革命や文化大革命の嵐が吹き荒れた中国では、歴史から、すっぽりとレコード全盛時代が抜け落ちていたので、特別な思い入れがあるようである。
   レコードを持ち寄って鑑賞会を開くのが流行っているようで、戦前のレコードを復刻したり、新しいレコード・プレーヤーを製造する会社が現れたり、レコード人気が、台頭しつつあると言う。
   とにかく、市場が巨大であるから、動き始めると、一気にスパークするのが、中国経済の特徴でもあり、面白い現象だと思う。
   
   
   

   さて、中国の話はともかく、私などは、いわば、レコード世代であるから、レコードについては、色々と、思い出がある。
   若い頃は、音楽鑑賞に明け暮れていたので、演奏会にも行けば、レコードも良く買った。 
   しかし、大学出の初任給が、22,000円で、1枚レコードが2,000円であったから、おいそれとは買えなかった。
   そんな時代であったから、名曲喫茶が流行って、入り口のドアに、演奏中のクラシックのジャケットが飾ってあって、店内には、静かにレコード音楽が流れて、客はじっと聞き入っていた。

   私が、レコードを買い始めたのは、丁度、モノラルからステレオに移行し始めた時期で、レコードもプレイヤーも、両方併存して売られていた。
   すぐにステレオ・プレイヤーに切り替えたが、最初は、真面なハイファイ・ラジオを持っていたので、もう一台ラジオを買って、ステレオプレイヤーに繋いで聞いていた。

   最初に買ったレコードは、リーダーズ・ダイジェストの12枚組の名曲全集であった。
   大学に入った頃で、時空を超えて世界中の人々が鑑賞して楽しんでいるクラシック音楽を、価値も分からずに生きると言うことは、味気ない生活を送ることになり人生を棒に振るも同然だ、と考えて、とにかく、ベートーヴェンの「運命」や「田園」、シューベルトの「未完成」、チャイコフスキーの「悲愴」から入って、分かっても分からなくても、聴き続けたのである。
   不思議なもので、次には、三大ヴァイオリン協奏曲や三大ピアノ協奏曲を聴こう、フルトベングラーの「第九」が良さそうだ、ブルーノ・ワルターの他の交響曲やカラヤンのモーツアルトのオペラも聴きたい、と言うことになって、どんどん、レコードが増えて行った。
   勿論、並行して、ウィーン・フィルが来日すれば出かけるし、月給の半分をはたいて、来日したバイロイト祝祭劇場の「トリスタンとイゾルデ」を聴きに行くなど、一気にスパークしてしまった。

   その後、アメリカへ留学したので、真っ先に、アカデミー・オブ・ミュージックに出かけて、フィラデルフィア管弦楽団のシーズンメンバー・チケットを取得した。
   その後も、サンパウロ、アムステルダム、ロンドンに移り住んで、過半はヨーロッパで、トータル14年を過ごしたので、オペラやクラシック音楽、ミュージカルやシェイクスピア等々、勿論、世界遺産や博物館・美術館なども、文化芸術鑑賞には、恵まれた生活を送ることが出来た。

   ところで、レコードだが、国内海外とも、移転が激しかったので、何度も処分しようと思ったのだが、幸い、何百枚か、古いレコードケースに残っている。
   何十年もそのまま、開かずに、倉庫や納戸に眠っているので、どうなっているか分からない。
   最近は、その後沢山買ったCDやDVDさえ、聴いたり観なくなってしまったので、偶には、プレイヤーを買って聞いてみようかと思うこともあるのだが、まだ、その機会はない。

   レコードは、アメリカ留学時に、ペンシルベニア大学のブックストアで買ったものが、かなり、多くて、日本製の4分の1くらいはあるであろうか。
   尤も英語版なのだが、日本と比べて、質は高く、かなり、安かったし、結構、新盤などディスカウントされていたので、オペラなどセットものを買うことが出来た。

   その後、急速に、CD時代になったので、ロンドン在住中は、これも、日本より安かったので、随分買ったし、帰国前には、オペラや全集などのセットものを買って帰った。
   それに、ビデオと並行して、レーザー・ディスク(これは、システムが違うので日本製)も出ていたので、ビデオより良いと思って、これも、結構買ってしまっている。
   しかし、忙しかったこともあり、それに、テレビのオペラやクラシック放送を見ることの方が多くなり、また、DVDの方に関心が移って、CDを聞くことも少なくなってしまった。

   オペラ一つにしても、NHK BSで、結構、ザルツブルグやバイロイトなど素晴らしいオペラを放映してくれるし、WOWOWのメトロポリタン・オペラ・ライブビューイングを鑑賞するだけでも、かなりのエネルギーが必要である。
   それに、クラシックや、歌舞伎文楽、能狂言が加わることになる。

   ところで、私のレコードは、大半、クラシック音楽なので、時代の流れをあまり反映していないので、アナログのサウンドとの違いだけで、面白くないかも知れない。
   それでも、トスカニーニやワルターなどと言えば、戦前戦後だし、カラヤンでさえ、半世紀前の人であり、歴史を感じさせてくれるかも知れないと思っている。
   しかし、いずれにしろ、私にとっては、レコードは、完全に過去のものとなってしまっている。
   尤も、微かな雑音と針音がかする温かいサウンドは、懐かしい思いがぎっしりと詰まったわが青春の思い出の凝縮であるから、今でも、脳裏をかすめて愛おしい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

AIづくり支える「文系」集団と言うのだが

2016年07月31日 | 経営・ビジネス
   朝日新聞のデジタル版で、”AIづくり支える「文系」集団 映画脚本家・詩人ら参入”と言う記事が掲載されていた。

   マイクロソフト本社のAIを使った音声認識ソフト「コルタナ」の開発チームで、「コルタナ」は、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」を搭載したパソコンのほか、スマートフォン、タブレット端末で利用でき、話しかけるとAIがその意味を理解し、調べて答えを返してくれる。その「セリフ」をつくっているチームには、ハリウッド映画の脚本家や小説家、詩人、ジャーナリストたちが顔をそろえる。と言う。
    「AIが親しまれるようになるには、どんな言葉でどれだけ具体的な返事をするかがカギになる」ため、会話や架空の人物像を描き出す力が必要で、AIが発する「人間らしい会話をつくる能力がある脚本家や小説家、エッセイストなどにいきついた。と言うのである。

   また、AI開発に異業種の人が参入しているのは、マイクロソフトだけではなくて、ベンチャー企業ボタニックの「幹部のほとんどが文系」で、同社は音声認識に画像を組み合わせ、ネット上の人物と会話することで、子ども向けの冒険物語を展開するソフトなどを開発していて、社長ももともと画家で、幹部には修辞学の専門家や心理学者もいる。と言う。

   この記事に多少違和感を感じるのは、AI企業ないし事業の定義にもよるのだが、AIを、理系のテクニカルな分野のものだと規定してかかっていて、ふしぎにも、畑違いの文系が関わっていると言うニュアンスである。
   むしろ、この「コルタナ」の開発などは、AIを活用したビジネスモデルの構築であって、文系が関わらなければ、AIが発する生きた会話など実現不可能であり、成功など覚束ない。

   さて、AIとは、(社) 人工知能学会(社)のHPを見ると、
   人工知能の研究には二つの立場があります.一つは,人間の知能そのものをもつ機械を作ろうとする立場,もう一つは,人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場です.そして,実際の研究のほとんどは後者の立場にたっています.ですので,人工知能の研究といっても,人間のような機械を作っているわけではありません.
   ウィキペディアによると、
   人工知能(英: artificial intelligence、AI)とは、人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指す。
   コンピュータを使って、人間が知能を使ってやるのと同じようなことを、機械に、代わってやらせようとすることだと言うことであろうか。

   コンピュータ・チェスや将棋、東大入試をコンピュータに受けさせる、完全自動のミサイル防衛システムや無人戦闘機、ロボットカー等々、現在進められているAI事業にも沢山の分野があり、ゆくゆくは、人工知能が人間に対して反乱を起こす可能性など人工知能の危険性について警鐘まで鳴らされている。
   これまでの科学技術の進歩による事業なりビジネスの進展と大きく違うのは、人間の知能を装備したコンピュータ制御の機械が、人間の知能に、時には対抗したり凌駕する可能性があり、人間が制御できなくなる可能性さえ起こり得ると言うことであろうか。

   コンピュータの力を借りて、機械に人間の知能を吹き込んで仕事をさせると言うことだと考えれば、そのプログラミングや操作運用などは、テクニカルな理系の世界であろうとも、そのビジネスモデルの構築には、美意識や芸術性は勿論、モラル、社会的規範や公序良俗を十分に考慮加味しなければならないので、むしろ、文系がリードしなければならない世界である。

   多言は避けるが、むしろ、今後AIを進めて行く上に、考えなければならないことは、理系が突出してAIを進めて行くのは危険であり、理系文系両輪での開発推進が必須だと言うことである。
   このブログで、何度も書いて来たのだが、発明発見はともかく、イノベーションや新機軸など、新しいビジネス価値の創造には、多くの異文化異文明の遭遇、異分野の専門家たちの知識や経験のぶつかり合いや融合が、必須だと言うことであって、AIを、理系の分野だと思ってかかれば、手痛いしっぺ返しを受けるであろうことを肝に銘じるべきだと思っている。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

三菱東京UFJフィナンシャルグループ第11期定時株主総会

2016年06月29日 | 経営・ビジネス
   株主総会集中日であったが、結局、英国EU離脱問題直後であったので、金融機関がどのように考えているのか知りたくて、三菱UFJに出かけた。
   事情で遅れて入場し、既に会社説明が終わって質疑応答に入っていたのだが、株主質問で、会社は、このUK問題には言及しなかったことが分かった。

   Brexitについての質問に対しては、リーマンショック時と違って、金融機関には十分な体力がついて強固になっており、危機的な状況も起こっていない。今後、EUの枠組み如何によっては、影響が長引くかも知れないが、注視して対応したい。と言った説明であった。
   株主が、某社の株主総会では、為替対応にはすでに織り込み済みだととの回答があったと言っていたが、要するに、先が読みづらいと言うことでもあろうが、いずれも、この程度の対応のようで、大きなジオポリティックスなりジオエコノミクスの雪崩現象の始まりだと言う認識がないのが、一寸寂しい。

   このBrexitだけの影響ではないのだが、株価低迷についての株主質問について、平野社長が丁寧に答えていた。
   最大の要因は、金融市場の不安定、中国経済の悪化、Brexitなどによる経済状態が悪いことで、これに、国際金融機関からの規制強化、海外リスク、マイナス金利などの国際的低金利動向などが作用して、世界中の金融機関の株価が軒並みに低下している。
   これに対する対応だが、中期経営計画に乗っ取って構造改革を実施すると言った話は当然として、興味深かったのは、日銀のマイナス金利に対応した顧客のニーズに沿った商品の開発や、資金収益に依存しない経営、すなわち、手数料収入、助言アドバイス、資産運用事業などを強化したいと言う姿勢である。
   銀行の存在価値は、昔から、必要とする産業や企業に融資して、殖産興業に資して、経済社会の発展のために貢献することではなかったのか。

   三菱自動車については、結果的には、日産との統合によって、大きなアライアンスに参画することによって、開発部門のてこ入れなど問題の解決に期待していると言うことで、先にも、三菱商事のところで書いたが、ほっとしているのが、三菱グループの本音ではないかと思っている。

   特に、問題となる総会ではなく、平凡に終了した。
   いつも思うのだが、日本企業の株主総会は、肝心の議案に対する質疑応答は殆どなく、苦情処理や株主懇談会の様相を呈した年中行事に成り下がってしまっているような感じであるのが気になる。
   総会屋の是非はともかく、あの緊張感漲った株主総会は、過去のものになった。

   さて、この三菱UFJの総会の会場である武道館は、丁度、50年前に、ビートルズの公演が行われて、日本中を沸かせた記念すべき日。
   銀行も変わったが、世の中も様変わり。

   九段下のお堀端のカンゾウの花や堀の睡蓮がひっそりと咲いていた。
   
   

   昭和館の図書館で、とっと姉ちゃんと暮しの手帖の展示をしていたので、一寸立ち寄って神保町に向かって帰った。
   
   
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

「出版物販売落ち込み最大」と言う本離れ

2015年12月30日 | 経営・ビジネス
   昨日の産経のネット版に、「出版物販売落ち込み最大 今年1.6兆円割れ 雑誌離れ響く」と言う記事が出ていた。
   「市場規模はピークだった平成8年の2兆6563億円の6割を下回る水準」と言うのであるから、日本経済が、バブル崩壊後大企業倒産ラッシュが起きた大変な頃と比べてであり、大変な落ち込みであることが分かる。

   しかし、その出版業界凋落の原因の多くは、経済の状況変化によるのではなく、おそらく、その原因の大半は、デジタル革命、インターネットの普及などによって引き起こされたICT革命によって根本的に変わってしまった文化文明の大潮流の変革のなせる業であろう。
   簡単で便利な楽しみや暇つぶしが無尽蔵に生まれ出た今日、もう、殆ど、特別な心構えなり多少の苦痛を耐えなければ入り込めないような紙媒体を相手にしての、真善美の追及や、娯楽や楽しみの世界への没入など、現代人には不向きになってしまったのである。

   それに、大きな影響を与えているのは、少子化高齢化。
   私の友人の多くは、歳とともに目が不自由になってきて、活字生活からどんどん遠ざかり始めており、親友の一人は、視覚障害者等のための音声図書やサピエ図書館などにお世話になって楽しんでいると言う。
   どんどん、高齢化社会が進行して行けば、いくら活字文化で育った世代でも、本から遠ざかって行く老人たちが増えて行く。
   それに、生まれた瞬間からICT革命後の生活が始まるデジタル・キッズにとっては、教科書さえ電子化されたものに変わってしまう筈で、紙媒体の活字本などから縁遠くなるのは当然の成り行きであろう。

   この頃、時々、趨勢を知るために、ブックオフに出かけることがあるのだが、当初から比べると、かなり、本の質もよくなってきており、それに、108円コーナーが過半を占めていて、定価の半額原則のほかの本も、本によっては300円程度に値下げするなど、随分、安くなってきている。
   それでも売れないと言うのであるから、これから見ても、本屋がどんどん倒産するのも当たり前であろう。

   この記事の後に、同じく産経だが、「「1冊も本を読まない」…47・5% 文化庁調査で「読書離れくっきり」」と言う記事が載っていた。
   文化庁が実施した「国語に関する世論調査」によれば、マンガや雑誌を除く1カ月の読書量は、「1、2冊」と回答したのが34・5%、「3、4冊」は10・9%、「5、6冊」は3・4%、「7冊以上」が3・6%だったのに対し、「読まない」との回答が最も多く、47・5%に上った。と言うのである。
   本と言う事で、半分の日本人が本を読まなくて、読んだ人でもまともな本かどうかは分からないので、大宅壮一が1億総白痴化と言った時代よりも、事態はもっと深刻である。

   読書減少の理由だが、最も多かったのは「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」の51・3%、次いで「視力など健康上の理由」が34・4%、「(携帯電話やパソコンなど)情報機器で時間が取られる」が26・3%、「テレビの方が魅力である」が21・8%-など。だと言うが、私は、殆ど理由にならないと思っている。

   いずれにしても、由々しきことは、貴重な紙媒体の活字文化が廃れると言う事は、ある意味では、グーテンベルグ以来の人類の文化文明の基礎とも言うべき最も重要なツールの退潮であることには間違いなく、営々と築き上げてきた貴重な人類の財産が消え行くと言う事であり、英知の衰退につながらなければ良いのだがと思わざるを得ない。

   話は飛ぶが、最近、鎌倉に移ってきて鎌倉を歩いているので、鎌倉関係の本を結構読んでいる。
   歳の所為か、古い本ほど味があって良い。
   永井路子の「私のかまくら道」などは、簡略すぎて追跡が難しいのだが、前世紀の雰囲気濃厚で面白いし、時代離れした語り口が何とも言えなくてよい。
   太陽編集部の「鎌倉 小さな豊かな町を歩く」は、2000年刊の本だが、高見順夫人の秋子さんたちが、終戦直後の混乱期に、鎌倉在住の文士たちが蔵書を持ちよって、鎌倉文庫と言う貸本屋を始めて結構繁盛して糊口を凌いだと言う話を紹介している。
   知に飢えた人びとが本に殺到して貪るように読んだ。飽食の時代の今日と違う。
   こういう時代こそ、本当に価値ある時代だと思う。

   私は、経済学や経営学と言う、殆ど、無味乾燥に近い殺伐とした本ばかり読んできたのだが、この頃、やっと、日本の古典を、もう一度紐解きながら、万葉や明日香、奈良や懐かしい京都の街々を歩いてみたいと思っている。
   その時は、やはり、色褪せた学生時代に読んだ本を小脇に抱えて歩きたい。
   そして、今、鎌倉に住んでいて、おそらく間違いなしに、ここが終の棲家になるのであろうから、もう少し、鎌倉文学館に通って勉強して、川端康成など鎌倉ゆかりの文士たちの小説をじっくりと噛みしめて味わってみたいと思っている。

   さて、読書習慣の定着については、子供たちの読書活動について文部科学省は「言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないもの」と強調して、平成14年以降、3次にわたり「子ども読書活動推進基本計画」を策定し、家庭における読み聞かせ教育の推進や、小・中・高校での朝読書の普及、公立図書館の整備などに努めてきた。と言う。
   あまり良い方法とは思えないが、親世代の大人が本を読まないのだから、学校側が、徹底的に、子供たちに読書習慣を身に着けさせるべく指導教育することである。
   話は違うが、日本の古典芸術の普及のためにも、同じ手法で、学習要綱に繰り入れて鑑賞機会を増やすなどして、鉄は熱いうちに鍛えるべしが定石である。
   真善美に対する真摯な姿勢を子供たちに徹底的に教え込むことこそ、教育の在り方であろうと思う。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

爆買い:中国ビジネスにヒント

2015年07月13日 | 経営・ビジネス
   銀座などに出かけると、正に、中国人旅行者による爆買いの凄まじさをあっちこっちで見かける。
   1980年代の、欧米を闊歩していた日本人旅行者が、高級ブランド店や百貨店などに殺到して、ブランド物や高級品を買いあさっていた姿を、まざまざと、思い出させるような光景だが、時代は繰り返すのであろう。

   ところで、東京の百貨店は勿論、コンビニまで、外人観光客の利便性を考えて、店舗に免税カウンターを急ごしらえで設置して、対応し始めたと言う。
   昔、ヨーロッパに居た頃、観光や観劇などそっちのけで、買い物だけを楽しみに来たと言って、パリとロンドンにやって来ていた新婚夫妻に会ってびっくりしたことがあるのだが、聞いてみると、中国人旅行者の中にも、買い物と日本食だけを目的に来日したと言う人たちも居るようで、舶来品を現地で買うと言う旅行の魅力は大変なようである。

   さて、今回話題にしたいのは、先にブックレビューしたスティーブン・ローチの「アメリカと中国もたれ合う大国」で、ローチが論じていた、今後中国が、輸出主導型から消費者主導型の発展戦略に、経済運営を大きく切り替えようとしており、消費革命とも言うべき大きなビジネスチャンスが、アメリカの輸出産業に生まれる、と指摘していることについてである。
   正に、萌芽期にある中国の消費市場は、需要源として大きな潜在力を秘めており、アメリカの輸出産業を再興させる完璧な呼び水になる。消費文化自体が中国にとって究極の輸入品となり、世界に冠たる大消費国アメリカから、製品・サービス・システム・経営の専門知識を獲得して大いに活用すれば、更に、経済社会の高度化に貢献して一石二鳥だと言うのである。

   典型的な消費者社会であるアメリカを考えてみれば、住居、家具・器具、自動車、電子製品、近代消費者社会のその他の飾り物等々、それも、アメリカンブランドの高級品や奢侈品に対するモノやサービスが、未開拓の開かれた中国の消費者嗜好を開拓できることは間違いない。

   更に、中国のサービスのGDP比は43%で、異常に低く、サービス産業化は必須であり、また、雇用の面からも、例え経済成長が鈍化しても、旧モデルの資本集約型・労働節約的な製造業から、新しい資本節約型・労働集約型のサービス業主導型にシフトすることによってカバーできるので、中国経済のサービス化への移行トレンドは間違いない。
   サービス貿易と言えば、通信・金融・運輸・卸売小売り・専門サービス等々、
   アメリカのサービス企業は、断トツで、中国の萌芽的なサービス産業に欠如しているプロセス設計、規模、専門知識・経営ノウハウなどに優位性を持っているので、大いにビジネスチャンスはある。
   アメリカの消費財産業やサービス産業にとっては、この中国経済の消費主体産業化への大転換は、千載一遇の大チャンスで、これを見逃す手はないと言うのである。

   さて、以上は、ローチによるアメリカ産業に対する所見だが、このことは、そっくりそのまま、日本の産業・企業に当てはまることで、同じアジア人の嗜好から言っても、日本の方がはるかに有利で、ビジネスチャンスは、多いと考えられる。
   私が注目するのは、中国人の日本における爆買い傾向で、正に、上方志向の本物への消費者革命が始まったと言うことは間違いない。
   今現在は、近くて円安傾向が幸いして、旅行費用も安いので、中国人が大挙して日本に押しかけて来ているが、これを逆手にとって、中国へのビジネスチャンスを拡大できないかと言うことである。

   日本人が、欧米に、爆買いに殺到していた時には、日本の百貨店が、ロンドンやパリに大挙して進出したが、日本のバブル崩壊で下火になると退却してしまった。近視眼も甚だしく、日本人客だけを相手に商売していただけであったからである。
   今回の場合、中国企業の進出がなく、中国人は日本の百貨店など日本人店舗に殺到して爆買いをしているので、この傾向はなかったが、これは、中国の小売など商業やサービス産業の貧困ゆえであって、事情が違っている。
   
   さて、中国の消費者市場やサービス産業市場において、今後商機が拡大の一途を辿るとすれば、どのような戦略が有効なのか。
   ローチは、輸出市場拡大のチャンスだと言うのだが、尋常な輸出や進出戦略では、通用するようには思えない。
   
   日本人観光客が、欧米に買い物に殺到していた時には、進出した百貨店は、品揃えに注意して世話するだけで良かったが、
   今回の中国の消費者革命に対処するためには、ただ、店舗をオープンして日本製品を並べて販促するだけではなく、トータルパッケージで、消費生活を提案するなど、コトを売り込み、メインテナンス・サービスも含めて、顧客の開発と維持管理に注力するなど、息の長い生きたビジネス展開をするなど工夫することが、大切ではなかろうかと思っている。
   私は、やはり、中国には、カントリーリスクがあると思うので、中国での出店は、パイロット・ファームやショップ程度に収めて、提案型のビジネス展開、すなわち、生活の質を提案販売サービスする知的価値創造型のビジネスが良いのではなかろうか。同時に、徹底的にICTを駆使して時代の潮流に乗ったビジネスモデルを構築することである、と思っているのだがどうであろうか。

   ローチの言うように、中国経済が、生産主体経済から消費主体経済へ、急速に変革しなければならないことは事実であり、豊かになった中国人が、更に豊かな消費生活を志向して行くことは確実であろう。
   しからば、どのような戦略戦術で、中国市場を攻略すれば良いのか。
   一説によると、ブランド志向はそれ程でもないが、身内などの口コミを重視するなど、中国人独特の消費財へのアプローチがあるようなのだが、十分リサーチするなど勉強して、
   中国人の爆買いトレンドを商機にして、如何に中国人の消費革命を起爆剤にするか、日本企業の経営姿勢が試されていると言うことかも知れないと思っている。
コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

日産記事が消えた~グーグルの不思議第二報

2015年06月30日 | 経営・ビジネス
   先日、25日に書いた私の「第116回日産自動車定時株主総会」の記事が、何故か、1ページ目に表示されていたグーグルの検索ページから消去されていたので、昨日「日産記事が消えた:グーグル検索の摩訶不思議」を書いた。
   ところが、その後、同じように、グーグルで「第116回日産自動車定時株主総会」の文字を打ち込んで検索してみたら、口絵写真のような1ページ目が表示されて、タイトルが、「第116回日産自動車定時株主総会」と全く関係ないにも拘らず、昨日の私の記事「日産記事が消えた:グーグル検索の摩訶不思議」が表示されたのである。

   何故こうなるのか、グーグルの検索の摩訶不思議の謎は解けないのだけれど、読者の方が、このタイトルに興味を感じてクリックして、私のブログを開いて、私の「第116回日産自動車定時株主総会」を読むことになれば、誰かが何かの目的で、グーグルの検索から消去した筈のこの記事が、再び、目に届くことになる。
   消去した筈の私の記事が、不思議な形で蘇ると言うことになって、記事をグーグルの検索から削除した人の意図が、完遂されたのかどうか、興味深いところでもある。

   いずれにしろ、検索ページから、意図的にであろうか、記事のタイトルが消去されることがありそうだと言うこと、そして、検索ページに、不思議な現象が発生すると言う、稀有な経験をしたので、この事実を、記録として残しておきたいと思う。
コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

日産記事が消えた~グーグル検索の摩訶不思議

2015年06月29日 | 経営・ビジネス
   25日のこのブログで、
   「第116回日産自動車定時株主総会」 と言うタイトルで、ブログを書いた。
   私のこのブログは、皆さまのお蔭で、毎日、大体5~600人くらいの人に読まれているので、グーグルの検索では、タイトルにもよるのだが、1ページ目なり2ページ目なり、かなり、前の方に、掲げて頂けることが多い。
   この日産の記事も、他の記事を読もうと、翌日に検索したら、1ページ目の真ん中くらいにランクインしていて、皆さまに読んで頂いていることが分かって、嬉しかった。

   ところが、今朝、もう一度、同じく第116回日産自動車定時株主総会で、グーグルに検索を入れたら、何故か、私の「第116回日産自動車定時株主総会」が消えてしまっていて、それらしき位置に、全く関係のない、私が昨日書いた「第151期ニコン定時株主総会」が掲載されている。
   これは、このブログの口絵写真のとおりである。

   念のために、このグーグルの「第116回日産自動車定時株主総会」の箇所のページを順繰りに繰って行ったのだが、私の「第116回日産自動車定時株主総会」記事は、消えてしまったのであろうか。全く出てこないのである。
   参考のために、yahooやgooでも検索を行ったが、googleをなぞっているのか、殆ど同じで、「第116回日産自動車定時株主総会」の記事は見つからない。

   興味深かったので、第116回と言う枕詞を外して、googleで、「日産自動車定時株主総会」を打ち込んで検索を行ったら、不思議にも、私が昨年書いた「日産自動車第115回定時株主総会 - 熟年の文化徒然雑記帳」が、1ぺージ目の2番目に出て来た。

   グーグルの検索には、結構、イレギュラーな表示が出て来て面白いのだが、今回は、これらとは違っていて、何らかの力が加わったのであろうか、誰が何の目的で消去したのか分からないが、非常に異常だと思ったので、事実だけを書くことにした。

   私の今回の日産の株主総会記事は、一応、グローバルビジネスの経験を持った経済学と経営学をかじった全く素人の学徒として、日産の経営について、やや、辛口のコメントを書いてはいるが、誰でも考えられるような視点からの記事で特に異質だとは思えないし、このことは読んで頂ければ分かることで、全く悪意も他意もない。

   今回のこのグーグル検索の摩訶不思議は、案外、今日のICTデジタル革命の現実を物語っているようで、興味深いと思ったので、記録として残すことにした。

   このブログの左欄の上の方の「最新記事」の「第116回日産自動車定時株主総会」をクリックして頂ければ、グーグルからは消されてしまった私のオリジナルの記事が出て来るので、是非、お読み頂きたいと思っている。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第151期ニコン定時株主総会

2015年06月28日 | 経営・ビジネス
   ニコンの株は、私の趣味の領域であり、かなり良好な状態の時に、1単位買ったのだが、その直後に、大暴落した。
   インテルとオランダの半導体製造装置大手ASMLが、資本業務提携し、インテルがASMLの株式を最大15%取得し、研究開発費を提供して、次世代技術の「極紫外線(EUV)」を利用した装置の開発を進める。と発表されたので、ニコンは、大口顧客であるインテル向け取引が減少し、ASMLが次世代技術で優位に立つと、ニコンの競争環境が一気に厳しさを増すとの懸念も強まって、大暴落したのである。
   その後、一眼レフなどの需要減退で、7割近くを映像事業に特化したような専業メーカーであるから、業績が悪化して、株価が上がる訳がない。
   今回、株価の低迷について、株主から経営不振がらみの質問があったが、将来性に乏しいコアビジネスに固守した経営を維持している限り、株価の上昇など期待薄であろう。

   従って、危機意識の反映か、
   これまで企業を牽引してきたじり貧のコア事業、すなわち、映像事業、半導体装置事業、FPD装置事業に加えて、マイクロスコープ・ソリューション事業、産業器機事業、メディカル事業を育成拡大して、6事業のポートフォリオで、成長する企業体に脱皮すべく、中期ビジョンとして「Next 100 - Transform to Grow」を立ち上げたと説明して、経営者の経営への意気込みを強調していた。
   ところが、業績も上がっていないのに、先回りして、
   第6号議案で、「取締役に対する業績連動型株式報酬等の額及び内容決定の件」を提示して、この中期計画に連動した取締役へのインセンティブ付与しようとしているのであるから、株主から揶揄気味の批判があったのが、面白い。

   あの写真システム・イノベーションを創出したコダックが崩壊したのを見ても分かるが、写真映像関連会社で、この映像事業の成功体験に固守してきた会社は、成長軌道に乗れなかったが、早くコアから脱却して、ビジネスモデルをアップデートして新機軸を打ち出した会社の方が成功している。
   富士フィルムなどは、リタ・マグレイス教授が「競争優位の終焉」で、時代を先取りした優等生的なビジネス展開を称賛して、王者であった同業のコダックの凋落と対比しながら語っている程だし、キヤノンやコニカミノルタの事業展開を見ていても、ニコンのように、一本足打法ではないし、今頃、6事業体制へ軸足を移すなどと言っているようでは遅すぎるのである。
   
   さて、この株主総会で、デジタルカメラの将来に触れて、担当常務が、一眼レフデジカメの需要は、26年度に底を打って、29年には、回復軌道に乗ると説明していた。
   メモを取っていないので、記憶だけで書いているのだが、要するに、一眼レフの将来は明るいと言うのである。
   その理由は、今日、ネットで公開されている写真が毎日18億を越えていて写真需要が極めて旺盛であることと、まだまだ、普及率の低い新興国の経済状況の持ち直しに伴って、需要の拡大が見込めると言うこと、そして、多少の希望的観測だと言うことである。

   昨年5月に、このブログで、「ニコンの苦境、カメラに思う」と言う記事を書いて、論じたのだが、ニコンは、時代の潮流、そして、ビジネスのイノベーションについて、殆ど分かっていないのではないかと言うことである。
   一つは、カメラが、パソコンの周辺機器に成り下がり、更に、スマホの登場によって、カメラ機能の向上と呼応して、通信機能など多くの機能を包含したオールラウンドな端末に完全に取り込まれてしまって、最早、日常生活では、カメラの必要性さえなくなってしまっている。と言う現状である。
   観光地や公園の花の撮影でさえ、そして、団体旅行でさえも、スマホやタブレットで記念写真を撮っていて、デジカメ一眼レフを使って撮っている人など、殆ど居ないと言う現実である。

   それに、もう一つは、
   脱物質化論のビル・ジョイが打ち立てた法則「プロセッサーの最大性能は1年単位で毎年倍増する」を敷衍すれば、ものの世界、特にハイテクの機器については、正に日進月歩で、幾何級数的に加速度的に進歩発展しており、同じ形態で存在し続けることなど有り得ないことで、すべてのイノベーションが、「小型化」を志向していて、どんどん、文明の機器が、小型化して行くと言うことである。
   カメラが、デジタルIT機器となってしまった以上、ムーアの法則(やビル・ジョイの法則)に従えば、機能がどんどん進化して行き、現在の一眼レフ・カメラのような大型の機器は、早晩、超小型化によって駆逐されてしまうのは、火を見るより明らかである。と私は書いた。

   私は、その方面には暗いので、はっきりと言えないが、電波望遠鏡や電子顕微鏡などを考えれば、今のカメラのようにレンズ機能を使用しないようなイノベイティブな映像機器が開発されれば、かって、銀塩カメラがデジカメに駆逐されたように、一気に、カメラシステムそのものが、大変革を遂げるような気がしている。
   昔、フィンランドを旅行した時に、森と湖に囲まれた美しい国土ではあったが、ズタズタに国土が分断されていてインフラが大変だろうと思ったことがあり、その直後、携帯電話の普及で、ノキアが一気に、すい星のように台頭した時には、さもありなんと、大いに納得したのを覚えている。
   中国やインドを考えても分かるし、未開のアフリカなどは驚異的だが、定置式電話が未発達な段階で、一気に、ICT革命によって、PC,携帯電話、スマホの時代に突入して、文明化の速度を加速化している。

   私の言いたいのは、趣味の写真ファンでない限り、高価で重いデジカメ一眼レフなど持ちたいと思う人などはいなくなり、写真を撮りたければ、絶えず携帯して瞬時に写真をとれるスマホやその後継文明器機を使用する筈だと言うことである。
   一頃のソニーのように、ニコンの問題点は、会社であまりにも勢力と権力を持ち過ぎているコアビジネス、高級カメラ部門に引きずられた経営体質になっているからではないかと言う気がしている。
   
   ニコンのやっているような持続的イノベーション経営では、ブルーオーシャンを目指した破壊的イノベーション経営に、一挙に、駆逐されてしまうであろうと言うことである。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第116回日産自動車定時株主総会

2015年06月25日 | 経営・ビジネス
   この日は、ソニーやみずほの株主総会があったのだが、結局、近いので、横浜の日産自動車の方に出かけた。
   何時もながら、ショーを兼ねたようなスマートな株主総会であったが、益々、カルロス・ゴーンの独演会の様相を呈していて、私など同時通訳レシーバーを使っていなかったので、益々、国籍不明の総会に参加しているような雰囲気であった。

   尤も、大株主明記の株主の内、ルノーの43.7%を筆頭にして外人らしき株主の株式を合計しただけで53.4%に達しているのであるから、資本主義の原則から言えば、既に、日産自動車は、日本の会社ではなくなっているのである。  
   今回のこの株主総会で、私が最も注目して聴いていたのは、この点に大きく関わるのだが、ルノーの大株主であるフランス政府が、殆ど完全にルノーの支配権を収める挙に出たことによって、ルノーを通じて、何らかの形でフランスのために、日産の経営に介入してくるであろうと言うことである。

   フランス政府は、国内産業や雇用保護を目的として、2014年に通称「フロランジュ法」を制定したのだが、これを適用する狙いで、筆頭株主であるルノー株を買い増すと発表したことが問題の発端である。
   同法は株式を2年以上持つ株主に2倍の議決権を与えると定めている。しかし、株主総会で投票者の3分の2が反対すれば適用されないので、ルノー経営陣は、主要2株主である仏政府と日産自動車のバランスが崩れると懸念して、株主総会に現行制度存続を求める議案を提出した。
   しかし、仏政府は、ルノー株を一時的に買い増して保有比率を19.7%まで引き上げ、会社側案を否決に持ち込んで、仏政府のルノーへの議決権は従来の15%から28%に増えることとなったのである。
   日産は、ルノー株を15%保有しているが、後述のゴーンの説明の如く議決権はなく、完全に片務的な、いわば、不平等条約であり、完全に日産の旗色が悪化する。

   さて、この問題について、株主総会でも争点となり、まず、株主とカルロス・ゴーンの応答について、メディアの報道を、電子版から引用させて貰って、ゴーンの見解を明らかにしたいと思う。
   最初に、ルノーと日産の良好な関係を保つ方法についての産経の報道は、
    --ルノーとの関係について。2年以上株を保有した株主の議決権が2倍になり、仏政府が影響力を高めている。日産とルノーの提携も危機にさらされるのではないか
   ゴーン氏「日産がルノーの議決権を有していないのは、フランスの会社から40%以上の出資受ける場合、出資を受ける会社の議決権を持つことが禁じられているためだ。日産とルノーの提携が危機にさらされないために、常に管理しなくてはいけないリスクは2つ。日産が方向性や優先順位、事業の焦点を見失うリスクと、現在の勢いがそがれるリスクだ」
   「日産とルノーの信頼関係が揺らげばリスクは顕在化する。両社の提携が成功している理由は対等な関係にあるからだ。実際には厳しい作業で、毎日の継続的な努力とぶれない取り組みが求められる。力をあわせ率直に協力できる態勢が必要で、そのカギは信頼だ。ルノーは日産の事業に干渉したことはなく、日産もルノーに干渉しない。ルノーの議決権変更がリスクになるのは、日産のルノーのパートナーシップが揺らいだときだ」。
   「私は16年前に日産の経営を任せてもらった。さまざまなリスクに直面したが、リスクをチャンスにかえてきた。今後、どのようなリスクに直面しても日産とアライアンスをさらに強化する覚悟だ」
   --「信頼関係があると」言うが、そんな言葉で回答にされても困る。ルノー優位の関係を見直すべきという幹部がいるという報道もある
   ゴーン氏「信頼関係がなければ、両社の合意を形成することはできないし、自動車業界で潜在力を発揮できない。多くの人が信頼関係を『契約』や『命令』に置き換えることができると言うが、その結果、(企業間の提携で)多くの価値が損なわれた。信頼関係はパートナーシップを継続する唯一の方法で、あらゆるリスクから守ってくれるものだ」

   ロイターは、
   ルノーの大株主であるフランス政府が議決権を倍増させ、経営への影響力を強めているが、こうした動きが日産に与える影響を懸念する株主も見られた。これについてゴーン社長は、日産が事業の方向性を見失う、提携効果が損なわれるという2つのリスクを挙げながらも、ルノーとの信頼関係があればそのリスクは回避できるとの考えを示した。

   ブルームバーグは、
   提携するルノー については、大株主のフランス政府が経営に影響力を強める動きに出ている。この問題に関連して、ゴーン氏は総会で、ルノーとの提携の信頼が弱まればリスクになると指摘した。リスクは2種類あるとし、一つは日産が方向性、優先順位を見失うことであり、もう一つは提携の勢いがそがれるリスクとした。

   日経は、
   仏政府が日産の提携先である仏ルノーへの影響を強めようとしていることに対し、株主からの懸念の声があがった。ゴーン社長は「私は常に日産とアライアンスの利益を最優先にしてきたし、今後も変わらない。(提携を)強化できるよう取り組んでいく」と述べた。

   ゴーンCEOは英語で語っているので、通訳と言葉の差などのニュアンスにもよるのだが、要するに、その見解は、日産とルノーの提携関係が信頼(trust)の欠如によって揺らぎ始めれば、危機に陥る可能性があるだろうが、この16年間、ルノーは日産には介入(interfere)しなかったし、日産もルノーに介入しなかったし、更にアライアンスを強化してシナジー効果を高めて両者の利益向上のために経営の舵を取って行くと言うことであろうか。

   さて、大前研一氏は、
   ルノーの株式の15%はフランス政府が保有していて、経営にも政治介入してくる。フランス政府としてはルノーの立て直しには 興味があっても、日産の立て直しには興味がない。だからルノーがリストラをやろうとすると「リストラするなら日本でやれ」とか、 「マイクラ(マーチ)をフランス国内の工場でつくらせろ」と口を出してくるのだ。と言う。
   現に、日産車のフランス工場での生産増加など、ルノーを通じての日産への圧力が見え隠れしているし、また、ゴーンのルノーCEO選任時に、「日産によるルノー支援を徹底すべし」と言う条件が付いたとか。
   それよりも、ルノーの経営が成り立っているのは、日産からの配当金など日産の貢献度が大であり、日産とのアライアンスがなければ、潰れてしまうと言う噂まで出て来ていると言う。
    ルノーの経営を握ったのであるから、エマニュエル・トッドの指摘に従えば、自主的にドイツに隷属したフランス政府は、何時かは、日産の経営に介入してくる可能性が高いのではないかと言う気がしないでもない。



   ここで、考えなければならないのは、日産とルノーのCEOを兼務して、両者の経営の生殺与奪の権を一切カルロス・ゴーンが握っており、総てにおいて、ゴーンありきだと言うことである。
   それに、トラストなどと言う概念を持ち出して巨大なMNCの提携関係を論じるなどは、米英のアングロサクソンのビジネス観では考えられないことであるし、生き馬の目を抜くような熾烈なグローバルビジネスで、永続する筈がなく、まして、雇用政策に血眼になっている斜陽のフランス政府が、経営に介入する可能性がある中で、どうして、経営ビジョンとして、受け入れられるであろうか。

   ここで、もう一度、カルロス・ゴーンが、ビジネスで最もシビア―だと言われているレバシリ・オリジンであり、ブラジルで生まれたブラジル人であり、レバノンとフランスで教育を受けたと言う3つの国籍を持つマルチ人間であるが、極めてシビア―なビジネス・センスを持ったラテン人であると言う、この特質を忘れてはならないということである。
   極論すれば、そのようなバックボーンのカルロス・ゴーンであるからこそ、良かれ悪しかれ、今の日産とルノーのアライアンスが持っていると言うことである。

   いずれにしろ、カルロス・ゴーンCEOも、何時かは、表舞台から退場する筈であり、その後を考えれば、そして、日産自動車を日本の会社に戻したいのなら、どのような道があるのか、冷静に考えてみるのも大切かも知れないと思う。
   日本人株主が、何と言おうとも、潰れかかった日産自動車を救ってくれたのは、フランスでありルノーでありカルロス・ゴーンであることは、厳然たる事実であって、同時に、資本主義の論理から言っても、今や、日産は、日本の会社ではないのも厳粛なる事実なのであるから。
  

   何時の総会でも取り上げられているカルロス・ゴーンの10億円オーバーの報酬については、私は、大前氏の次の発言で十分であろうと思う。
   ”日産から破格の報酬を得ていながら、ルノーとフランス政府のために日産を食い物にしているのは、日産株主から 見たらあからさまな利益相反行為だ。”
   この利益相反と言う問題については、フランス政府なりルノーが、何らかの形で、日産の経営に圧力をかけて来たり介入してくると、必ず、起こり得る問題であって、トピックス次第では、ビジネス・スクールの格好のケース・スタディの教材になるような気がして興味深い。
コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

第7回三越伊勢丹ホールディングス定時株主総会

2015年06月22日 | 経営・ビジネス
   三越伊勢丹Hの株主総会は、非常に大人しいと言うか、平穏無事に終わった。
   質問も会社回答も、極めて平凡なので、私なりに、社長の説明など踏まえて、印象記を記して見たい。

   この会社は、色々な業務を幅広くやっているように見えるが、売り上げ1.273兆円の内、84,9%の1.17兆円が百貨店業の売上であるから、いわば、徹頭徹尾、百貨店業である。
   その内、伊勢丹新宿、三越日本橋、三越銀座の旗艦3店舗で、ほぼ4割の0.5兆円を売り上げているので、これらの店舗の業績推移を見れば、経営実態の殆どが見えてくるような気がする。
   しかし、百貨店業の利益は、65%に過ぎなくて、クレジット・金融・友の会部門や、不動産業で、利益がかさ上げされていて、やはり、コアの百貨店業は、苦戦を強いられている。

   ところで、百貨店業の売上および利益の前年比は、夫々、97.7%、92.6%となっていて、漸減トレンドは、変わっておらず、三越銀座店の売り上げの前年比が、107.5%と上昇しているのは、中国人観光客の爆買のお蔭であろう。
   旗艦店の新企画として、三越銀座の8階に空港型の免税店を新設すると言うことだが、世界中の小売店舗を見れば分かるのだが、対応が遅過ぎるのである。

   もう一つの新しい試みは、三越日本橋店に、カルチャーリゾートを創って文化の発信基地にするのだと言う。
   昨年3月に、「カルチャーリゾート百貨店宣言」を発して、本館7階に「Hajimarino cafe(はじまりのカフェ)」をオープンして、ファッション百貨店ではなく、カルチャー百貨店を目指してスタートしたようである。
   見ていないので、何とも言えないが、趣旨は見上げたものながら、スタッフが、総マルチタレントでハイセンスの文化人教養人でなければならないであろうから、極めてハードルが高い筈である。

   社長が、百貨店がなくなることはなかろうが、少子高齢化など人口減や百貨店業の下降傾向を考えれば、今のように百貨店業が75%では、見通しが暗いので、将来は、5~60%くらいに抑えて、他の事業を拡大して行きたいと述べていたが、そのあたりに、三越伊勢丹の悩みがあるのであろう。
   欧米を見れば歴然としているが、ICT,デジタル時代に、もう、何十年も前から斜陽傾向にある業態を維持し続けているようでは、経営学のイロハの埒外だと言うことかも知れない。

   三越と伊勢丹の合併については、株主からは、一体化が望ましいような発言があったが、社長は、三越、伊勢丹夫々の顧客のロイヤリティを大切にしていて、夫々のコーポレートカルチャーを維持していると言ったような発言があったが、百貨店のようなかなり高度な顧客の志向によって維持されているような業態では、当然、経営効率化に資するような組織や業務体制は整理するにしても、むしろ、店舗などは、夫々のカルチャーを重視して画一化を避けるべきで、異単位の集合体のホールディング形態で良いであろうと思う。

   ところで、業務体制におけるICT化の問題は、20年前に導入したサーバー型を改良しながら使っていると説明していたが、お粗末極まりないと言うべきであろう。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第96回三井物産定時株主総会

2015年06月19日 | 経営・ビジネス
   初めて三井物産の株主総会に出たのだが、ソニーと同じ新高輪の国際館パミールが会場であったけれど、開催時間を過ぎても、本会場に入れたのは、知名度や大衆化の差であろうか。
   何時も奇異に思うのは、開場前に、総会の土産もの(大したものではない)だけを受け取って帰って行く株主が非常に多いことで、株主と言っても、配当は当然としても、株主優待などに魅力を感じていて、経営などについては、殆ど無関心と言う人が多いのではないかと思っている。
   株主総会が終了するまで、会場に居る人は、6割くらいであろうか。
   
   騒ぎ出して退場させられた株主が一人いた程度で、至って平平凡凡な質問ばかりであり、通り一辺倒の会社説明での応答なので、盛り上がりのない、会社にとっては、平穏無事な総会であった。
   会社の経営に不満と言うかプロパガンダの為か分からないが、かなり会社経営について知識のある株主からの提案が9議案出ていたが、下手な株主質問よりは、はるかに問題点を指摘しており、もう少し、提案者に議案説明を行わせて、会社側からも、丁寧に反対説明を行うべきであろうと思う。
   大塚家具などのように委任状の争奪戦に至れば別だが、既に回収済みの委任状等で、決議条項は、総て会社の意向通りに承認されていて、株主総会は、単なるセレモニーに過ぎないのであるから、招集通知を読めば分かると言った対応はどうかと思う。
   尤も、これらの株主提案は、その良し悪しは別として、会社としては、あまり突っ込まれたくない経営事項なので、当然の対応でもあろう。


   業績については、昨年より悪化しており、更に、来季も悪化すると言う見通しで、株価も、株主の指摘では、伊藤忠に抜かれたとかで冴えない。
   会社も問題意識を持っているからこそ、新社長を大抜擢したのであろうが、その意味からも、どのような経営戦略を掲げて、新体制に向かうのか、興味を持って、会社説明を聞いていた。
  
   株主が指摘するまでもなく、PBRが、0.73と言うのは、如何にも低い。
   極論すれば、会社を分解して叩き売った方が、株主にとって価値が増すと言う数値であるから、こんなに、日本株が上昇している時に、異常な現象と言うべきであろう。
   尤も、三菱商事でさえ、0.83くらいだから、商社としては、普通なのかも知れないが、
   会社の説明では、新興国経済の不振によって、資源に対する需要が減退しており、石油や鉄鋼などの資源価格の下落で、業績が悪化して、そのための株安だと言う。
   社長は、この株価については、全く満足しておらず、全社あげて危機感を共有しており、資源部門の底上げを実施し、天然資源は、結局は、消費して行くものであるので、コスト競争力のある拡張性を志向した資源開発に邁進したいと強調していた。
   いずれにしろ、オペレーション的にも、金属資源やエネルギーの比重が非常に高いために、もろに、業績が悪化しており、当然、回復が遅れる事となろう。

   したがって、新中期経営計画でも、今後の攻め手として、食料と農業、メディカル・ヘルスケア、衣食住と高付加価値サービスに努力を傾注すると言うことである。
   化学品事業と食糧事業をつなぎ、食糧増産・安定供給を実現と言う方向は、これまでの商社事業の延長線上であろうから問題はなかろうが、
   「IHHヘルスケア社を核とした病院周辺事業の推進 誓約企業への支援サービス事業の展開」や、
   「アジア中間層の消費拡大を捉えた多角的展開 サービス・プラットフォーム事業とした川下領域への積極展開」と言った戦略は、どうであろうか。
   アジア・シフト戦略で、どちらかと言えば、プラハラードのBOPやボリュームゾーンと言うよりも、この地域の富裕層をターゲットにした事業展開を図ろうと言うことなのであろうが、まだまだ、国内オリエンテッドの商社にとっては、中々、大変であろうし、そんなに簡単に、金属資源やエネルギー事業に肩を並べられるような業態になるとも思えない。

   また、新たな「攻め手」を追求するために、次世代・機能推進セグメントに、コーポレートディベロップメント本部を、インターネット、メディア、ITサービス等、ビジネスチャンスが増大している情報通信技術領域におけるビジネスモデルの革新を加速するために、ICT事業本部を置いたと言うのだが、遅すぎるのではないかと思わざるを得ない。

   もう一つ強調していたのは、フリーキャッシュフローが、プラスになったので、更に強靭なキャッシュ創出力に裏打ちされた「新規事業」への投資と「株主還元」に注力したいと言うことである。
   来期減益予想にも拘わらず、今回同様に、配当性向が高くなるにも拘らず、配当を64円に据え置くのも、この戦略の一環のようだが、資金を成長投資に向けるのは、利益基調になってきた昨今の日本企業の動向であり、望ましいことであろう。

   このキャッシュフローと関係が強いのだが、三井は、EBITDA 重視の経営を行っていると言う。
   EBITDA は、売上利益に、減価償却費などが加算された値になっており、キャッシュの流出入で計算したキャッシュ利益と言う概念のようなので、キャッシュフロー重視経営、そして、将来への投資指標としては、重要なのであろう。

   会場のスクリーンには、三井物産のスローガンの 360° business innovation.が踊っており、良く分からなかったので、
   グーグルで開けると、パワフルな動画が飛び出す。
   ところが、説明文の日本語の「世界の未来を、世界と創る」以下の文章と、英語の「For the world. With the world.」以下の文章とで、相当、ニュアンスが違っていて、このチグハグさと言うかその差が、三井物産の経営戦略とグローバル戦略の差だと理解すると、かなり、意味深で興味深いと思うのだが、どうであろうか。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ネットショッピングの面白さ

2015年01月05日 | 経営・ビジネス
   孫におもちゃを買おうと思って、近くの店に出かけたが、考えていた商品がなかったので、何でもあって配送料無料で、翌々日くらいには発送されてくるので、何時ものように、アマゾンをクリックして、そのおもちゃを探した。
   ビックカメラやヤマダ電機などでは、20%ディスカウントくらいで売っているので、そのくらいだろうと思ったのだが、驚いたことに、もっともっと安いのである。
   参考のために、同じようなおもちゃの他の商品を調べてみたら、ビックカメラ並の値段の商品が多いのだが、ものによっては、特に、大きくて複雑な高いものでは、80%くらいのディスカウント商品がある。
   アマゾンだけが安いのかと思ったら、楽天もヤフーも、アマゾンほどではないけれど、同じような傾向であり、それに、店舗によって、大きく値段が異なっているのである。

   恐らく、おもちゃは、カメラやテレビなどのコンシューマー・エレクトロニクス商品以上に、需給関係と言うか市況を反映して、売れなければ、どんどんディスカウントされて売られているのであろう。
   この同じ商品を翌日クリックしてみたら、一挙に値上がりしていたので、見合そうと思って、数日後にクリックしたら、また下がっていて、乱高下が激しい。
   こうなると、高い時に買って後悔することがあるのだが、他より安いので諦めがつく。

   アマゾンが直接販売したり、そうではなくマーケットプレイス出店店舗が替わって持ち回る場合があるので、もっと複雑だが、いずれにしろ、おもちゃは、アマゾンで買うのも手ではないかと思っている。
   楽天やヤフーだと、同一商品で沢山の店が列挙されるので、適当な店を探すのに困るが、アマゾンでは、一発なので便利で良い。

   もう一つ不思議なのは、例えば、カメラなど、夫々のメーカーに、ソニーストアやキヤノンオンラインショップと言った「メーカー直販店」があって、インターネットをクリックして色々なページを見ていると、結構、クリックした商品広告が飛び出してくる。
   そして、ユーザー登録していると、頻繁に広告宣伝ダイレクトメールが送られてくる。
   ところが、当然のこととして、価格コムで表示される価格より、そして、多くの量販店よりも、いくら特価であっても、かなり高いのである。
   何故、直販店があって、ディスカウントながらも高い価格で売り続けて、その高い価格を、ぽんぽん、ポップアップするのか、分からない。
   

   いずれにしろ、賢く買えば、実店舗でものを買うよりも、ネットショッピングで買う方が、遥かに、安く買えることは事実であって、ネットショップをウインドショッピングするのも、結構気晴らしになって面白い。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加