クラシックコンサート、美術展、映画などの感想を、勝手気侭に書いています。
はろるど・わーど
「東京藝術大学大学院美術研究科博士審査展」 藝大美術館
東京藝術大学大学美術館(台東区上野公園12-8)
「東京藝術大学大学院美術研究科博士審査展」
12/4-16

アダム・ブース、田口和奈、石川直樹らの名前もラインナップに挙がっています。上記、表題の通り、その審査を一般公開する展覧会へ行ってきました。
展示は藝大美術館の3階、及び地下のスペースをフルに使っています。会場には、日本画、油画、版画、デザイン、陶芸、先端、それに保存修復などの各学科の学生、約40名もの多様な作品が一堂に会していました。また審査展ということで、彼らの研究の成果を述べる論文や、それを噛み砕いて紹介する解説パネルまでが展示されています。お馴染みの田口和奈の作品が計5点も出ていただけでも満足出来るというものでしたが、それを彼女の「見えていないことの見えていること」という論文と一緒に見られる機会などまずありません。ちなみに研究発表については、会期中を通して「論文発表会」という形式で公表されているようです。日程は展覧会のHPに掲載されています。
惹かれた作品を羅列していきます。まずは最近のギャラリーエフの展示で印象深かったアダム・ブースの日本画です。その際にも見た、若冲をメルヘン調に仕立てたようなシュールで軽やかな作品が数点展示されています。そして日本画ではもう一方、例えば先日の正倉院展で見た、ろうけつ染めの屏風(羊木臈纈屏風)を思わせる襖絵を描く四宮義俊にも見応えがありました。一概に学生と言えども、既に画廊や美術館などの第一線で活躍されている作家の方々ばかりです。見入るのも当たり前のことなのかもしれません。

先端表現ではアグネス・マーチンの抽象絵画を研究、解体し、自身の表現へと転化させた渡邉美香が印象に残りました。これは「静穏を聴く」という光を用いたインスタレーションですが、マーチンを思わせる格子状の三面の立体のオブジェより、微妙な変化を見せる光が緩やかに美しく点滅しています。絵画をそのままビジュアルに移したような作品です。
さて、最後にここに挙げた作品と並んで興味深いのは、保存修復の方々による研究発表の展示です。バーミヤン石窟や朝鮮時代の屏風、それに宋時代の茶碗や天平期の乾漆像を修復、復元するその技術の方法論が、非常に専門的な形で紹介されています。また徳川美術館所蔵の源氏物語絵巻の複製をつくるべく、どのようにしたらその劣化した金箔を再現出来るのかに取り組んだ中村英生の展示も感じ入るものがありました。普段、何気なく見ている仏像や古美術品が、こうした研究者の方々の日頃の努力の成果だと思うと本当に頭が下がります。もっと一般に紹介されるべきだとさえ感じました。
入場は無料です。今月16日まで開催されています。(12/8)
「東京藝術大学大学院美術研究科博士審査展」
12/4-16

アダム・ブース、田口和奈、石川直樹らの名前もラインナップに挙がっています。上記、表題の通り、その審査を一般公開する展覧会へ行ってきました。
展示は藝大美術館の3階、及び地下のスペースをフルに使っています。会場には、日本画、油画、版画、デザイン、陶芸、先端、それに保存修復などの各学科の学生、約40名もの多様な作品が一堂に会していました。また審査展ということで、彼らの研究の成果を述べる論文や、それを噛み砕いて紹介する解説パネルまでが展示されています。お馴染みの田口和奈の作品が計5点も出ていただけでも満足出来るというものでしたが、それを彼女の「見えていないことの見えていること」という論文と一緒に見られる機会などまずありません。ちなみに研究発表については、会期中を通して「論文発表会」という形式で公表されているようです。日程は展覧会のHPに掲載されています。
惹かれた作品を羅列していきます。まずは最近のギャラリーエフの展示で印象深かったアダム・ブースの日本画です。その際にも見た、若冲をメルヘン調に仕立てたようなシュールで軽やかな作品が数点展示されています。そして日本画ではもう一方、例えば先日の正倉院展で見た、ろうけつ染めの屏風(羊木臈纈屏風)を思わせる襖絵を描く四宮義俊にも見応えがありました。一概に学生と言えども、既に画廊や美術館などの第一線で活躍されている作家の方々ばかりです。見入るのも当たり前のことなのかもしれません。

先端表現ではアグネス・マーチンの抽象絵画を研究、解体し、自身の表現へと転化させた渡邉美香が印象に残りました。これは「静穏を聴く」という光を用いたインスタレーションですが、マーチンを思わせる格子状の三面の立体のオブジェより、微妙な変化を見せる光が緩やかに美しく点滅しています。絵画をそのままビジュアルに移したような作品です。
さて、最後にここに挙げた作品と並んで興味深いのは、保存修復の方々による研究発表の展示です。バーミヤン石窟や朝鮮時代の屏風、それに宋時代の茶碗や天平期の乾漆像を修復、復元するその技術の方法論が、非常に専門的な形で紹介されています。また徳川美術館所蔵の源氏物語絵巻の複製をつくるべく、どのようにしたらその劣化した金箔を再現出来るのかに取り組んだ中村英生の展示も感じ入るものがありました。普段、何気なく見ている仏像や古美術品が、こうした研究者の方々の日頃の努力の成果だと思うと本当に頭が下がります。もっと一般に紹介されるべきだとさえ感じました。
入場は無料です。今月16日まで開催されています。(12/8)
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探せば美術大学で美術館持っているとこならあちこちでやっているのでしょうが、僕は多摩センターの多摩美術大学美術館によく行きますね。
多摩美大は大学キャンパスはどこかにあって、美術館は多摩にあるという面白い大学。
新年の展覧会は福沢一郎だそうですが、はろるどさんのお住まいからは遠すぎますね。
多摩美の美術館ですか。多摩センターなら自宅から一応一本(乗り入れ直通電車です。)で行けますが、如何せん時間はかかります…。
ただ一度は行ってみたいですね!
アダム・ブースさんに卒論や個展・制作についてお話を聞く事ができて、うれしかった(ミーハーです)。
ブースさんいらっしゃいましたか!
エフの方で少しだけお話させていただいたのですが、
とても気さくに色々と教えていただいて感激しました。
ご迷惑かもしれませんが、アーティストの方々と直に触れ合えるのも現代アートを見る面白さの一つですよね。
行ってきました。
バリエーションの広さと、その内容が楽しかったです。
一番見入ったのは、保存修復の部門でした。
行かれましたか!私も修復が面白かったです。専門的な部分には立ち入れませんが、金箔の再現などはあんなに高いレベルで出来るのかと感心致しました。
来年の審査展もまた行ってみたいなと思います。