アムネスティ国際ニュース:ビルマ(ミャンマー)良心の囚人テッウィンアウンが獄死

2006-10-23 22:44:42 | 世界
アムネスティ・インターナショナルは、良心の囚人であった学生運動リーダー、テットウィンアウン(34歳)がマンダレー刑務所で本日死亡したことに、深く遺憾の意を表明する。アムネスティはビルマ(ミャンマー)軍政当局に対し、彼の死亡原因について直ちに独立した調査を行ない、その結果を公表することを要請する。またSPDC(国家平和発展評議会)は、すべての囚人の健康を守るために早急になんらかの手を打たねばならない。

アムネスティ国際ニュース
(2006年10月16日)

アムネスティ日本 <info@amnesty.or.jp>
http://www.amnesty.or.jp/
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ビルマ(ミャンマー)良心の囚人テッウィンアウンが獄死
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AI Index: ASA 16/015/2006 (Public)

アムネスティ・インターナショナルは、良心の囚人であった学生運動リーダー、テッ
トウィンアウン(34歳)がマンダレー刑務所で本日死亡したことに、深く遺憾の意を
表明する。アムネスティはビルマ(ミャンマー)軍政当局に対し、彼の死亡原因につ
いて直ちに独立した調査を行ない、その結果を公表することを要請する。またSPDC
(国家平和発展評議会)は、すべての囚人の健康を守るために早急になんらかの手を
打たねばならない。

テットウィンアウンは、ビルマの教育システム改善と政治囚の釈放を求めて、小規模
で平和的な学生デモを組織したかどで、1998年以来投獄されていた。

獄中ではひどい拷問を受け、またマラリアなど様ざまな病気に苦しんだ。2002年に
は、刑務所の医療手当ての不備と貧弱な食事に抗議して、ハンガーストライキを行
なった。2005年には、一人では歩くことさえできないとの報告があった。

アムネスティはビルマの囚人の健康について懸念している。特に、長年の獄中生活、
虐待、労働キャンプでの過酷な状況、あるいは軍のポーターとして働かされる、など
のために衰弱した人びとの健康が心配される。政治囚を含め獄死は増加しており、
2006年中だけでも刑務所の待遇はさらに悪化している。

以上のことから、アムネスティはSPDCに対し、囚人の基本的人権を尊重し、彼らの健
康が脅かされないために、あらゆる必要な措置を取ることを保証するよう要請する。
特に緊急を要するのは、充分な食事と医療を提供することである。専門医の診察が必
要であれば、それを無視してはならない。拷問や、非人道的で品位を傷つけるような
取り扱いは、拘留中であれ獄中であれ禁ずるべきである。

アムネスティはまた、多くの良心の囚人がいまだ自由を剥奪されていることを憂慮す
る。彼らはテットウィンアウンと同じく、基本的な権利を平和的に履行しただけで投
獄されているのである。高齢者も若者も健康状態の悪い人が多い。拷問や虐待によっ
て身体的、精神的に傷つけられたためである。アムネスティは今一度声を新たにし
て、軍政当局が彼らを即時無条件に釈放することを求める。


背景情報
ビルマでは1988年以来、多くの政治囚が獄死している。

テットウィンアウンは1998年10月4日に逮捕され、52年の禁固刑を宣告された。その
後刑期は59年にまで延ばされた。

テットウィンアウンは1988年に、26年間続いていた軍政に抗議するデモに参加した。
当時彼は首都ヤンゴンで学ぶ学生だった。地元の高校の学生連盟ではリーダーの一人
であり、1989年にはBESU (Basic Education Student
Union) の副書記長になった。こうした政治活動のゆえに1991年退学処分を受け、そ
の9月には9ヶ月間拘禁された。このときに拷問を受けたという。その後、全ビルマ学
生連盟( ABFSU ) のリーダーとなった。

テットウィンアウンは、小規模の学生デモを組織しただけで逮捕されてしまった。こ
のとき一緒に逮捕されたエイアウンやミョーミンゾーも、未だ獄中にある。隔離拘禁
された後、国内の政治囚のほとんどが収監されているインセイン刑務所内で10日間の
密室裁判が行なわれ、そこで刑を宣告された。彼や他の学生たちは弁護士に接見でき
ず、看守や裁判官にそれを要求しても無視された、ということである。彼らは自身を
弁護する権利すら奪われていた。テットウィンアウンが逮捕されたとき、当局は彼ら
が、議会召集をもくろむ最大政党のNLD(国民民主連盟)の手助けをして暴動を扇動し
ようとした、と言っていた。

テットウィンアウンや共に逮捕された人びとは、治安法および、印刷物に当局の検閲
を義務付けた出版法などに基づき、最長刑期の実刑を宣告された。他の政治囚の判決
と同じように、その刑期は併合科刑ではなく累積科刑で宣告されたものである。刑務
所は家族が面会に来るには数日間もかかる僻地にあり、そのためほとんど家族にも会
えなかった。このように囚人を僻地の刑務所に送り込むことは、最低限の食糧や医療
品の差し入れを家族が行なうことも難しくし、結果として囚人の健康を害してしま
う。テットウィンアウンが死亡したと考えられているマンダレー刑務所では、2006年
に、囚人が食糧・医療品を外部から受け取ることを禁止していた。

テットウィンアウンの兄弟であるピョンチョーは、他の学生運動リーダーたちと共に
2006年9月29日に拘禁され、以来起訴もないままに隔離拘禁されている。これは予防
的拘禁である、と当局は言っている。彼らの多くは以前にも政治活動のために最大15
年間も投獄されていたことがあり、健康を害しているため医療措置が必要である。

ビルマの拘禁状況について、独立に調査を行っている機関は現在のところ無い。国際
赤十字委員会(ICRC) は同国の90ヵ所の刑務所や労働キャンプを訪問した際に、必要
な基本的医療
品や衛生用品の半分を提供していたが、2006年に当局が同委員会に対する訪問許可を
取り下げてからは、訪問できずにいる。ICRCはまた、被拘禁者が受ける医療措置を改
善するよう、当局に働きかけていた。
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