一昨日、患者さんから大量のユキノシタをいただきました。
食べられることは知っていましたが、なかなか自分でこれだけ大量には採取できないので
ありがたい限りです。
早速、料理していただき、ついでに少しお勉強。
ユキノシタは日本では漢方処方で使われることはほとんどないのですが、
一年中採れる山菜として、また民間薬として、古来から親しまれてきました。
その名前の由来は、『牧野日本植物図鑑』には
「雪ノ下で多分その葉上に白雪を戴き緑葉其下に隠見せる風姿を賞して謂ひしもの乎」
とあり、その名のとおりに、寒い冬に雪の下になっても枯れないから、ユキノシタと呼ばれるように
なったようです。
生薬名は「虎耳草(こじそう)」、肉厚で毛深い葉の形状が虎の耳のようであることからこの名が
つけられ、また、金線草(きんせんそう)という名前もあり、これは紅色の糸のような細い
匍匐(ほふく)枝を出すところからそう呼ばれるようになりました。
出典の「本草綱目」の釈名は石荷葉、命名の由来は
「虎耳は陰湿の所に生える。。。世人はこれもやはり石山の上に栽える。。。。
その形は荷葉を盖せたようだ。それで世間では石荷葉と呼ぶ。。。」
というような意味の記載がされています。
佐藤潤平「薬になる植物」に記載されている薬効は以下です。
●小児のひきつけ.......ユキノシタの新鮮な葉10枚ばかりを水洗いし
塩を少し加えてもみ、汁を絞って口に含ませる
気付け、解熱,にもよい
●うるしでかぶれ.......この汁を患部につける
●中耳炎...................前述した塩でもんだ葉からしぼった汁を1~2滴
耳にに垂らし脱脂綿を詰めてせんをし、これを毎日1回行う。
塩を加えないもみ汁を塗ってもよい
●歯痛......................この汁を脱脂綿に浸し、痛い歯にくわえさせる
●腫れ物・かさ・しもやけ........生の葉をあぶり、柔らかくして直接患部に貼る
●百日咳、咳.............1回生葉5~6枚のもみ汁を少しずつのむ。1日3回
●ヘビに咬まれた時、虫に刺された時........もみ汁をつける
●心臓病、腎藏病.........陰干しにした葉10枚くらいを2合の水で煎じて飲む
●かぜ......生葉7~8枚に氷砂糖を加え、ショウガのすったものを混ぜて煎じて飲む
●扁桃腺またはのどの痛み.......生葉、または塩でもんで出た汁を脱脂綿などにつけて患部に塗る
外用した場合の肌への効果として
美白、消炎、シワ、ニキビ、くすみ防止、DNA修復作用
紫外線対策に有効な生薬なので、これからの季節には化粧水を作って利用するとよさそうです。
(今回は全部食べてしまったので、どこかで採ってきて作ってみようと思います)
肌のターンオーバースピードを正常に戻して、くすみをとる効果に優れているとも言われています。
昨日の昼ごはん、全てにユキノシタを使いました。
生葉をかじってみたところ、肉厚で毛があるためザラザラしており、油と
相性が良さそうだと感じました。
あまり茹で過ぎるとせっかくの食感がなくなってしまいます。
たくさんいただいたユキノシタ
天ぷら
おひたし
卵とじ(テキトウな創作ですが、
これが一番美味しかった!)
ユキノシタとハマグリのお吸い物
炊き込み御飯(ユキノシタ、タケノコ、ゴボウ、
豚肉)
《ユキノシタの卵とじの作り方》
ユキノシタ20枚くらいをよく洗い、水気をあまり切らずにフライパンに入れ、
オリーブオイル大さじ1くらいを加え盖をして蒸し煮する。
少ししんなりしたところで卵(今回は2個。1個でもよい)を溶いたものに塩(小さじ半分くらい)を加えて
好みの固さになるまで火を通す
味付けは好みで醤油、塩コショウ、など
油をごま油やバターに変えても美味しいと思います。
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食べられることは知っていましたが、なかなか自分でこれだけ大量には採取できないので
ありがたい限りです。
早速、料理していただき、ついでに少しお勉強。
ユキノシタは日本では漢方処方で使われることはほとんどないのですが、
一年中採れる山菜として、また民間薬として、古来から親しまれてきました。
その名前の由来は、『牧野日本植物図鑑』には
「雪ノ下で多分その葉上に白雪を戴き緑葉其下に隠見せる風姿を賞して謂ひしもの乎」
とあり、その名のとおりに、寒い冬に雪の下になっても枯れないから、ユキノシタと呼ばれるように
なったようです。
生薬名は「虎耳草(こじそう)」、肉厚で毛深い葉の形状が虎の耳のようであることからこの名が
つけられ、また、金線草(きんせんそう)という名前もあり、これは紅色の糸のような細い
匍匐(ほふく)枝を出すところからそう呼ばれるようになりました。
出典の「本草綱目」の釈名は石荷葉、命名の由来は
「虎耳は陰湿の所に生える。。。世人はこれもやはり石山の上に栽える。。。。
その形は荷葉を盖せたようだ。それで世間では石荷葉と呼ぶ。。。」
というような意味の記載がされています。
佐藤潤平「薬になる植物」に記載されている薬効は以下です。
●小児のひきつけ.......ユキノシタの新鮮な葉10枚ばかりを水洗いし
塩を少し加えてもみ、汁を絞って口に含ませる
気付け、解熱,にもよい
●うるしでかぶれ.......この汁を患部につける
●中耳炎...................前述した塩でもんだ葉からしぼった汁を1~2滴
耳にに垂らし脱脂綿を詰めてせんをし、これを毎日1回行う。
塩を加えないもみ汁を塗ってもよい
●歯痛......................この汁を脱脂綿に浸し、痛い歯にくわえさせる
●腫れ物・かさ・しもやけ........生の葉をあぶり、柔らかくして直接患部に貼る
●百日咳、咳.............1回生葉5~6枚のもみ汁を少しずつのむ。1日3回
●ヘビに咬まれた時、虫に刺された時........もみ汁をつける
●心臓病、腎藏病.........陰干しにした葉10枚くらいを2合の水で煎じて飲む
●かぜ......生葉7~8枚に氷砂糖を加え、ショウガのすったものを混ぜて煎じて飲む
●扁桃腺またはのどの痛み.......生葉、または塩でもんで出た汁を脱脂綿などにつけて患部に塗る
外用した場合の肌への効果として
美白、消炎、シワ、ニキビ、くすみ防止、DNA修復作用
紫外線対策に有効な生薬なので、これからの季節には化粧水を作って利用するとよさそうです。
(今回は全部食べてしまったので、どこかで採ってきて作ってみようと思います)
肌のターンオーバースピードを正常に戻して、くすみをとる効果に優れているとも言われています。
昨日の昼ごはん、全てにユキノシタを使いました。
生葉をかじってみたところ、肉厚で毛があるためザラザラしており、油と
相性が良さそうだと感じました。
あまり茹で過ぎるとせっかくの食感がなくなってしまいます。
たくさんいただいたユキノシタ
天ぷら
おひたし
卵とじ(テキトウな創作ですが、
これが一番美味しかった!)
ユキノシタとハマグリのお吸い物
炊き込み御飯(ユキノシタ、タケノコ、ゴボウ、
豚肉)
《ユキノシタの卵とじの作り方》
ユキノシタ20枚くらいをよく洗い、水気をあまり切らずにフライパンに入れ、
オリーブオイル大さじ1くらいを加え盖をして蒸し煮する。
少ししんなりしたところで卵(今回は2個。1個でもよい)を溶いたものに塩(小さじ半分くらい)を加えて
好みの固さになるまで火を通す
味付けは好みで醤油、塩コショウ、など
油をごま油やバターに変えても美味しいと思います。
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