靖国神社参拝に関する質疑(24日参院予算委員会)詳報/産経WEB ほか

2013-04-25 01:43:17 | 社会
閣僚の靖国神社参拝をめぐる質問と安倍晋三首相らの答弁は以下の通り。

 徳永エリ氏(民主)「安倍内閣の3閣僚の靖国神社参拝についてうかがいたい。20日と21日に、新藤義孝総務相、麻生太郎(副総理兼)財務相、古屋圭司拉致問題担当相が靖国神社に参拝した。特に麻生財務相は安倍政権のナンバー2だ。参拝したことの影響力は大変に大きい。3人が靖国神社を参拝した後に韓国が不快感を示し、尹炳世(ユン・ビョンセ)外相の訪日が取りやめになったが、安倍晋三首相と朴槿恵大統領の就任後初の閣僚レベルの会合だったはずだ。外相とは、北朝鮮の挑発的な言動を受けて、米国の同盟国である日韓両国でこの協力関係を話し合うはずだった。中国からも大変に厳しいメッセージが寄せられた」

 「皆さん自身の立場と責任を越えたナショナリスト的な見解があって、そのことが、外交上の利益を損なわせたのではないかということで、大変懸念している。麻生財務相は昨日の記者会見で『外交には影響はない』と言った。昨日、尖閣諸島沖で中国の工船が領海侵犯したが、最多の8隻だ。参拝の影響ではないか。既に外交に影響が出ていると思うがどうか」

麻生氏「領海侵犯している現実を是としているように聞こえるのは、ちょっといかがなものか。間違えないでいただきたいのは、あそこは日本の領土だ。違法を犯しているのは向こうだ。この点だけはハッキリしていただかないと、聞きようによっては、いかがなものかと思う」

 「世界中で、祖国のために尊い命を投げ出した人たちに対し、政府が最高の栄誉を持ってこれを敬するということを禁じている国などない。われわれはそれに従って、4月、10月、春・秋の大祭なので、私は昭和27年4月28日、(サンフランシスコ)講話条約が発布した日に祖父に連れられて靖国神社に行った。『今日は日本が独立した日だから』と。学校を早引けして一緒に連れて行かれた。早退して連れて行かれて参拝したのが、最初の私が靖国神社に行った記憶だ。少なくとも過去、成人してからずっと毎年、なんらかの形で、特に4月、10月の例大祭には参ってきているし、国民として当然の務めだ。私は基本的にそう認識している」

 徳永氏「とはいえ調整やタイミングがある。手を合わせる気持ちがあれば、どこでも手を合わせることができる。領海侵犯というアクションを起こさせたこと自体が問題だ。特に古屋拉致担当相は本殿に上がって参拝した。しかも『国務大臣 古屋圭司』として参拝した。私的な参拝ではないと記者に言っている。韓国や中国と協力して拉致問題を解決しなければならない立場の古屋担当相が国益より自分の思いを優先するのは、よいのか」

古屋氏「ちょっと間違っている部分があるので、私から指摘する。私は昇殿に上がって参拝した。その時に『国務大臣 古屋圭司』と署名した。私は今、現に国務大臣を務めているので、そういう肩書である。今までもそういうことをしている。かつても、そういう例も沢山あるので、そういう立場で入った」

 「それからもちろん、玉串料は私費で払っている。私ども国会議員として国のために命をささげた英霊に対し哀悼の誠をささげる。これは当然のことだ。だからこそ、私は初当選から今まで22年になるが、春、秋、そして8月15日に参拝を欠かしたことはない。その一環として参拝している。一方で公務に影響があってはいけないので、私は公務が何もない日曜日の午前中に参拝をした。私としては、至極当たり前のことをしたと思っている」

 徳永氏「参拝したことが公務に支障をきたしているとなっているようだ。古屋氏は4月11日の政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会に出席したか」

 古屋氏「私は座長を務めているから当然、出席している」

徳永氏「そこで北朝鮮自由週間への参加が議題になっていた。目的は、拉致問題を含む北朝鮮人の人権問題の解決のための会議の開幕式に出ることになっていた。これが4月28日、29日の日程だったが、訪韓はするのか」

 古屋氏「結論から申し上げると訪韓はできない。なぜか。実は私と防衛相の海外出張がぶつかっていた。実はわれわれ、安保会議(安全保障会議)のメンバーだ。どちらかがやはり最低限、日本にいるのは常識だ。上手に調整しても私は前半に日本にとどまることになる。訪韓を延期したのは2週間以上も前のことだ」

 徳永氏「古屋氏は1月17日付の産経新聞のインタビューで『アジア諸国で北朝鮮と国交がある国はある。積極的に連携して拉致問題について、認識を新たにしてもらいたい。解決のために働きかけていく』と述べている。韓国で行われる予定だった北朝鮮の自由週間への参加は、拉致担当相として非常に大事な訪韓になるのではないか。政府として、この大事なものの調整ができていないのは、おかしいのではないか」

古屋氏「誤解のないように申し上げるが、われわれは内閣の一員として安全保障会議は常に対応しないとならない。そういうときに防衛相、国家公安委員長が日本にいないことは許されない。だから私たちはメンバー同士で調整した。2週間ほど前のことだ。今回の案件とはまったく関係ない話だ。ぜひ誤解しないでいただきたい」

 「実は私は後半に米国を訪問する。日本政府が主催する初めての、拉致問題のシンポジウムをニューヨークとワシントンで開く。私が主催者だ。どうしても欠席するわけにはいかない。そちらを優先せざるをえない。防衛相との調整のなかで、私が前半に日本に留まる結論になるのはごく自然ではないか」

 徳永氏「韓国となぜ調整できなかったのか。訪韓は非常に重要ではないか。韓国と連携することは拉致問題の解決では非常に大事ではないか。先程の産経新聞インタビューで、『アジア諸国で北朝鮮と国交がある国がある』と述べたが、この国交がある国は中国だ。この中国も靖国参拝に不快感をあらわにしているが」

古屋氏「実は韓国は、私たちが主催している会ではない。北朝鮮人権週間という民間団体があり、そこが主催している会に、今まで大体、大臣、副大臣、政務官あるいは政府の代表が行って、ゲストスピーカーとして挨拶しているということがあった」

 「もう1点。『北朝鮮と国交がある国』は、中国以外にもヨーロッパをはじめ東南アジア諸国、たくさんある。そういう国と私たちは積極的に連携している。『中国だけ』と言うが、ちょっと違うのではないか。私は、そういう世界各国と連携していくべきだと産経新聞の記事でも申し上げた」

 徳永氏「マスコミベースの話だから少し誤解したところもあるかもしれないが、拉致被害者の家族の方々は実は非常に落胆しているという声が聞こえてきている。『こんなことで、しっかりと拉致問題の解決に取り組んでくれるのだろうか』という声も上がっているが」

 古屋氏「それは、私ども閣僚が靖国を参拝したことに対し、家族が批判しているということか」

 徳永氏「反応ということだが」

古屋氏「いや。まったく、ちょっと聞き捨てならない話だ。ぜひ名前を言ってください。どなたか」

 徳永氏 「(回答はせずに)では、安倍首相にうかがう。いずれにせよ、靖国参拝問題が中国や韓国に影響を与えたことは否めない。どう感じているか」

 首相「その前に申し上げておくが、質問のなかで『拉致被害者の方々が懸念を表明された』と。これは極めて重要な質問だ。どなたがそれを言ったのか。やはり、予算委員会だからちゃんとしないと。質問者としての信頼性。民主党として質問しているから、もし、いい加減なこと。言っていないのに言っていた。これは大変なことだ。それを明らかにしないとおかしいと、まず申し上げておきたい」

 「その上で、外交は、外交的な目的を達成するために、あらゆる手段がとられる。たとえば尖閣については、歴史的にも国際法的にもわが国の固有の領土だ。しかし、そのわれわれの主張、姿勢を崩そうとしている。その中において、さまざまなことを言ってきたり、宣伝したりす。だから、その中において、われわれはそれに屈しないという態度をとっている」

「靖国の問題についても、たとえば韓国も中国もそうだが、韓国では、靖国について抗議をし始めたのは、一体いつなのか。盧武鉉(ノ・ムヒョン)時代に顕著になったわけだ。それ以前にはほとんどないから、なぜ急に態度が変わったかも、ちゃんと調べておく必要があるだろう」

 「中国においてもそうだ。いわゆるA級戦犯が合祀(ごうし)されたときも、彼らはその時の首相の参拝について、抗議していなかった。ある日、突然を抗議し始めたわけだ。そのことをよく認識する必要もあるだろう」

 「尖閣においても1895年から1971年まで、まったく抗議をしていなかった。で、突然、抗議をし始めたわけだ。そういうことをしっかりと頭に入れながら対応していく必要があるだろう。国のために尊い命を落とした、尊いご英霊に対して尊崇の念を表する。これは当たり前のことであり、わが閣僚においては、どんな脅かしにも屈しない。その自由は確保している。これは当然のことだろう」

 徳永氏「中国と韓国が不快感を示していることに、どう対応するか」

 首相「それは徳永さん。靖国神社でご英霊に対してご冥福を祈る。それについて批判されることに対しては何も痛痒(つうよう)を感じずに、批判されたことで『それはおかしい』と思う方がおかしい。われわれはあくまでも国益を守る。私たちの歴史や伝統の上に立った、私たちの誇りを守っていくことも私の仕事だ。それを、『どんどんどんどん削っていけばよい。(中国や韓国との)関係がうまくいく』という考え方の方が私は間違っていると思う。そのことはハッキリと申し上げておきたい」

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130424/plc13042420310012-n1.htm

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参議院ネットでは

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
から、
「会議名や発言者から検索」
会議名 予算委員会
開会日 2013.4.24~2013.4.24
発言者 徳永エリ

で、検索

発言者一覧 から 徳永エリをクリック

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靖国参拝 「祈りの文化」で屈するな/産経社説
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130425/plc13042503170002-n1.htm
靖国神社に麻生太郎副総理兼財務相ら3閣僚が参拝したのに続いて、国会議員168人が春の例大祭に参拝した。

 平成に入ってから最多である。これに対しても、中国と韓国が反発している。不当な内政干渉というしかない。

 安倍晋三首相は参院予算委員会で、「国のために尊い命を落とした英霊に対して尊崇の念を表するのは当たり前だ。閣僚はどんな脅かしにも屈しない。その自由は確保していく」と述べた。

 内政干渉に屈しない強い決意の表れと受け止めたい。

 中国外務省の報道官は「どんな方法、どんな身分であっても、参拝は日本の軍国主義的な侵略の歴史を否定するものだ」と述べ、安倍首相が靖国神社に真榊(まさかき)を奉納したことも暗に批判した。

 しかし、日本と中国が国交を回復した昭和47(1972)年の日中共同声明は、第6項で「内政に対する相互不干渉」をうたっている。中国の非難は、この共同声明に明らかに違反している。

 韓国も外相訪日中止に続いて、外務省報道官が国会議員の靖国参拝について「関連国の国民にどのような思いをさせるか、深い反省があるべきだ」と批判し、靖国神社を「戦争を美化している所だ」と決めつけた。

 いわれなき非難だ。日韓間においても、相互に内政干渉しないことは基本である。

残念なのは、中韓両国の日本の閣僚や国会議員の靖国参拝の有無を常に外交交渉に結びつけるやり方だ。国内で抱えている多くの難題に対し自国民から不満の声があがるのを、靖国問題に抗議することによってそらそうとしているように見えてしまう。

 日本国内にも一部に、政治家らの参拝をことさらに問題視して、紛争の「火種」にしようとする動きがある。

 繰り返すまでもないが、戦死者の霊が靖国神社に、また地方の護国神社・忠霊塔に祭られ、その霊に祈りをささげるのは、日本の儀礼であり伝統文化だ。慰霊は公人、私人を問わない。それは日本人の心のあり方である。

 これまで日本政府は、毎年1回の靖国参拝を続けた小泉純一郎政権を除き、靖国問題で中韓両国に不必要な譲歩を重ねてきた。安倍政権は今度こそ、両国につけいるスキを与えてはならない。

【産経抄】
「相手の言いなり」だけが外交ではない

2013.4.24 03:16 [産経抄]
 薩摩、大隅などを治めた島津家は関ケ原で敗れたにもかかわらず、幕府による取りつぶしを免れた。領地はほぼ無傷で安堵(あんど)された。それは島津義弘軍による凄(すさ)まじい退却戦の効果である。敗北後わずか千人の手勢で敵将、徳川家康の本陣に襲いかかった。

 ▼たじろぐスキに退却を始め、最後は80人になる死にものぐるいの戦いで、義弘は自国に生還した。それを目の当たりにした徳川方は、これ以上追い詰めた場合の島津の抵抗を恐れた。だから戦後処理でも島津家にだけは手を入れられなかったのである。

 ▼同じようなことは先の大戦でも起きた。日本は敗色濃厚となっても、特攻を繰り返すなど決死の戦いを続けた。それは米国など戦勝国を畏怖させた。このため戦後、さまざまに日本人の「骨抜き」を図りながらも、象徴天皇を残し苛烈な占領政策はとらなかったのだ。

 ▼そう考えると今、繁栄を享受している日本のリーダーが靖国神社を参拝、英霊たちに感謝するのは当然のことだ。いやそれだけではない。参拝によって日本人の勇敢な戦いぶりを思い起こさせる。そのことは、日本を敵視する国に対する十分な抑止力となると言っていい。

 ▼麻生太郎副総理ら3閣僚をはじめ、160人を超える国会議員が春の例大祭に合わせ靖国を参拝した。韓国は早速とばかり外相の訪日を中止した。抗議行動も起きているそうだ。この過剰な反応こそ、韓国が日本の「底力」を恐れていることの証拠と思えばいい。

 ▼例によってマスコミの多くは、日中、日韓外交が悪化すると憂える。参拝を「無神経」などと批判している。だが相手の言いなりに「よい子」でいることだけが外交ではない。中国、韓国をはじめ世界のすべての国が知っていることである。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130424/plc13042403170002-n1.htm

閣僚の靖国参拝 日韓“歴史戦争”本格化の様相
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130425/kor13042508210001-n1.htm

各紙報道
https://news.google.co.jp/news/story?ncl=diuWvjYgMWPX1kMr6sl_Dyu1IlicM&hl=ja&topic=h&ned=jp

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朴槿恵大統領は24日、「正しい歴史認識が前提とならなければ、未来志向で進むのは難しい」と安倍政権を批判。韓国紙は「100年ぶりの第2の朝鮮半島侵略」(文化日報)、「侵略戦争を否定すれば、(日本は)戦争可能な国家になる」(朝鮮日報)などの専門家の話を掲載した。


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4 コメント

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Unknown (サン)
2013-04-25 15:37:24
朝鮮戦争で北朝鮮は韓国を侵略しましたが、
そのときの北朝鮮戦死者は北朝鮮において
どのように祀られ、北朝鮮指導者はその場所を
どのように扱っているのでしょうか。
そしてそれに対して韓国はどのような態度を
とっているのでしょうか。

左翼の皆さんなら詳しいと思うので、無知な私に
教えてください。
返信する
精神科医 (宮地達夫)
2013-04-27 21:00:17
今日のワシントン・ポストの主要論説は「阿倍信三は歴史に向き合うことができない」というものだった。内容は推して知るべし。こんな無知蒙昧な首相を持つ自分達日本が恥ずかしい
http://www.washingtonpost.com/opinions/shinzo-abes-inability-to-face-history/2013/04/26/90f5549c-ae87-11e2-a986-eec837b1888b_story.html
返信する
精神科医 (宮地達夫)
2013-04-28 04:18:17
赤旗の記事に対するレスを転載します
今日のワシントン・ポストの論説は「阿倍は歴史に向き合うことが出来ない」というものだった。内容は推して知るべし
http://www.washingtonpost.com/opinions/shinzo-abes-inability-to-face-history/2013/04/26/90f5549c-ae87-11e2-a986-eec837b1888b_story.html

これに対して中国は「日本は今後アジアで永遠に占める場所を失った」「中日関係が硬直しているのならそのまままにしておけないい」と突き放した発言もしている。更に「尖閣諸島は中国の核心的利益」であると明言した。チベット、ウイグルに対する政策を今後は尖閣に対しても用いるという宣言である その前に米国は阿倍に、アジア諸国に対して刺激するような言動は自制すべきだと憂慮を伝えたあとで「脅かしに屈しない」と彼は言った。小泉が公的参拝をしたあと、高裁で「憲法20条3項にあたる宗教的行事にあたる」として違憲判決もでているのに、である。今回の自民党の168名の靖国参拝は「英霊を祭るため」「自分の国のために戦死した方々をお祈りしてどこが悪いのか」という。自分の国の為に戦死した、とはどういう意味か?戦争には戦争目的があり、他国への戦争である。フランクリンは、「戦争とは強奪である」と定義した。帝国主義者 田中は、石油の
ために戦争する奴がいるかと、主戦派の東条英機に反対し、更迭された。
返信する
精神科医 (宮地達夫)
2013-04-28 05:14:24
ブログの内容とは関係ないがUnknown (サン)
朝鮮戦争で北朝鮮は韓国を侵略しましたが、
そのときの北朝鮮戦死者は北朝鮮において
どのように祀られ、北朝鮮指導者はその場所を
どのように扱っているのでしょうか。
そしてそれに対して韓国はどのような態度を
とっているのでしょうか。という質問があったのでお答えします。朝鮮半島では日本敗北後、半島規模で民族独立運動が起こりその内部には勿論共産主義者も,民族主義者も庶民も含まれており、その延長上に朝鮮戦争に繋がったわけですが、お互いの首都まで内乱が拡大する中で、双方の戦死者の所在の多くは未だにつかめていないのが実情であり毎年(今はわからない)両国合同で所在確認の発掘を行っています。従って答えは「わからない」というのが答えです。
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