<「アジア記者クラブ通信」2月号から>
西側に嵌められたカダフィを教訓に権力基盤固める ポスト金正日の北朝鮮
アレクサンドル・ウォロンツォフ(ジャーナリスト)
北朝鮮の最高指導者だった金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の死去は西
側メディアに後継者、金正恩(キム・ジョンウン)大将に関するネガティブな作
り話を広めさせ、この国の危機を煽る機会を与えた━。独自の視点から北朝鮮情
勢をウオッチしている本稿のロシア人ジャーナリストはまずこう切り出して、議
論を進めている。しかし、その視座は決して北朝鮮の現体制を政治的に擁護しよ
うとする偏頗な意図に依拠するものではない。北朝鮮の指導部の内側からは外の
世界がどう映っているかという問題意識に基づき、現状を分析し、今後の展開を
予測している点で、高いオルタナティブ性を有する報道となっている。その最
たる点はリビアでの政変が大きな教訓になったとの指摘だ。カダフィが西側に
嵌められて核開発プログラムを放棄して墓穴を掘ったことで、北朝鮮指導部
は権力基盤を固めようとさらに結束したと分析する。一方、現状打開のカギを
握るのは米国の出方としながらも、従来の強圧的な路線を維持するのか、
大きな政策転換に踏み切るかのジレンマに陥っていると見ている。(編集部)
【アジア記者クラブ2月定例会】
北朝鮮の権力継承をどう見るのか 歪曲報道の洪水を検証する
2012年2月24日(金)18時45分〜20時45分
文京シビックセンター5階(AB会議室)・先着60名
ゲスト
文浩一さん(一橋大学経済研究所特任准教授)
日本では北朝鮮報道となると、どうしてこれほどエキセントリックになるのだ
ろうか。金正日国防委員長の死去の際も120万の人民軍が暴走する、クーデタ
ーの可能性、体制内の大混乱、体制崩壊の危機、挙句の果ては拉致問題解決の
可能性という根拠の示されない憶測や願望、デマとしかいいよう のない噂話が
実しやかに日本中のあらゆるメディア媒体を席巻していた。北朝鮮に関する情報
が、軍事パレード、飢餓、世襲体制という刷り込まれたイメージでしか語られ
ない現実は異様としかいいようがない。定例会に以前お招きした韓国・東亜日報
紙の金忠植さんは、日本の北朝鮮報道を「非論理的で、異常だ」と呆れていた。
こうした事態は、大手メディアから潜入取材を売りにする独立メディアまで
同じ傾向にある。こんなことで隣国と正常な関 係を築けるのだろうか。
2月定例会では、昨秋上梓された『朝鮮労働党の権力継承』の執筆者の一人、
文浩一(ムン・ホイル)さんをゲストにお迎えします。文さんは日本で3年前
に、北朝鮮でデノミネーションを伴う貨幣交換が大失敗に終わったと大々的に報
じられたことに対しても、デノミの模範と称されるフランスでさえ成功まで4年
の歳月を要したことを指摘し、北朝鮮のマクロ動向を通して経済改革の実態を
明らかにしました。さらに、人口センサスの研究から朝鮮人民軍の兵力実数を
西側で言われている120万人ではなく70万人であること、韓国や西側で
350万人が餓死したと言われた90年代後半の餓死被害者数を33万人であ
ることを明らかにしたことでも知られています。当日は、これらの文浩一さんの
研究成果を踏まえて、北朝鮮の権力継承の実態と、日本のメディアや政府の認
識がいかに現実とかけ離れて混乱しているのか、その理由についても検証したい
と思います。
■会 場 文京シビックセンター5階AB会議室(東京都文京区春日1-16-21)
■交 通 地下鉄「後楽園」・都営線「春日」下車
■費 用 ビジター1500円、会員・学生・年金生活者・ハンディのある方1000円
■主 催 アジア記者クラブ(APC)
■連絡先 アジア記者クラブ(APC)〒101-0061東京都千代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452
http://apc.cup.com
E-mail:apc@cup.com
※最新の情報は、必ずHPでご確認ください。
ブログ内・関連記事
よろしければ、下のマークをクリックして!

よろしければ、もう一回!

西側に嵌められたカダフィを教訓に権力基盤固める ポスト金正日の北朝鮮
アレクサンドル・ウォロンツォフ(ジャーナリスト)
北朝鮮の最高指導者だった金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の死去は西
側メディアに後継者、金正恩(キム・ジョンウン)大将に関するネガティブな作
り話を広めさせ、この国の危機を煽る機会を与えた━。独自の視点から北朝鮮情
勢をウオッチしている本稿のロシア人ジャーナリストはまずこう切り出して、議
論を進めている。しかし、その視座は決して北朝鮮の現体制を政治的に擁護しよ
うとする偏頗な意図に依拠するものではない。北朝鮮の指導部の内側からは外の
世界がどう映っているかという問題意識に基づき、現状を分析し、今後の展開を
予測している点で、高いオルタナティブ性を有する報道となっている。その最
たる点はリビアでの政変が大きな教訓になったとの指摘だ。カダフィが西側に
嵌められて核開発プログラムを放棄して墓穴を掘ったことで、北朝鮮指導部
は権力基盤を固めようとさらに結束したと分析する。一方、現状打開のカギを
握るのは米国の出方としながらも、従来の強圧的な路線を維持するのか、
大きな政策転換に踏み切るかのジレンマに陥っていると見ている。(編集部)
【アジア記者クラブ2月定例会】
北朝鮮の権力継承をどう見るのか 歪曲報道の洪水を検証する
2012年2月24日(金)18時45分〜20時45分
文京シビックセンター5階(AB会議室)・先着60名
ゲスト
文浩一さん(一橋大学経済研究所特任准教授)
日本では北朝鮮報道となると、どうしてこれほどエキセントリックになるのだ
ろうか。金正日国防委員長の死去の際も120万の人民軍が暴走する、クーデタ
ーの可能性、体制内の大混乱、体制崩壊の危機、挙句の果ては拉致問題解決の
可能性という根拠の示されない憶測や願望、デマとしかいいよう のない噂話が
実しやかに日本中のあらゆるメディア媒体を席巻していた。北朝鮮に関する情報
が、軍事パレード、飢餓、世襲体制という刷り込まれたイメージでしか語られ
ない現実は異様としかいいようがない。定例会に以前お招きした韓国・東亜日報
紙の金忠植さんは、日本の北朝鮮報道を「非論理的で、異常だ」と呆れていた。
こうした事態は、大手メディアから潜入取材を売りにする独立メディアまで
同じ傾向にある。こんなことで隣国と正常な関 係を築けるのだろうか。
2月定例会では、昨秋上梓された『朝鮮労働党の権力継承』の執筆者の一人、
文浩一(ムン・ホイル)さんをゲストにお迎えします。文さんは日本で3年前
に、北朝鮮でデノミネーションを伴う貨幣交換が大失敗に終わったと大々的に報
じられたことに対しても、デノミの模範と称されるフランスでさえ成功まで4年
の歳月を要したことを指摘し、北朝鮮のマクロ動向を通して経済改革の実態を
明らかにしました。さらに、人口センサスの研究から朝鮮人民軍の兵力実数を
西側で言われている120万人ではなく70万人であること、韓国や西側で
350万人が餓死したと言われた90年代後半の餓死被害者数を33万人であ
ることを明らかにしたことでも知られています。当日は、これらの文浩一さんの
研究成果を踏まえて、北朝鮮の権力継承の実態と、日本のメディアや政府の認
識がいかに現実とかけ離れて混乱しているのか、その理由についても検証したい
と思います。
■会 場 文京シビックセンター5階AB会議室(東京都文京区春日1-16-21)
■交 通 地下鉄「後楽園」・都営線「春日」下車
■費 用 ビジター1500円、会員・学生・年金生活者・ハンディのある方1000円
■主 催 アジア記者クラブ(APC)
■連絡先 アジア記者クラブ(APC)〒101-0061東京都千代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452
http://apc.cup.com
E-mail:apc@cup.com
※最新の情報は、必ずHPでご確認ください。
ブログ内・関連記事
よろしければ、下のマークをクリックして!
よろしければ、もう一回!









