政治家になったムクタダ・サドルは6分裂したマハディー軍を統制不能/アラビアニュース

2006-11-18 19:21:26 | イラク
イラクのシーア派青年指導者ムクタダ・サドルは(国の運営に関与する)政治家となり、所謂政治プロセスに組み込まれた。議会でサドル派がヌーリー・マーリキーを首相に押し上げ5つの省を牛耳っているが、政治的転向の代償としてサドルは、イラク最大の民兵組織の一つといわれ宗派主義的な暴力や殺人を行なっていると批判されるマハディー軍を統制出来なくなった。
 
政治活動の中心人物になり、政治家として振舞い始めたサドルやマフディー軍と、米国はもはや対立しなくなったが、マハディー軍傘下の兵士たちは全て、中でも、治安軍や警察内部に細胞を潜り込ませ各地で人種、宗派主義的暴力を振るっている連中は、軍隊へと変貌した。彼が創設し、ナジャフとカルバラで米軍やイラク軍と戦ったマハディー軍へのサドルの統率力は2年前から緩み始めた。

 サドルの支持者らは明かす。「それぞれが各地の司令官に従い、殺人や拉致をする小集団にマハディー軍が分裂することをサドルは懸念している。サドルは、先月40人の司令官を解任したように、自軍を粛清しようとしている」

 ロサンゼルス・タイムズ紙は、マハディー軍が複数の集団や党派に分裂することは、中央政権が弱体化し、犯罪が多発するようになった2003年の侵攻以来イラクが到達した現状を反映していると報じた。

 サドルを水銀のように御し難く変節漢で問題人物と考えながらも、米国と親米的イラク人らがサドルを自己の陣営に引き込もうと努力したという矛盾は、政治プロセスにあると同紙は指摘する。サドルの馴化が完了すると、彼が組織したマハディー軍は彼の統制下から離れ、地域集団の利益のために殺人や粛清を行なう武装組織の連合体に変質したのだ。

シーア派の指導者の一人は語る。「サドル派は大問題に直面している。彼らは、拡大し別個の軍になった武装集団を結成した」。サドルに近い筋からの情報として同紙は続ける。「サドルは自己の体裁に関心を持ち始めた。そこでサウジアラビアとヨルダンの王族と面談しレバノンとイランを訪問した2度目の外遊から帰国後、接客のためにナジャフの自邸を整え絨毯やござを椅子やソファーに変えた」

米国の治安専門家らは語る。「彼の武装集団はそれぞれサドルに相談無く活動する6個の集団に分裂した。新司令官の中には、今月初めにサドル・シティーを包囲した際に米軍が殺害を狙った魚売りの通称、アブーダラアがいる。この男は、ユーフラテス川や道端で日々遺体で見つかるスンナ派市民を数百人殺害したと非難され、『シーア派のザルカーウィー』と呼ばれている。彼とその集団を擁護する者たちは、スンナ派武装勢力を始末したことで米軍に貢献したと、語る」

12日付の英国のサンデー・テレグラフ紙はアブーダラアを凶悪な野獣と評し、「米軍の攻撃によるアブー・ムスアブ・ザルカーウィーの殺害後半年足らずで台頭し、ザルカーウィーの手法に近い野蛮な手法を採っているが、斬首ではなく電動ドリルで頭蓋骨に穴を開けて犠牲者を殺害している」と書いた。

 「外交官たちが今やレッド・ゾーンと呼ぶようになったグリーン・ゾーンの住民たちは、アブーダラアのような殺し屋が活動し、復讐の犠牲者になるような先行きの見えない未来に直面している。そのため刺青師が客に、身元不明の遺体にならないよう名前と親類の住所を彫るよう勧めるほどだ」
 
 「アブーダラアは米国の指名手配人リストの主座をザルカーウィーから奪ったのかも知れないが、シーア派が支配する政権は、他のシーア派民兵組織の支持を失うことを恐れ、バグダード東部のサドル・シティーにあるアブーダラアの根城に拘束のための大規模な軍事作戦を未だ承認していない」

専門家らは、マハディー軍が殺人をするのは、中央司令部が無いからとする。そのためサドル自身もマハディー軍が自分の制御を外れたと懸念している。ある通信社にヌーリー・マーリキー首相も困惑気味に、何がマフディー軍なのか分からなくなったと語った。

サドルの側近たちは、「サドルはハサン・ナスルッラー率いるレバノンのヒズボッラーのような武装組織を創設しようとしたが、マハディー軍はナスルッラーの部下ほど統率が取れていない。殺人と拉致が減ったため金曜の(合同)礼拝の説教でサドルは、部下たちとは無縁だと宣言したがそうはならず、解任された40名の名前が読み上げられた。その中にはバグダードのマハディー軍指導者ハサン・サーリムやハーッジ・シャイマル、アッバース・クーフィーの名前があった。

また、マハディー軍のある司令官宅での家宅捜索で4百万ドルが発見されており、同軍の幹部らは部下を募集できるだけの金銭を保有していると思われている。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\13s24.htm&storytitle=ff%E3%DE%CA%CF%ED%20%C7%E1%D5%CF%D1%20%CA%CD%E6%E1%20%E1%D1%CC%E1%20%CF%E6%E1%C9...%20%C7%DA%C7%CF%20%CA%D1%CA%ED%C8%20%C8%ED%CA%E5%20%E6%DB%ED%F8%D1%20%D5%E6%D1%CA%E5%20%E6%DD%DE%CF%20%C7%E1%D3%ED%D8%D1%C9%20%DA%E1%ED%20%CC%ED%D4%20%C7%E1%E3%E5%CF%EDfff&storytitleb=&storytitlec=
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米国は見事にサドルの牙を抜いたのだが、、、

【アラビア・ニュース】  齊藤力二朗 転載は一日1記事、再転載は見出しと序文、URLのみに限定
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