中東ニュース No.510 アメリカの「反イスラム」、「嫌イスラム」の段階へ ほか

2010-09-03 18:01:52 | 世界
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TUFS「日本語で読む中東メディア」
中東各国の新聞が報じた最近のニュース 2010/09/03 No.510
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■■アラブ諸国 サバーフ・ジャディード紙、アル・アハラーム紙、アル・ハヤート紙、アル・ナハール紙から■■

◆2010-08-28 エジプト農業相「小麦の完全自給は不可能」 (Al-Ahram紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20077

◆2010-08-27 「自由船団」事件の国際調査委員会がトルコでの任務終了後アンマンへ (al-Hayat紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20050
「自由船団」の船上で発生した[イスラエル軍による攻撃]事件の真相究明を目指す独立国際調査団は、船団に参加したヨルダン人証言者らやヨルダン政府高官らとの面会のため、明後日同国への訪問を開始する。アンマンの国連筋が本紙に語ったところによると、調査団の任務は8月29日から9月4日まで続く予定だ。またそれに先立ちトルコでの事実調査を8月22日から29日の間に行っており、更にその前の2週間には、ジュネーブで調査団が依拠すべき原則の確定 や、トルコとイスラエルの大使を含む各国のジュネーブ駐在代表団との面会が行われている。

国連人権理事会の議長は、トルコの「自由船団」に対するイスラエル軍の攻撃事件に関する調査のため、法律および技術専門家の補佐を受ける3人の権威ある専門家を任命している。「自由船団」は5月末、救援物資を積載してガザ地区へ向かう途中にイスラエル軍艦艇の攻撃を受け、これによりトルコ人活動家9人が死亡、複数が負傷し、その他の船団参加者が拘束された。

事実調査団はハーグの国際刑事裁判所の元判事であるK・ハドソン・フィリップス氏を団長として、女王顧問でシエラレオネ戦争犯罪裁判所の主任検察官を務めたデズモンド・デ・シルヴァ卿、マレーシアの人権問題専門家で「あらゆる女性差別撤廃委員会」の前委員であるシャンティ・ダイリヤム女史が含まれる。

トルコの「自由船団」にはヨルダンの代表団も参加し、イスラエルに拘束され、8人分のパスポートを盗み取られていたが、パスポートはその後、外交チャンネルを通じて返却された。パスポートを押収されたのは、農業技師組合のマフムード・ズィヤード・ムハンマド・アブー・ガニーマ副委員長、アフマド・サラーマ・サーリム・アル=タラーウィナ博士、ハサン・アフマド・サルマーン・アブー・ハムラー技師、バシール・サアドゥッディーン・アブドゥッサラーム・アル=ザミーリー技師、リヤード・アブドゥッラヒーム・ジャブル・アル=ブスタンジー氏、ムハンマド・ナーイフ・アブドゥッラスール・アル=サラーメイン氏、ムハンマド・ユースフ・イブラヒーム・サダカ氏、サイード・ムーサー・アブドゥルハーディ・アル=アジャーウィ氏の8人。

◆2010-08-26 パレスチナ自治政府とハマース政府、ガザでの発電再開に合意 (Al-Nahar紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20061
ガザ電力配給会社のスヘイル・サキーク取締役は、パレスチナ自治政府と[ガザ地区を掌握している]ハマース政府間の合意を受けて、ガザ地区の発電所を稼働させるための工業用燃料のガザ搬入が再開されることになったと明言し、それによって「2つ目の発電機の稼働が可能になり、停電の時間が減った」と述べた。

[ラーマッラーにあるパレスチナ自治政府の]サラーム・ファイヤード首相官邸はメディアに向けた声明で、「昨日朝、ガザ電力配給会社が約200万ドルを[自治政府の]エネルギー当局に送金してきたことを受けて、ガザの発電所に燃料を供給している企業は、明日水曜日(28日)から2基の発電機を稼働するのに十分な量である1日32万リットルの燃料を供給することに合意した」と述べた。また「燃料の搬入が続けられるかどうかは、ガザ電力配給会社がそのために必要な金額を定期的に送金するかどうかにかかっている。そのために電力配給会社は、払う余裕のある国民から電気料金を徴収する必要がある」と続けた。

一方ハマース政権の公式報道官ターヒル・アル=ヌーヌー氏は「ガザの電力危機を終わらせるためのラーマッラー政府との合意に則って、電力配給会社は200万ドルを送金した。ハマース政府はこの合意を歓迎する」と発表した。

またサキーク取締役は、「西岸とガザの両財務省は、電力配給会社のために、電気料金を滞納している公務員から毎月170シェケルを源泉徴収することで合意した」と発表した。

この2カ月間、パレスチナ自治政府とハマース政府はガザ地区唯一の発電所が燃料不足のために何度も停止したことで、互いを非難していた。このために電力危機は深刻さを増し、停電時間は日々最大で16時間にのぼっていた。

◆2010-08-25 書評:小説「ブルックリン・ハイツ」 (al-Hayat紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20068

◆2010-08-24 ブッラクベリーの携帯端末、エジプトでは「今のところ」規制なし (al-Hayat紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20017

◆2010-08-23 イラク駐留米軍司令官、米軍が再び戦闘作戦を担う可能性を示唆 (al-Sabah al-Jadid紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20066
イラク駐留米軍のレイモンド・オディエルノ司令官は、「イラク治安部隊は来年の米軍撤退後に残される空白を埋める準備を整えるだろう」と述べたが、同時に、「必要があれば米国は戦闘作戦を再開する可能性もある」と言及した。

 また、オディエルノ司令官は、[今回の戦闘部隊]撤退後にイラクに残る部隊が来年までは助言や訓練や支援を提供する役割を担うと述べた。

 オディエルノ司令官はさらに、イラクでは反乱は鎮められ、暴力は続いているが治安状況は概ね改善されつつあり、イラク国家の国民を守る能力や統治業務の向上も進んでいると説明しつつ、もし治安部隊が完全に崩壊したり、政治的対立からイラク治安部隊が分裂した場合には、米軍が再び戦闘任務を実行することもある、と言明した。

 一方、元イラク文民行政官[ブレマー氏]は、イラクにおける米国の任務は「理想的な成功を修めることはできなかった」と述べた。

 これは米『ニューヨーク・タイムズ』紙によるインタビューでの発言である。同紙によればブレマー氏は、「イラクにおける米国の任務は理想的な成功を修めることはできなかった」と述べるとともに、「しかし、民主主義の建設には少なからぬ時間が必要だ」と補足した。

 さらに、「アラブ・イスラーム世界での民主主義の成功は、イスラーム過激派の前途を断ち切るだろう」とも述べた。

 同紙によれば、ある米軍関係者は、「誰一人として、イラクでの暴力行為が既に終わったと断言することはできない」と述べつつも、「イラク治安部隊は治安を一層コントロールできる状態にある」と説明している。

◆2010-08-21 エジプト、小麦価格高騰でパン危機のうわさ (Al-Ahram紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20078

◆2010-08-18 直接交渉の場所に関する話は時期尚早 (Al-Ahram紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20022


■■イラン ジャーメ・ジャム紙から■■

◆2010-08-28 イラン、ロシアとの核燃料コンソーシアム設立を提案 (Jam-e Jam紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20067

◆2010-08-28 イラン系銀行の資金、欧州からすでに避難 (Jam-e Jam紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20069
中央銀行総裁は、欧州内で営業しているイラン系銀行の資金の避難がすでに完了していることを明らかにし、EUによる一部銀行の資産凍結に影響を受けることはないとした上で、「中央銀行は6ヶ月以上も前から、このような事態をすべて想定し、必要とされる対抗措置を講じてきた」と述べた。

 マフムード・バフマニー総裁はファールス通信との会見の中で、サーデラート銀行をはじめ、EU内で営業している我が国の一部銀行の資産の凍結について、「中央銀行では、前もって銀行資産のリストを発表し、欧州内にある口座を移動しておいた」と述べた。

 同総裁によると、現在までにEUによる資産凍結をめぐって、我が国の銀行には何の障害も生じてはいないという。

 バフマニー総裁は、制裁という状況下で社会の〔資金〕需要を満たすための中央銀行の方針について、「様々な方法で、制裁下での社会の〔資金〕需要を解決していくつもりだ。実際、中央銀行は6ヶ月も前からこの事態を想定してきた」と語った。

 同総裁はまた、輸入が〔適切に〕管理されれば、制裁下でも外貨準備に問題はないとも述べた。

 同総裁は、輸入品の消費を減らすことが、国際的な制裁に対抗する本質的な対策であるとし、「必要な指導を行うことができるので、何らかの問題が起こった場合、貿易関係者はいつでも中央銀行に相談に来てほしい」と語った。

 制裁期間が延長されたことから、欧州諸国で活動するイラン系銀行の資産凍結〔の懸念〕について、一部メディアはここ数ヶ月間さかんに報じていた。


■■トルコ ミッリエト紙、ヒュッリエト紙、ラディカル紙、ザマン紙、イェニ・シャファク紙から■■

◆2010-09-01 Ismet Berkanコラム:ラディカル紙へ、感謝と別れの言葉 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20072

◆2010-09-01 男子バスケットボール世界選手権、トルコ、ギリシャに快勝―審判にもまけず・・・ (Hurriyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20073

◆2010-08-31 大学入学手続きはじまる (Zaman紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20064

◆2010-08-30 8.30戦勝記念日、全国で祝賀行事、 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20063

◆2010-08-29 ヘイベリ島のギリシャ正教神学校で特別展開催 (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20046

◆2010-08-29 開幕!―バスケットボール世界選手権、トルコ初戦でコートジボワールに快勝 (Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20047

◆2010-08-29 ドキュメンタリーで最後の総主教はバルトロメオスかの問いかけ (Yeni Safak紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20053

◆2010-08-29 サルマやボレッキのお金でパレスチナの子供達イスタンブルヘ (Zaman紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20054

◆2010-08-28 バシュブー参謀総長離任式、異例の「国家名誉メダル」授与なし (Yeni Safak紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20043

◆2010-08-28 イフタール用のお土産は何がいい (Milliyet紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20055

◆2010-08-25 アメリカの「反イスラム」、「嫌イスラム」の段階へ (Radikal紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20020
9月11日のテロ事件で崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡(グラウンド・ゼロ)近くにモスクを建設する計画が出されるや、議論がまきおこり、緊張状態を作っている。ニューヨークでは、モスクに反対する者たちと賛成する者達との間で起きた小競り合いが、警察のバリケードで遮られる一方、アメリカ全土においてもモスク建設に反対する動きが起きている。

グラウンド・ゼロから2ブロック離れたところに、モスクを含む「パーク51−クルトゥバ・エヴィ」という名称のイスラム文化センターを建設する計画が持ち上がっている。このモスクのイマームになる予定のファイサル・アブデュル・ラウフの妻デイジー・ハーンは、「反対者達の態度は、イスラム恐怖症を超え、ムスリム嫌悪の段階に至っています」と警告した。タイム誌は問題を表紙にし「アメリカはイスラム恐怖症か?」との見出しをつけた。

ニューヨークでは、モスク建設への反対者と賛成者が、一昨日再び互いに抗議デモを行うや、両者間には緊張状態が生じ、それを警察がバリケードによって防ぐという事態となった。数の上でかなり大勢となった反対者達は、「ここへのモスクにノー」、「全てのムスリムがテロリストではないが、全てのテロリストはムスリムだ」、「イスラムについて私は知らなければならないが、必要なこと全ては9.11で私は学んだ」、あるいは血の滴っているような真っ赤な文字で「シャリーア」と書かれたプラカードを掲げ、スローガンを叫んだ。モスク建設の賛成者達は「ここは自由の国だ」、「狂信者たちが何を言おうと私たちは気にしない。宗教の自由がある」、「人種主義に終わりを、ここから狂信者達は去れ」、といったスローガンによって応酬した。

シャリーアに基づいて建設されると主張し、嫌がらせや愚ろう、その他苦痛を与えるような表現が用いられたプラカードを掲げようとした者達が逃げるのを、警察官が追跡した。女性のベールをかぶせたミサイルの模型に、「宗教が目指すものに、自由があるというのか?」、「ほら、オバマのミドルネームはフセインだ(だから賛成するのはわかる)。しかしブルームバーグよ、お前が賛成する言い訳は何だ?」と書かれていた。アメリカ合衆国大統領のバラク・オバマ氏とニューヨーク市長マイケル・ブルームバーグ氏はモスク建設を支持しているのだ。モスク建設の賛成者達の中には、非ムスリムも見られる一方で、モスク建設に反対する者たちの中の多くの数において消防隊員や建設業関係者が見られた。

プロジェクトリーダーの一人であるイマームのファイサル・アブデュル・ラウフの妻デイジー・ハーンは、ユダヤ文化センターの所長と一緒に、アメリカABCのクリスティアン・アマンプールの番組に出演した。ミナレットのない13階建てのセンターは、各宗教間の寛容さを守ることになると説明するハーンは、「最近の出来事やセンターへの反対の態度は、イスラム恐怖症さえも超えています。これはムスリム達への嫌悪です」と述べ、「ユダヤ人憎悪の転移」とたとえた。

■アメリカ合衆国憲法はイスラムに適している

アメリカ国務省は宗教的寛容さを示すために中東視察にラウフ氏を送り出したが、バーレーンでの集会でモスク建設に関する議論が自身を勇気づけていると述べつつ、「これ程多く私たちが注目をあびていることは、成功の印です。人々がより理解することを私は期待しています」と述べた。ラウフ氏は、バーレーンのアル・ワサット紙に以下のようにコメントをした。「アメリカ合衆国憲法の自由に関する条項によれば、ムスリム達にも信仰を実践する権利があります。私は、幾つかのムスリム国家でイスラムが適用されている形以上に、この条項はイスラムの原理に合っていると思っています」と述べた。

■タイム誌:嫌悪の表明

ニューヨークのムスリム指導者達は、計画を他の場所に移すという代替案を提示する一方、タイム誌は「アメリカはイスラム恐怖症か?」というタイトルを表紙に掲げ、これはアメリカのムスリム問題か否かを問いかけた。タイム誌は、モスク反対者らは、深く根ざされた「イスラムへの恐怖」によって行動していること、ムスリムに対し物理的な攻撃がないにしても、嫌悪の声はヒートアップし広まりを見せること、また一部の政治家がイスラムをテロや野蛮と一致させていることを述べている。タイム誌が1002名に行ったアンケートによれば、アメリカ人の46%が、イスラムは異教徒への暴力を、他の宗教以上に扇動していると信じており、61%がモスク建設に反対し、26%が賛成、13%が「わからない」と述べた、という結果を載せている。

◆2010-08-22 ハンテペ戦死者の家族、参謀本部の「ヘロン」発表に不満 (Zaman紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=20029

◆2010-08-20 引退間近かバシュブー参謀総長、最後の国家安全保障会議 (Yeni Safak紙)
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=19989


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