経産省前テントひろば 165日目 テント日誌 2/21〜22

2012-02-24 00:47:37 | 社会
<テント日誌 2/21(火)>
        「再稼働を急ぐ動きに注視を」
   ―― 経産省前テントひろば 164日目 ――
 
 身を刺すような厳冬はどうやら去ったようだ。これからも寒さのぶりかえす日もあるだろうが、それでも確実に温かくなってきている。「火器使用を口実とする撤去命令は意味をなさなくなるよね」という軽い冗談も飛び交う。経産省が目の仇にしてビデオ撮影までしていた小さなガスストーブで暖を取っていても寒かった日々が嘘のようだ。そのうちに「暑くてかなわはない」というのが人のこころだろうが、でも寒さ暑さがどれほど大事なことかに思いもいたる。寒さをしのごうとすることから人間のエネルギー問題ははじまったのだろうが、
自然の恩恵ということを考えてみてもいいのではないのか。何が豊かさかを含めて…。


 再稼働をめぐる権力側の動きが旧ピッチに進められている。斑目原子力安全委員長はここにきて「ストレステスト」の第一次評価での再稼働に疑問を呈しているが、政府はこれを再稼働の条件として推し進めようとしている。これは経産省側の再稼働を急ぐ意向を代表していた海江田経産大臣とそれに厳しい姿勢で臨んでいた菅首相の対立から妥協として生まれたものと言われる。もともと経産省と原子力ムラは福島第一原発の事故当初から、原発再稼働を戦略として描いていた。これで飛びついたのが「ストレステスト(耐性テスト)」であるがこれについての疑問は多い。そのもとになったヨーロッパでも疑念に付きまとわれる代物である。斑目委員長の発言は遅きに失する感もするが当然のことである。

 「ストレステスト」は電力事業者のテスト報告を原子力安全・保安院が評価結果を出す。これをさらに原子力安全委員会が審議し評価を下す。この結果をもとにして内閣と地元の了承で再稼働にいたるとされる。この原子力安全委員会の評価結果に対する専門家の意見聴取会がこの間の「専門家の意見聴取会」であり、2月20日(月)で9回目が行われた。そして本日の21日には原子力安全委員会の審議もはじまったのである。ストレステスト全体が再稼働にお墨付きを与える形式的なものでありその審議会も官製的な「やらせ」の一種であることは何度も指摘してきたが、意見聴取会の委員であった井野博満・後藤政志氏の証言はそれを示している。
 
「原子力安全・保安院は、本日、関西電力大飯原発3・4号機の一次評価を《妥当》とする審査書を原子力安全委員会に提出しました。私たちはこのような稚拙なやり方をとうてい認められません」というのが両人の見解である。ここで稚拙とあるのは2月8日の傍聴人を締め出して審議した聴取会のことだが、そこでは技術的課題が残されていることが明確になったのに、保安院側はその審議をだまし討ちのように勝手に打ち切り、妥当の評価を出したことをさす。両氏にはまだ審議が続くように思わせておいて勝手に事を運んだのである。これは多くの報道としてもなされているが疑念を残した強引ともいえる処理に走ったである。両氏は残された技術的課題として様々の問題を指摘している。例えば津波の想定は11・4メートルで福島事故の14メートルより低い、制御棒の挿入を検討の対象から外している、基礎ボルトなど機器の強度について安全率を削って評価している等がある。これらは一部であるが、審議を尽くすという基本的なことさえも行われていないのである。

 この証言の中で両氏は第二次テストが11年の末まで関西電力から出されるはずであったがそれは未だに提出されていないとも述べている。何故、そんなに急そぐのかという疑問が出されるだろうが、その一つに原子力安全委員会は原子力規制庁に替わることが指摘されている。この組織替えの有効性については疑念があるにしても、それだけ再稼働の条件付けの時期は遅れる。そのために駆け込み的にテスト評価をめざしていると憶測されている。非常に不透明な日本の政治であるからこうしたことは十二分に考えられるのである。本日の審議会は外部委員の質問に対して安全・保安院のメンバーが答えるというものであったが傍聴した人は消化不良になったという感想を述べていた。

 夕方には右からの脱原発を唱えるデモがテント前広場を通った。小ぶりのでもであったけれど脱原発の行動には賛成でありテントの激励は歓迎すべきことだった。イデオロギー的な評価ではなく、行為を基準にして評価するというところを出発におけばいい。脱原発の立場にある人と大同につくという形でやる運動を我々は主張してきた。このことをやっていく一つの方法はイデオロギーではなく行為《行動》での評価を基準にしていくことにある。

 テントではフランク夫妻が用意してきてくれた料理とワインで盛り上がった。
料理の名前は忘れたがとてもおいしかった。日本の祭りでは神との共食《共撰》や直会《なおらい》が重要事であった。テントの保持が祝祭的な楽しさにあることであれば食べ飲み語りあう場は重要である。持続戦の様相に入りつつある今はこうした場の存在が大事になる。(M/O)

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<テント日誌 2/22(水)>
      福島の母と子の声を聞いて! 大作戦  
    ―― 経産省前テントひろば 165日目 ――

2月22日(水) 晴れ。もう春を感じさせるように暖かい。
 今日は昼過ぎからテント裏側に横幕を張る作業が行われた。
テントは幅5間、奥行き2間の広さでこれが2棟、道路に面し縦に並んでいる。他に3坪ぐらいの小さなテントが一つやや離れて建っている。経産省内脱原発テントひろばの敷地はこの三つのテントでいっぱいいっぱいだ。
 表側は全国から寄せられた脱原発のメッセージや横幕などで賑やかだが、裏側つまり経産省側から見ると眼下に白いテントがポツンと見えているだけで寂しい感じだ。これでは経産省に脱原発を迫るテントとしては画竜点晴を欠く。早速椎名さんや何人かで相談、テント会議の賛同を得て、大きな方の二つのテントにまたがる大横幕を張ることになったのだ。
 作業が始まると、経産省側もその様子を内側からビデオ撮影する。一文字60センチ大で書かれた「福島の母と子の声を聞いて!」の文字はビルから眺めおろす経産省官僚たちの眼を射るに違いない。
 椎名さんが、経産省のビルの中から写真を撮りたいと言った。先日の「愛のチョコレート」が効用発揮するか、たぶん大丈夫だろう。写真が撮れたらブログに載せてもらいたい。

 昨日21日のことになるが、夜7時前珍しいデモがテント前を通った。一口で言えば右系デモだが、反原発のデモと知り、テントのメンバーを含め手を振って出迎えた。これは自然なことだ。お互いが「共同」に立つことを実感すれば連帯感が生まれる。右系デモなどと簡単にくくるのは軽率なことなのかもしれない。
 ひるがえってみれば、左系デモというくくりに、デモに参加することに逡巡し結果として脱原発の意思を行動に転ずることができない人々がいかに多いことか、想いを馳せる必要がある。 
                                          (T/E)

★「ひろばー全国・全世界から 〜交流・討論・共感〜」
   (郵便は〒100−0013 東京都千代田区霞が関1−3−1 経産省前テントひろばメールは tentohiroba@gmail.com へお送り下さい。           )

◎いつも興味深くテント日誌を読ませて頂いております。本当に皆様ご苦労様です。私は 昨年たった一日ですが、テント前の座り込みに参加させて頂きました。
再度伺うつもりでおりましたが、60才を過ぎますと体調と相談!という情けない状態です。それでも、何かお役に立てればと思い、東京都民への署名呼びかけやネットでの抗議に参加させて頂きました。そろそろ寒さがゆるぎ始める頃になってきましたので、またテント村での座り込みに参加できるのでは・・・と思っています。
 どうかお体をくれぐれも大切になさって下さい。テント村でまた皆様にお会いできる日を待っております。でも、そんな日が一日も早くなくなる日が一番待ち遠しいです。                        A.K.(川崎 60代 女性)

◎経産省前テントの皆さんへ  できれば、全国にお知らせ下さい。 
稼働原発が二基だけとなって、保安院のストレステストの動きや、原発地元自治体な どへの働きかけなど、「原子力ムラ」の執念と策動が露わになりつつある、特別の時期 に入りました。どんな事態にも対処するという枝野経産大臣のインタビューも新聞に載 っていますが、これに対しても経団連から圧力があります。
緊急を要するこの時期に、原発再開の動きを止める国会議員の力を借りようと、ここ 数日の間にNGOが集まって国会議員に働きかけ、超党派国会議員の連名による「停止原発の運転再開をしない要請」を政府に行いました。
引き続き新たな賛同議員への働きかけを継続しています。身近な議員がいたら、どん どん増やすために働きかけをお願いします。

E-mail:terashige@gmail.com   寺島 栄宏
 
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経産省前テントひろば開設から間もなく半年/林田力
「Occupy Wall Street」の掛け声と共に世界中に広がった抗議運動。日本でも2011年9月11日に東京都千代田区霞が関の経済産業省前に「経産省前テントひろば」が登場し、メンバーが交代で寝泊まりしながら現在も脱原発を訴えている。東日本震災の半年後に開設された「テント広場」も間もなく半年を迎える。林田力は2月14日に「テントひろば」を訪問し、話を聞いた。

「テントひろば」は経済産業省の玄関脇のオープンスペースに設置されている。敷地は国有地であるが、通行の邪魔になる道路でも業務の妨げになる経済産業省の構内でもないという絶妙の地点である。「テントひろば」の内外には「子どもを放射能から守れ」など様々なメッセージや旗が並び、藤波心や制服向上委員会ら脱原発を鮮明にした芸能人のものもある。

外側ではギターを手に歌を歌う参加者もおり、にぎやかな雰囲気である。林田の訪問時にはフランスのメディアも取材していた。日中は勤労世代が少なく、高齢者が中心であるが、中学生も訪れており、多彩である。この点について参加者の一人は「現代日本では乏しくなった世代間交流ができる空間」と語った。

女性の存在感が大きい点も特徴である。2011年10月には「原発いらない福島の女たち」の座り込みが行われた。12月1日からは「未来を孕む女たちのとつきとおかのテントひろば行動」が続いている。「とつきとおか」は10ヶ月10日のことで、胎児が母体にいる期間を象徴する。男性の参加者も女性の存在が「青筋立ててバリケードを築いて籠城するような運動とは雰囲気を変えている」と評価する。

原発全廃を掲げ、当面は再稼働阻止を目標にする「テントひろば」であるが、関心は広い。元々は護憲・平和の市民運動家が大きな役割を果たしている。「テントひろば」では日米安保反対や憲法第9条会見阻止、イラク戦争批判のビラも配布された。

福島県いわき市に高齢の知人がいるという参加者は「自主避難をせずに住み続けている、または一時避難から戻った人々も福島が放射能汚染で住めない地域になっていると認識している。そのような住民意識をマスメディアは報道しない。逆に報道は住民が復興に向けて頑張っているという視点ばかり」と語る。この状況に「15年戦争中の大本営発表と同じ」と反戦平和運動と共通する問題意識を見出していた。

また、江東区による竪川河川敷公園での野宿者強制排除に抗議するビラも配布された。公有地であるという理由で平穏に生活していた野宿者の小屋を強制撤去する江東区に抗議する運動と、公有地にテントを設置して原発推進政策に抗議する運動は重なる。林田も自身の経験した東急不動産だまし売り裁判など東急グループの問題を話したところ、参加者から「様々な問題はつながっている」との反応があった。

「テントひろば」は撤去を求める行政だけでなく、右翼からの攻撃にも晒されている。この日も街宣右翼から攻撃されたばかりという。「テントを河川敷に持って行け」など口汚く罵られた。一方で伝統的な街宣右翼よりも新興のネット右翼を問題視する声が上がった。「彼らの多くは非正規雇用の労働者で、格差社会の犠牲者である。本来ならばフリーターの労働組合などで一緒に闘ってもいいのに、『在日外国人が生活保護で不労所得を得ていることがけしからん』と攻撃の矛先をマイノリティに向けている。天皇制に対する意識など右翼としての思想は貧弱」と語っていた。
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林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
http://hayariki.net/
http://hayariki.zero-yen.com/


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ストレステスト 原子力安全委員会 経済産業省 意見聴取会 東急不動産 原子力ムラ 原子力安全・保安院 東急グループ 15年戦争 大本営発表
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