参考記事です。反原連・脱原発「あなたの選択」プロジェクト2013のフライヤー

2013-07-07 11:56:06 | 社会
反原連・脱原発「あなたの選択」プロジェクト2013のフライヤー(現在配布されている第2版)


http://coalitionagainstnukes.jp/wp-content/uploads/2013/07/choice2013v2.pdf

第1版

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*わたしにとっては どーでもいいことですが、読みたい・見たいひとがいたので・・・(薔薇猫)

以下CMLでhayariki.netさん

首都圏反原発連合(反原連Metropolitan Coalition Against Nukes)が脱原発「あなたの選択」プロジェクト2013のフライヤーを発行した。このフライヤーからは脱原発運動の一つの価値観を見ることができる。

「あなたの選択」フライヤーは10政党の原発政策を比較したものである。「私たち一人ひとりが各党の姿勢をよく見極めて、原発のない日本を選択しましょう」と呼びかける。具体的には各党の政策を「全原発を廃炉」「再稼動させない」「新増設させない」「原発輸出させない」「核燃料サイクルの中止」の6項目について◎、○、△、×の4段階で評価する。その上で政党を○、△、×で総合評価し、脱原発から原発存続・推進まで色分けする。

2013年7月5日現在、第2版がリリースされているが、既に第1版も流布している。この第1版については批判があった。第1版では全項目が◎となる政党が共産党1つのみで、特定の政党が一番という見方ができるものである。脱原発政党の中でも差がつけられている。

これに対して第2版では第1版で○と評価されていた項目が◎となり、全項目が◎となる政党が3つになった。但し、第1版で全項目が◎とされた政党は「各論も首尾一貫しており◎」となっているのに対し、新たに全項目が◎となった政党(緑の党)では「その他各論も◎」となっており、その違いが気になるところである。

また、フライヤーでは上段にいくほど脱原発政党、下段にいくほど原発存続・推進政党と配置するが、第2版で新たに全項目が◎となった政党でも2段目に配置され、全項目を◎としていない政党よりも下に配置する。

この点について反原連関係者に確認した。まず大目的は脱原発政党か原発存続・推進政党かを見極めることを求めたものとする。第1段も第2段に配置した政党も同じ背景色で、総合評価を○にしており、区別する意図はないとした。

管見は第1版には違和感がある。特定の政党を1番とすることは、シングルイシューの市民団体が掲げるシングルイシューについて幅広い支持を得るという戦略には逆行している。脱原発派でも「このようなビラは配りたくない」という人が出ることは理解できる。

シングルイシューの市民団体から見れば多くの政党に足りないところが見えてくることは当然であるが、幅広い支持を得るために駄目なところを指摘するのではなく、いいところを伸ばすという方針で臨むことも戦略である。この点、2012年末の「あなたの選択」フライヤーでも共産党の◎が一番多いが、各党のユニークな政策を紹介しており、各党の脱原発的傾向を伸ばそうという努力が感じられた。

第1版のようなフライヤーが出たことに対する最大の懸念は、市民運動が政党の下部機関に成り下がったのではないかという点である。現実に政党系の人物に乗っ取られ、その事実上の下部機関に成り下がってしまった市民運動も多い。それは市民運動の分裂と停滞を招く。但し、この点の懸念は私が確認した限りは、なさそうである。

すぐに第2版(訂正版)が出された点からも、それほど細かな点まで考えていなかったというところが実態であろう。それならば細かな点で紛議を招くようなことを書くべきではないとなる。だから第2版が出されたことになり、それで一応の解決になる。

しかし、第2版でも特定政党にだけ「首尾一貫しており」という評価をしており、依然として特定政党を最良とする価値観は存在する。これは裏返せば、それ以外の脱原発政党には首尾一貫していないところがあるという評価になる。

「あなたの選択」フライヤーは、あくまで反原連の評価である。フライヤーに「これは首都圏反原発連合の評価です。みなさんもご自身の目で各党の政策を確かめて下さい」と明記されているとおりである。それ故に、ここからは価値観の問題になるが、巨大科学技術への不信というような根っこの思想を評価せずに表面的に採点していることが違和感の原因である。

各論は◎、○、△、×の4段階評価であるが、これは優・良・可・不可ではない。◎は「ただちに脱原発」につながる政策であり、○は「中期的に脱原発」につながる政策としている。しかし、「ただちに脱原発」が「中期的に脱原発」よりも上等とは限らない。仮に一時的に「ただちに脱原発」が達成できても、脱原発の社会的基盤が存在しなければ原発は復活する。「ただちに脱原発」が正当化されるならば、それは原発に緊急の危険があるためである。それならば危険に対処する何らかの措置を行えば再稼動となる。現実に日本社会では原発ゼロを達成した時期もあったが、すぐに大飯原発が再稼動された。

反対に中期的な脱原発政策によって脱原発の社会的基盤が実現すれば、それによって生まれた脱原発は強固なものになる。故に中期的な脱原発政策こそ重要との見方も成り立つ。これは反原連の思考様式を知る上で興味深い。もともと管見は脱原発運動家が電力自由化に不熱心な傾向があることに疑問を抱いていた。脱原発の社会的基盤を作るためには原発で儲からない社会にする必要があり、そのために電力自由化が必要である。しかし、「ただちに脱原発」を求める立場ならば、電力自由化による脱原発という中期的戦略に興味がなくても当然である。

「ただちに脱原発」よりも「中期的に脱原発」の方が重要という立場ならば、◎ではなく、○を付けられたとしても怒ることではなくなる。しかし、一般的な感覚では◎、○、△、×は優・良・可・不可であり、その点で批判が出てくるものである。

「あなたの選択」フライヤーは、良くも悪くも反原連の主観が表明された評価である。数ある脱原発運動の中の一つであり、脱原発派の最大公約数的なものではない。反対に脱原発派の中の根本的な思想の違いを発見できるものである。しかし、それで脱原発派同士で対立することは建設的ではない。第1版には問題があるものの、各政党の原発政策を見極めて投票して欲しいという反原連の意図は評価する。
http://www.hayariki.net/10/19.htm
 

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