転載 【 PUBLICITY 】 1732 :「10の最も報じられなかった人道的危機」2(2)

2008-03-31 21:57:41 | 世界
■スリランカ:内戦で戦火にさらされる一般市民

政府軍と反政府勢力「タミル・イーラム解放の虎(LTTE)」の
武力衝突に挟まれ、スリランカ東部と北部に住む一般市民は恐
怖の中で暮らしている。

スリランカは約25年の間、停戦と戦闘を繰り返すこの紛争に苛
まれ続けている。しかしながら、世界の関心がこの紛争に向け
られることはほとんどなく、特に紛争地域で暮らす人びとが蒙
る人的被害が注目されることは少ない。

▼爆弾による暗殺、殺戮、地雷攻撃、自爆攻撃、拉致、強制的
な徴兵、強奪、移動の制限、不法逮捕によって、スリランカの
日常生活はますます危険と隣り合わせになっている。人道援助
を求める数十万の人びとは、2006年8月に大規模な戦闘が再発
してからというもの、避難生活を余儀なくされている。

このような困難な状況は、人道援助団体に対する不信と疑惑が
支配する風潮により、さらに混迷を増している。その結果、人
道援助が次第に制限され、生存のために必要な緊急援助を受け
られなくなった一般市民が影響を受けている。

▼このような人道援助に対する敵対は、紛争の前線に近い地域
から医療従事者のほぼ全員がいなくなり、病院にもはや負傷者
を治療するための人材がなくなった時期と重なった。

2006年末に撤退を余儀なくされた後、国境なき医師団は現在ポ
イント・ペドロ、バブニヤ、キリノクチ、マンナールで医療、
産科、外科治療を提供している。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■ソマリア:戦火を逃れてもなお人道的危機に直面する避難民

ソマリアの内紛は今年、過去15年で最悪に近いレベルにまで激
化したが、世界で最も困難かつ過酷なこの人道上の危機のひと
つに対する支援と関心は減少しつつある。

▼米国やEUなどからの国際支援を受けるエチオピア軍や暫定連
邦政府軍は、イスラム法廷会議の残党など、さまざまな武力勢
力と衝突した。戦闘により無数の一般市民が犠牲となり、また
首都モガディシオから数十万の人びとが避難した。

2007年、国境なき医師団(MSF)はモガディシオ市内の複数の場
所で活動を強化し、また首都近郊のアフグーエでは推定20万人
の避難民が限られた食糧、水、住居を求め、過酷な状況で避難
しているため、緊急対応プログラムを開始した。

モガディシオに留まっている人びとの多くは、布の切れ端やビ
ニールシートを屋根にした仮設キャンプで、極度の暴力にさら
されながら生き延びている。

▼16年にわたる内戦で健康指標は世界でも最悪のレベルに落ち
込み、推定寿命が47才といわれるソマリアで、効果的な独自の
援助プログラムを運営する国際援助組織はほとんどない。

MSFは1991年からソマリアでの活動を行っている。2007年には
活動を拡大し、現在はソマリア南部・中部11地方のうち10地方
でプログラムを運営している。

しかし、多年にわたって、特にモガディシオ地域では、治安問
題のためにより多くの患者のもとに赴けないことにMSFは大き
な苛立ちを感じている。2007年8月には、紛争に関わるすべて
の当事者に対し、医療従事者の安全を守り、モガディシオ市内
および近郊地域の人びとが医療にアクセスできるよう呼びかけ
た。

▼キスマヨからガルカイヨにかけて点在する全てのMSFの病院
では、基礎医療から産科・外科治療におよぶ医療サービスを提
供しており、連日看護師と医師が栄養失調、結核、カラアザー
ル(内蔵リーシュマニア症)、コレラ、戦争による外傷の治療を
行っている。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■中央アフリカ共和国:武力衝突の狭間に捕らわれる一般市民

2005年末に始まった、中央アフリカ共和国(CAR)北部におけ
る政府軍とさまざまな反政府グループとの戦闘により、大規模
な避難が起きている。

同国北西部では、村々は襲撃、略奪、焼きうちを受け、人びと
は周辺の荒涼とした森林に逃げ込むことを余儀なくされ、医療
へのアクセスも大幅に制限されている。一般市民は、道路沿い
に出没する強盗による暴力の犠牲にもなっている。

▼2007年、国境なき医師団(MSF)は現地医療施設への支援を行
い、北西部のカボ、バタンガフォ、パウア、カガ・バンドロ、
マルコウンダ、ボギラやその周辺、また北東部のビラオとゴル
ディルで一次医療ならびに二次医療を提供した。

1月から8月にかけては10万件以上の診察を行い、数万人がマラ
リアやその他の困窮した生活環境に起因する感染症の治療を受
けた。その多くが5才未満の子どもであった。

▼威嚇行為や政情不安により、MSFは頻繁に移動診療を急遽中
止せざるを得なくなり、最長8週間にわたり人びとが医療を受
けられなくなることもあった。

2007年6月にはMSFの海外派遣スタッフであるエルザ・セルファ
スが反政府軍の銃撃を受けて亡くなったため、MSFはCAR北西部
における活動を長期にわたって縮小した。

3万人近くが、この北西部における暴力により隣国のカメルー
ンへ避難することを余儀なくされ、食糧、住居、医療援助がな
く苦しんでいる。今年、この難民の子どもたちの間で、憂慮す
べき高い率で栄養失調が発生し、MSFは栄養治療援助を行った。

これに加え、補助食糧の配給も行った。また4万5千人以上がチ
ャド南部に避難し、MSFは同地域の病院で難民キャンプおよび
現地の人びとに対し援助を提供した。

▼CAR北東部の人口約4万5千人のバカガ州の一部では、反政府
グループと政府軍が衝突し、数千人が住居や村を破壊され家を
追われた。多くの人びとは近隣の森林に逃げ込んだ。

この地域では医療がほぼ全く受けられないため、MSFはビラオ
とゴルディルの常設診療所と移動診療を通して困窮する人びと
に援助を行った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■チェチェン:紛争が去っても残る重大な人道援助ニーズ

北コーカサス地方のチェチェン共和国において、ロシア政府と
反政府勢力の間で起きた最も激しい戦闘が収束してから4年近
くが過ぎた。近隣のイングーシ、ダゲスタンの両共和国へ避難
した数十万もの国内避難民はチェチェンに帰還している。

同時に、10年ほど前には無差別爆撃の舞台となっていた首都グ
ロズヌイでは復興が進み、共和国の空港も再開した。しかし、
コーカサス地方は未だに非常に不安定であり、チェチェン周辺
では戦闘が増加し、大規模な軍の駐留が続いている。

▼拉致、消息不明、暗殺、爆撃がイングーシ、北オセチア、ダ
ゲスタンの各共和国で続いている。チェチェン国内では、一般
市民にとって治安状況は現在でも不安定である。

危険は、散発する銃撃戦に巻き込まれることから重装備の軍用
車両による交通事故にまでわたり、最近では後者が外傷を負う
原因となることが多い。

基礎医療、特に産科と婦人科の医療が非常に不足しており、た
とえ医療が提供できる場合でも、帰還して貧困にあえぐ多くの
人びとの手には届かない。

グロズヌイ市内や周辺の診療所で、国境なき医師団(MSF)と現
地のチェチェン人医師は、これらの地域に住む人びとに肺、腎
臓、循環器疾患などの慢性疾患が高い確率で見られるのを目の
当たりにしている。

▼さらにMSFチームは、何年にもわたり暴力や避難生活にさら
されてきたことにより、心理社会的ケアのニーズが広く存在し
ていることも確認している。

イングーシやチェチェンの臨時宿泊センターに滞在する避難民
を対象にしたMSFの調査によれば、インタビューを受けた人び
とのほとんどが、不安、不眠、うつ状態に苦しんでいることが
判明した。

▼チェチェンの紛争は、同国の結核管理システムにも被害をも
たらした。MSFは、人口40万人をカバーしている複数の結核病
院を支援し、これに対応している。

また紛争を生き延びた人びとの多くは、今でも生活に支障をき
たす傷跡のケアを必要としている。MSFはそのようなニーズを
少しでも満たすため、2006年からグロズヌイ第9病院で再建外
科治療プログラムを運営している。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■ミャンマー:大幅に制限される人道援助

1962年に軍事政権が実権を握って以来、世界から隔絶され続け
ているミャンマー(旧名ビルマ)の人びとは抑圧と放置の影響
に苦しんでいる。

2007年9月に民主化を求めてデモ行進をした僧侶たちに対する
弾圧は、長きにわたり苦しむこの国の人びとに世界中の関心を
集めたが、一般のミャンマー人が日々の生活で耐え忍んでいる
事柄を開示させるには至らなかった。

▼貧困に苦しみ、マラリアやHIVの高い感染率に直面しながら
、国民に対して医療支援はほとんど与えられていない。現政権
の予算のうち、医療サービスへの割当はたった1.4%である。

膨大なニーズが存在するに関わらず、同国内で活動する人道援
助団体はほとんどなく、現地で活動する団体も、独立性や中立
性を維持しながら活動をすることは困難である。

その上、援助資金を提供する外国政府や組織は、軍事政権の支
援に繋がりかねないプログラムに資金を出すことを嫌う。

国内を移動するために必要なビザ取得に時間がかかり、その結
果、緊急事態への対応が不可能になり、またニーズの調査も困
難を極める。

カレン族やモン族の反政府グループが関与している武力衝突が
繰り返されているタイ東部との国境付近など、いくつかの地域
では、政府による制限が国境なき医師団(MSF)などの人道援助
活動を停滞させている。

医療サービスが大きく欠如している西部のラカイン州では、MSF
は2006年に21万人のマラリア患者を治療した。ロヒンギャ族と
して知られるラカイン州のイスラム教徒は、特に不安定な環境
で生活している。

政府から市民権を奪われたこの民族は、さまざまな形の迫害を
受けている。MSFはコレラの人びとに基礎医療とHIV/エイズ治
療を提供している。

▼政府のHIV/エイズ流行への対応の遅れにより、この病気がさ
らに拡大する結果となった。MSFはヤンゴン、ラカイン、カチ
ン、シャンの各州で包括的なHIV/エイズ治療プログラムを提供
しているが、これらは需要のごく一部を満たしているに過ぎな
い。

延命効果がある抗レトロウイルス(ARV)治療を臨床的に必要
とするミャンマー人患者の数に関する信頼性の高い情報が少な
い中、国連が36万人と推定するHIV感染者のうち、ARV治療を受
けているのはわずか1万人であると考えられている。MSFはその
うち8千人にARV治療を提供している。

結核などの合併症に苦しむ患者で治療を受けられる人数はさら
に少ない。その結果、国連の推定では毎年2万人がHIV/エイズ
により命を落としている。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

freespeech21@yahoo.co.jp
http://www.emaga.com/info/7777.html
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


ジャンル:
その他
キーワード
国境なき医師団 モガディシオ スリランカ イングーシ ミャンマー 反政府勢力 グロズヌイ ミャンマー人 ラカイン州 中央アフリカ 医療従事者 イスラム教徒 チェチェン人 循環器疾患 北オセチア ロヒンギャ 国内避難民 難民キャンプ リーシュマニア症
コメント (0) |  トラックバック (0) |  この記事についてブログを書く
Messenger この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック シェア
« 転載 【 PUBLICI... | トップ | 続報: 政府軍と... »

コメント

コメントはありません。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。
 ※ 
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。

あわせて読む