Look To The Sky

フルーティスト大久保はるかのブログです

アレクサンダーテクニーク個人140回目

2016年06月22日 23時53分48秒 | アレクサンダーテクニーク
家族はとっとと寝静まり、今、ワインを開けて一人の時間を楽しんでいます。
 
今日アレクサンダーテクニークのレッスンに行って、先生と色々なことをお話したが、忘れないうちに書き留めておきたいことを見つけた。
 
それは、自分が今ブラジル音楽をやっている所以。
 
例えばね、ベートーベンの第9の歌詞とイパネマの娘の歌詞を比べる。・・・って普通こんなの比べないか(笑)
 
シラーの詩は壮大で、世界規模、いや宇宙規模ぐらいの人間愛を哲学的に歌っているのに対し、ヴィニシウスの歌詞ってば「あ、イパネマ海岸を歩いてるあの子!かっわいいー!ああ、でも僕には高嶺の花かなあ・・・」
 
このスケールの違いです。
 
本当は、世の中の大きな問題を考えたり、立ち向かっていったり、しなければいけないのでしょうけど、私には大きすぎてしまって。同じことがクラシック音楽をやる、というところにも言えて、小さな小さな私にはとてもではないがたどり着けない、それどころか、多分道の入り口にも立っていなかったんだと思います。
 
勿論世界的大問題について考えたり意見を述べ合ったり、何か行動を起こしたりすることはとても大事なことだと思うけど、一方で、「今日、道端に咲いていた花がキレイだった」とか「良い天気で気持ち良かった」、とか、日常の小さな幸せ、というのも、人間にとっては欠かす事のできないものであるわけなんですよね。
 
 
bossa nova をはじめブラジル音楽は、日常の小さな幸せを歌っている所がとても好きだし、演奏している自分が癒される。もちろんハッピーな歌詞ばかりではなく、間接的に政治批判をしていたり、人種問題について語っている曲も多いのですが。
 
一見ダークな歌詞内容でも、「自分たちに与えられた環境の中で、精いっぱい、明るく楽しく、歌って踊って生きていこうじゃん!」という力強さがあるところにもとても魅了される。
 
うん、やっぱり、この音楽、続けていきたいです。