原発停止で燃料輸入量急増はウソ/太田光征 ほか

2012-03-20 07:32:08 | 社会
原発停止で燃料輸入量急増はウソ/平和への結集第2ブログ
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/258776935.html

産経新聞は原発停止による火力発電の焚き増しで液化天然ガス(LNG)と石油の輸入量が跳ね上がり、燃料費が3兆円ないし4兆4000億円増加したことで、貿易収支が第2次石油危機以来、31年ぶりの赤字に転落した、電気料金の値上げで企業の海外脱出が加速する、などと主張している。

「場当たりと迷走の果て…「原発ゼロ」危機」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/accident/548083/
「3.11から1年 いつになる電力不足の解決」:イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/548620/

しかし、原油・粗油も石炭も2011年の輸入量(重量)は10年と比べ減少し、LNGと液化石油ガス(LPG)の輸入量(重量)がそれぞれ12.2%、2.7%増えたに過ぎない。LNGの輸入量(重量)は10年も09年と比べ8.5%増加している。燃料輸入量は急増していないし、輸入量が増加したLNGとLPGの輸入額増加分は1兆4000億円でしかない。

日本は韓国の2倍の価格でLNGを輸入している。産ガス国に足元を見られる原燃料費調整制度をすぐに廃止し、韓国並みの価格で輸入すれば、焚き増し量が2倍になっても輸入額に変化はない。

中日新聞:電気値上げ 燃料高値買いは背信だ
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2012022502000018.html

太田光征



財務省貿易統計 Trade Statistics of Japan
http://www.customs.go.jp/toukei/latest/index.htm
平成23年分貿易統計(確定)
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2011/2011_117.pdf

原油および粗油は2010年と比べ重量で2.7%減、輸入価格で21.4%増。石炭は重量で5.1%減、価格で16.5%増。液化天然ガス(LNG)は重量で12.2%増、価格で37.9%増。液化石油ガス(LPG)は重量で2.7%増、価格で14.3%増。鉱物性燃料全体の価格は25.4%増。増えているのはLNGとLPGだけで、急増というほどではない。単に単価が上昇しているだけ。

2010年度はどうか。

平成22年分貿易統計(確定)
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2010/2010_117.pdf

原油および粗油は2009年と比べ重量で0.8%増、輸入価格で22.4%増。石炭は重量で14.1%増、価格で2.6増。LNGは重量で8.5%増、価格で22.8増。LPGは重量で0.9%減、価格で31.8%増。鉱物性燃料全体の価格は22.5%増。

LNG輸入量(重量)の増加は2010年も起こっていて、原発のほとんどが停止した2011年に特徴的なことではない。鉱物性燃料全体の価格上昇率は2010年でも2011年でもほとんど変わらない。

産経新聞は、鉱物性燃料全体の輸入価格増加分4兆4000億円をあたかも発電燃料費の増加分であるかのように書き立てている。

火力発電燃料の主役は石油でも石炭でもなくLNGであって、輸入量が増加したLNGとLPGの輸入価格増加分は1兆4000億円でしかない。


[参考]

「2011年の貿易収支赤字」主要因は「原発停止による燃料量増加」ではありません
http://www.hirax.net/diaryweb/2012/02/11.html

2011年の石油と石油製品の輸入(数量、平均単価との関係)【訂正版】
http://twitpic.com/8ddds7
2009~2011年の化石燃料の輸入(輸入量と輸入額)。ただし、荒い計算なので燃料以外も入っている。
http://twitpic.com/8i32hu

第27類 鉱物性燃料及び鉱物油並びにこれらの蒸留物、歴青物質並びに鉱物性ろう
http://www.customs.go.jp/tariff/2012_3/data/i201203j_27.htm
天然ガスの9桁番号:271111000
貿易統計 :統計品別推移表 :条件入力 :財務省貿易統計 Trade Statistics of Japan
http://www.customs.go.jp/toukei/srch/index.htm?M=77&P=0

貿易統計:液化天然ガス:輸入CIF価格:統計情報サービス
http://toukei-is.com/h/?p=3050103&f=00
貿易統計:原油及び粗油:輸入CIF価格:統計情報サービス
http://toukei-is.com/h/?p=30301&f=00

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「拙速な再稼働反対」意見書可決 越前市会、大飯原発3、4号で
(2012年3月20日午前7時03分)

 福井県の越前市会は19日、関西電力大飯原発3、4号機の拙速な再稼働に反対する意見書を全会一致で可決した。同市議会事務局によると、今回の原発再稼働に関して否定的な意見書を可決するのは県内市町会で初めて。

 意見書は「東京電力福島第1原発事故の真相究明が終わらなければ、新たな原発事故を防ぐための改善策や解決策が見いだせない」とした上で「事故以前と同じ基準で原発の安全性を確認し、再稼働を判断することは到底、国民は納得しない」などと指摘。

 政府に対し、事故原因の徹底的な解明や原発周辺の地震の可能性について科学的な根拠に基づく調査などを行い、停止中の原発の運転再開を拙速に進めないよう求めている。

 嵐等議長は報道陣に対し「原発の安全レベルをもっと高くしなければならない。意見書は近く県にも提出したい」と話した。

 意見書可決を受けて奈良俊幸市長は「県は慎重に原発の安全性の確認に努めており、市会の意見書の趣旨に沿う形で対応していると認識している。市としても引き続き、原発の安全対策の推進を国などに求めていく」とコメントした。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/33697.html


原発再稼働で越前市会が反対意見書 大飯原発3、4号で県内市会初
(2012年3月15日午後6時47分)

 関西電力大飯原発3、4号機の再稼働をめぐり、福井県越前市会は15日の議会運営委員会で、拙速な再稼働に反対する意見書を19日の本会議最終日に提案することを決めた。民主党系や保守系の各会派が賛同しており、可決する見通し。

 同市議会事務局によると、今回の原発再稼働に関して否定的な意見書を可決するのは県内市会で初めてという。

 意見書案では▽東京電力福島第1原発事故の原因について中立的、客観的な立場から徹底的な解明を行う▽原発事故を防げなかった責任の所在を明らかにする▽「脱原発」社会への転換を容易にするため、原発立地自治体などへの財政支援を図る▽再生可能エネルギーの開発や利用拡大を最大限に加速させる▽原発周辺の地震の可能性について徹底的な調査を行う―の5点を求めている。

 嵐等議長は「全議員が拙速な再稼働には不安を抱いている。国は徹底的に原発の安全確保に努めるべきだ」と話している。

 大飯3、4号の再稼働をめぐっては、おおい町会は、国から原発事故の知見を反映した暫定的な安全基準が提示された場合には、県は速やかに再稼働を判断するよう求めている。原発が立地する敦賀、美浜、高浜の3市町会とともに西川知事に要望書を提出する方針。

 越前市会は昨年6月、エネルギー政策の抜本的な見直しなどを政府に求める「脱原発」の意見書を全会一致で可決している。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/33615.html

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2011年の日本の地震 分布図 Japan earthquakes 2011 Visualization map (2012-01-01)


スピーカーから音を出して、10分間、じっとご覧ください。
ちなみに、これは情報を極端に一元化、単純化した「映像によるレッテル貼り」
の傑作です。



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1 コメント

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Unknown (線量測定)
2012-06-15 21:44:18
お邪魔してます。
「原発が停止した場合の石油の増加量」でぐぐってこちらに来ました。
東工大のなんとかという教授も3兆円増加とか言っていました。
私がWEB上で調べたデータは2010年ぐらいの石油輸入量の発電に使用される割合は8%。
石油輸入量の使用カテゴリの一位は運輸関係らしい。
私も含めた自家用車の方々。
だから原子力が火力になってもたいしたことないのは当たり前。
すでに得ていた知識で、全発電中、原子力30%、火力60%
原発停止による火力の増加の石油、石炭、LNGの割合を同じと勝手に仮定すると、
原発が停止した時の石油の発電中の増加量は1.5倍、しかし全輸入量では4%の増加。
4%が3兆円なら、震災前に72兆円が震災後75兆円に増加したのみ。
東工大の教授は小学生並みの知識か?
いえいえ日本国民をばかにしているだけ。
嘘は言っていないからね。
産経新聞も、読売新聞も小学生並み。
ブログ、頑張ってください。

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